夏野剛メールマガジン 週刊『夏野総研』
ニコ生の書き起こし
【ネット同時配信の著作権手続き緩和/なぜ人はダークサイドに堕ちるのか?】
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この号では、ニコ生の内容をピックアップし、その書き起こしをお送りします!
◆ニコ生「夏野剛が話題の時事ネタを生解説!【ネット同時配信の著作権手続き緩和】」
https://live.nicovideo.jp/gate/lv328322903
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【なぜ人はダークサイドに堕ちるのか?】
◆『ネット同時配信の著作権手続き緩和 文化庁が一転容認方針 3年の議論決着へ』https://mainichi.jp/articles/20201006/k00/00m/010/327000c
夏野:これはもう大変だった。やっぱり文化庁がなかなか言うこと聞かないんですよ。
まずは、何が起きているのか。ようは、ネット配信で『NHKプラス』を見ると、著作権の処理ができていないからという理由で、「蓋かぶせ」が起きるんですよ。「この部分は著作権の関係でご覧いただけません」というメディアが14%くらいあるわけ。
では、なんでそんなことが起きるのか。地上波の電波で放送しているものは、著作権法上例外規定があるから、放送に関しては著作権の処理を事前にしなくても放送することができる。で、問題はネットでの同時配信のとき。地上波放送と同時にネットでも配信する場合、著作権の例外規定を同じように扱ってくれないんですよ。
でも、アーカイブは別としても、地上波とネットで同時配信する場合は「放送は放送」だよね。それって、電波で来ているのか、放送波で来ているのか。同じ電波だけど、携帯波なのか、インターネットの回線かの違いなんて、ユーザーにはどうでも良い話だよ。そもそも、地上波だって、ケーブルテレビで見ていると、“電波”で来ていないんだから。
そうすると、なんでネット配信の同時配信は認められないんだって話になって、それはやっぱりおかしいよね。
【文化庁がサボタージュするワケ】
夏野:実はこれ、3年前に閣議決定されている内容なんですよ。本来は閣議決定されていて、