南の島でのバカンス。
海外旅行に行くとなれば、それ以外は考えられないと思っていた私。実際に行ったことのある旅行先も、ハワイやバリといったリゾート地ばかりだったのですが、いま興味を引かれているのは、オーストリアのウィーン。
ここ最近、より豊かな人生を求めてウィーンを旅する人が増えているそうなんです。そこで、オーストリア航空、ウィーン市観光局、オーストリア政府観光局の3社が共同で行ったプレス発表会に参加し、ウィーンの魅力を探ってみました。
好きなものを、好きなだけ©Osterreich Werbung/Photographer:Trumle
「ウィーンの美術館では、世界的に有名な絵画の前で、何時間でもひとりで佇んでいることが可能です。好きなものを好きなだけゆっくりと楽しめる、それがウィーンの魅力だと思います」。これは観光局の人が語ってくれた話。
たとえば日本の美術館の場合、絵の前で座りこみ、じっくり鑑賞する......なんてことはありませんよね。しかし、ウィーンではそんな光景も当たり前。
歴史的な芸術品が数多く残っているウィーンで、自分が好きなだけ、思う存分に味わえるとは、かなり贅沢なことなのではないでしょうか。
コーヒー1杯で過ごす、カフェの楽しみ©Osterreich Werbung/Photographer:Ilgner
じつはウィーンでは、カフェ文化もさかん。ユネスコの無形文化遺産として登録されているほどです。そしてこのカフェの楽しみかたも、美術館と同様、時間を気にせずゆっくりと過ごすことが重視されているのだそう。
「もしも日本のスタバで1日中パソコンを持ち込んで過ごすとなると、ちょっと気が引けて、本当はコーヒーだけでよかったのにハーブティーや紅茶、欲しくもないサンドイッチなどを頼んだことはないだろうか? ウィーンの「カフェハウス」ならば、そんなことは気にせずに、コーヒー1杯だけで好きなだけ過ごせるのだ。それも、天井の高いキラキラとしたシャンデリアが輝く宮殿の居間のような空間、あるいはアールヌーヴォー調のしっとりとしたインテリアの中で、銀のトレイとアルプスのおいしい水とともにサーブされる優雅な演出で、好みの自家製の絶品ケーキや焼き菓子もいただける。」
日本のカフェなら、長居をすると気まずい思いをすることもあるけれど、ウィーンのカフェにはそれがなく、むしろ第2のリビングルームのようにカフェを利用しているのだとか。
しかも、伝統的でエレガントなカフェがウィーンにはたくさんあるそう。そんな素敵な場所で時間を気にせず過ごせるなんて、ウィーンの人たちが羨ましくなってしまいますね。
ゆったりとした時間の流れや、あくせくしない過ごしかた。それがウィーンの魅力なのかなと感じました。
なにかと時間に追われてしまう日本の生活から脱出したいときに、ウィーンを目指す。今後もそのような人が増えていきそうです。
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文/イトウウミ