沖縄には「ぬちぐすい」という言葉があります。"ぬち"とは命、"ぐすい"とは薬を意味する言葉で、つまり「魂の薬」という意味。そんなぬちぐすいを求めて沖縄を旅する旅人も少なくありません。エメラルドグリーンに輝く珊瑚の海や、鬱蒼と生い茂る亜熱帯の森のダイナミックな自然のエネルギーは、多忙な都会人にとってそれだけでじゅうぶんに癒やしになります。島内にはパワースポットも多く点在し、パワースポット巡りを目的として沖縄を訪れる旅も人気ですね。 圧倒的なエネルギーを放つ御神木

そんなぬちぐすいのひとつ、那覇から気軽に行けるパワースポットとして紹介したいのが、金城町の大アカギの木。石畳の坂道がフォトジェニックな金城町の首里の丘の上にあり、戦災を免れた「内金城御嶽」にある御神木です。

御嶽の森に一歩足を踏み入れると、そこに満ちる不思議なエネルギーを感じる人も少なくないはず。いつ訪れても観光客で賑わう首里城の喧騒が嘘のようにひっそりとした空気に包まれ、琉球王府時代は、神々と王府との交流の場であったというのも頷けます。鬼になった兄を妹が餅で退治するというストーリーの沖縄民話『鬼餅(むーちー)』の主人公の兄妹が住んでいた場所としても知られています。

森の中で一際目をひくのが御神木と呼ばれる大アカギの木。推定樹齢300年の巨木は、大きな幹と、隆々と伸びる根、そして吸い込まれるような深い緑の葉がただものではない印象です。その存在感は御神木の名にふさわしく、圧倒的なエネルギーを放っているのがわかります。

まだ間に合う! 願い事が叶う日

この木には、毎年旧暦6月15日に神様が降り願いごとを叶えてくれるという言い伝えがあり、毎年ひとつ願いごとを話してみるとよいと言われています。木そのものが神様のようなので、願いごとをするのも思わず真剣になってしまいそうですが、欲張ってあれもこれといくつものお祈りをしないこと。ひとつだけ、本当に叶えてもらいお願いごとを話すのがコツのようです。ちなみに今年の旧暦6月15日は7月30日。今ならまだ今年の願いごとに間に合いますよ。

アクセスは、首里城の守礼門から徒歩約10分。金城町石畳道の中ほどにある大アカギの木への看板の矢印の方向に従って歩いていけば辿り着きます。

[首里あるき]

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