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幼いころから顔の悩みやコンプレックスって、誰にでもひとつやふたつあると思います。
母親になって思うのですが、特に女の子は男の子に比べて格段に長い時間鏡とにらめっとしています。幼稚園の頃からいろんな角度で自分の顔を見て、「この角度が可愛い」とか、「この顔変」とか「写真撮る時はこの顔でこのポーズだと可愛く見える」とか、色々と研究しています。
それは小学校にあがっても基本的には変わりません。ただ、人前で堂々とやらなくなるだけで、1人の時はブツブツ言いながら一生懸命研究して、自分の好きなパーツや嫌いなパーツ(のちにコンプレックスになっていくのでしょうか)を大人顔負けなほどにしっかりと把握しています。
おそらくは、私の幼少時代もそうだったのだと思います。
昔は今ほどは鏡を見る機会は少なかったのかもしれませんが、学校の鏡に映る自分、写真に写っている自分の顔を見て、私はいつもコンプレックスを抱いていました。
謎のほうれい線
小学生当時、私は自分の口元にある日本の深いしわが「ほうれい線」と言うことさえ知りませんでした。ただ、小学生ながら、「このしわがなかったら、もうちょっと可愛いんじゃないか?」と言う思いは抱いていました。
それでも低学年の頃は写真に写る時も思いっきり笑って写っていて、それほどほうれい線の事を憎んでもいなかったし、気にもしていませんでした。
なぜなら、私の両親も、おじいちゃんおばあちゃんも、同じようなほうれい線の持ち主だったのです。
だから、このほうれい線に気が付いた時、どうして自分にはくっきりしわがついていて、他のお友達にはしわが薄いのか、謎でしかありませんでした。
小学校も学年が上がっていくにつれ、成長とともにコンプレックスも強くなってきます。
そして周囲の子供たちも、本人がコンプレックスに思っている事を平気で指摘したり、からかいの対象にします。
これはもう、大人からみれば成長の一過程なのですが、子供からするといじめにも匹敵するほどの精神的ダメージを受け、場合によっては登校拒否になってしまう子もいます。
私も例外なくほかの子にひどいことを言ってしまっていましたが、自分もまた言われていました。
ほうれい線を「おじいちゃんみたい」と言われたり、「なんでここに跡がついてるの?」と言われたりして、だんだんと「このしわは変なんだ」「私の顔は可愛くないんだ」と思うようになってきて、この時期にハッキリとほうれい線がコンプレックスになりこの先も悩み続けることになります。