どん底から這い上がった過去
若干19歳でお母さんになったベティー。2007年までパン屋で働いていました。そのパン屋が倒産し、仕事が見つからずに生活保護を申請し、欲しいものを我慢する生活を続けていました。
精神的に追い詰められ、2009年には彼女の夫が病気に。働けない体となります。1か月に手元に残る食費代は家族3人分にして、3万円ほど。もちろん足りないので、空き缶やビンを集めて収入の足しにし、ギリギリの生活を送っていたといいます。
誰にも内緒でやっていたのに、いつしか幼稚園ではネタにされ、息子がいじめの対象に。つらく、嫌気でいっぱいで自殺を考えたこともあったといいます。
そんな暗い生活のなかでも、小説を書くことが夢だった彼女。書くことは一方で、つらい生活を吐き出すためのセラピーのような役割をはたしていたのかもしれません。
ある月の終わりに残った大事な3万円を、「賭け」として処女作を投稿。彼女の夫には激しくなじられたそうですが、思いのほか人気となり、出版決定。
あれよという間に書く本はすべてベストセラー入りとなり、現在でも1日に500冊を売り上げることもあるのだそうです。
紆余曲折、それが人生だから
彼女自身、非常に地に足のついた人物という印象です。
成金のように何でも手にいれ見せびらかすことはせず、極力シンプルに、つつましい生活を続けています。変わったのは住む環境。念願かない、本の売り上げで、庭付きの一軒家を家族のために手にいれました。
偶然本が出版された、タイミングがたまたまよかっただけ、という見方もあるでしょう。しかし常にベストセラーでいるのには、きっとわけがあるはずです。
彼女自身、自分のことをこのように分析しています。
生きていくのが難しかったり、物事がうまくいかないと考えている人たち、そして数々の問題を抱える人々。そういった人たちと同じように、わたしもかつては人生の底辺にいた。だからそれら実経験をリアルに腹の底から語ることで、同じような境遇にある人の気持ちや視点・考え方とリンクする。それが成功の秘訣じゃないかしら
(RTLより引用)
彼女から学べることは、自分が本当に「これ」と思うことを信じ、努力を続けること。
数々の「負け」や「失敗」、「上手くいかない人生」からもいろんなことが学べ、それを糧に次のステップアップできるタイミングは自分のみしかわからないということ。決してあきらめてはいけないということ。
そして最後に「自分らしさ」を失わないことの大切さ。これこそが本当の意味での「人生の勝者」なのだと思いました。
[RTL]
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