健康とは、
身体の不調や心の迷いが消え
身体と心と魂が調和して生み出される
繊細なバランスである『アイアンガー 108の言葉』(白揚社)p12
世界最高のヨガ指導者といわれるB・K・Sアイアンガー師のことばです。ヨガに限らず、アーユルヴェーダでも、健康とは、単に病気でないことではなく、このような状態であるとしています。
身体になにか不調があるときというのは、心がなんらかの助けを求めていることが多いものです。ストレスを感じると胃が痛くなる、という心と身体の関係についてはおなじみですね。そんなとき、胃薬を飲んだり胃痛を抑える食べ物やハーブを摂ったりすれば、胃痛はおさまるかもしれません。でも、解決されなかった心の痛みはどうなってしまうのでしょう。小さな声を上げて気づかれなかったら、次はもっと大きな声を出します。つまり、単なる胃痛ではなく、もっと耳を傾けてくれるような状態となって表れるわけです。
食べること、食が人生に与える影響はとても大きいと思うのです。どんな影響があるか、どんなものをどんなふうに食べるのがいいか、それを知ることはとても大事だともおもいます。食べるものは薬にも毒にもなります。でもそれは、これさえ食べていれば大丈夫、これさえ食べなければ大丈夫、ということではないと思うのです。
胃が痛くなったら、ちょっと食べ物に気を使って、そのうえで、その根っこはなんだろうと目を向ける。食事以外に改善すべきポイントがあるかもしれません。そうして、食べるという行為にきちんと向き合ってみる。ちゃんと味わっているだろうか? 今、これを本当においしいと思って食べているだろうか? 対象がなんであれ、真剣に向き合うことで自分自身が見えてくるものです。食は五感を使うので、よりいっそう今の自分に向き合いやすくなります。そんなふうに食べることを大事にしていくことで、身体と心と魂が調和して、自分を最高に生かしていけるのではないかなと思うのです。
今日食べたもの:トマトと茄子とバジルのパスタあんまり火を使いたくないなあというときの冷製パスタです。冷製、とはいえレストランのようにキンキンには冷やしません。また、トマトを生のまま使うので消化力の高いお昼向けのレシピです。
茄子とトマトを適当なサイズに切り、茄子をオリーブオイルで炒めます。しんなりしたら塩で味付けします。ボウルに熱いままの茄子とトマトを入れてざっと混ぜ合わせます。茄子の熱と塩でトマトが少ししんなりします。常温か冷蔵庫で冷まします。
塩をたっぷりいれたお湯でパスタをゆで、流水で冷やします。茄子とトマトを合わせたものにパスタとバジルを加えて和え、お皿に盛ります。