<提供元サイトで全文を読む>


摂食障害……昔はその言葉を聞いてもまるでピンときませんでした。

自分には全く関係ないこと、そう思っていたんです。

でも、夫の両親からの暴言や虐待を受けて、自分自身が食べ物を受け付けなくなってしまって痩せてしまった時、これってとても怖いことなのだということを、身にしみて感じてしまったのです。

きっかけは夫の家族との同居だった……

私と夫が知り合ったのは、今からもう10年も前のことです。

結婚前から夫が自分の家族との関係に悩んでいたこと、そしてどういうことをされているのかは聞かされていました。

男性なので、それほど事細かに話すわけではないのですが、端的に語る言葉の中に、夫の苦しさを感じていました。

そして、そういうストレスが溜まったのか、夫は脳出血で倒れてしまいました。

生きるか死ぬかという毎日を繰り返して、何とか病状が安定してきたのです。

しかし、私は夫の介護で手一杯で、生活費を稼ぐということがなかなかできませんでした。

そういう生活をしているうちに、どんどん貯金は減っていったのです。

そんなある日、夫の両親から自分達との同居を勧められました。

内心「同居は難しいのではないか」と思っていましたが、お金はどんどんなくなっていきます。

また、夫の母親からは「可愛い息子の介護を少しでも手伝わせてほしい」と言われて、それなら同居をしようと思ってしまったのです

どうしてこんなに怒鳴られるの!?


夫の両親と同居をしようということを、夫に告げてみました。

すると脳出血の影響で、普段は反応が薄い夫なのに、この時ばかりは首を振って反対したのです。

そして苦しい息の下から「やめた方がいい」と伝えてきました。

私はその言葉にドキッとしましたが、もうすでに夫の両親に承諾してしまったというと、夫はうなだれて「分かった」と言ったのです。

そして夫の退院後、夫婦で夫の両親が住む家に引っ越しました。

夫の両親の家には、実は夫の父方の祖父母も住んでいて、向こうの家族が言うには「人手はある」ということでした。

しかし、夫の祖父母は80代で、手助けを頼めることなど想像できませんでした。

住み始めて数日後、ちょっとした会話の流れで、突然夫の父親が怒鳴り始めました。

大したことではないのですが、お皿の出し方が悪いと言いだし、大きな声で怒鳴りだしたのです。

びっくりしてしまった私は、最初はただ「すみません」と言っていましたが、心の中では「何でこんなことくらいで怒鳴り散らすんだろう……」と夫の父親に対して嫌悪感を感じてしまいました。

そしてその日をきっかけに、事あるごとに夫の父親から怒鳴られる日々が始まったのです。

「皿の出し方が悪い」と言っては怒鳴られる、「先に食べ物に箸をつけた」と言っては罵声を浴びせられる……それが精神面で大きな負担になっていたようです。

あまりにも負担が重すぎる

病気の夫の体調は、なかなかすぐにはよくなりません。

毎日夫を病院に連れて行き、リハビリをさせて、そして家に帰ってからはお風呂に入れたりトイレに連れて行ったりしてしました。

夫の介護は大変でしたが、それはある程度覚悟をしていたので、体力的にしんどくても、精神的には辛くはありませんでした。

むしろこういう時に夫を手助けできるということが、夫婦でいる証のように感じられて、積極的に介護をしていたのです。

しかし同居をしてからは、夫の家族の世話まで私にかかってきました。






<続きを読む>