はじめて自分の一重まぶたが嫌になったのは、小学5年生のときでした。
隣の席の男の子に
「おまえって目つき悪いよな」
「なに怒ってんの?!」
「目が線みてー!」
とからかわれたのがきっかけです。
そんなことを言われたのは初めてだったので、本当にびっくりしました。
また同時に、小学生ながらに、女性としてとても傷つきました。
トイレに行って泣いたこともあります。
隣の席の男子はクラスの中心的な存在だったので、そのうちほかの子たちも私の目をからかうようになっていきました。
鏡に映る自分が本当に嫌で嫌で仕方なかったです。
しかも、仲のよかったはずの女子の友達までもが、私の一重をからかうようになっていき、だんだんと学校に行くのが怖くなりました。
そのため、登校しても教室へはいかず、保健室へ直行する日が増えていき、6年生になったころには、不登校になっていました。
中学校では先生に目つきを注意される地獄の日々
中学校に進学してからは、心機一転、また頑張って登校するようにしました。ほかの小学校から上がってくる子たちもいたからです。
そのおかげ新しい友だちもでき、部活も楽しかったのですが、三年生のとき、また一重のことでからかうようになってしまいました。
しかも私の一重をからかったのは、なんと部活の顧問の先生です。これは本当にショックでした。
男の先生だったのですが「お前はめつきが悪い!」とか「目開けてるのか? わからないなー」などとみんなの前で言われるようになったのです。
私は本当に嫌で嫌で、部活を行くのをやめてしまいました。
ふさぎかかっていた傷がまた開いてしまったような、そんな感覚でした。
私の一重を馬鹿にした小学生のときの隣の男子と、部活の先生の顔が夜になると浮かんできて、何度も枕を濡らしました。
それからというもの、写真を撮られるのを一切拒否するようになりました。
そして、中学校もだんだん行きたくなくなりまた不登校になってしまったんです。
友達はいましたが、どこかで「どうせ私の目を馬鹿にしているんでしょう?」という後ろ向きな考えしか浮かばず、拒否するような態度をとってしまいました。
それでも、友だちは毎日学校帰りに私の家に来てくれるのですが、私にとってはそれが苦痛でした。
高校に進学しメイクと出会う
そして、中学校は卒業式にの出ませんでした。怖くて外に出られなかったんです。
それからいろいろ考えて、高校は定時制の高校に通うことにしました。あまり学校に通わなくてすむと思ったからです。
ただ、やっぱり高校ぐらいは卒業しておかないと、社会にでたときに絶対に困るという気持ちがあり、高校はどんなかたちでもいいから卒業しようと心に誓いました。
そんなとき、定時制の高校のサポート高校でとてもオシャレな子と友達になりました。
私服もかわいいし、髪型はロングのストレートでキレイな色に染めていました。
香水もつけていて、隣にいるだけでなんだかウキウキするような子でした。自分をキレイにするのがうまい子だなと思いました。
もちろん、化粧もバッチリしていました。
そして彼女が、私をおすすめのコスメショップに連れていってくれたのです。
私は本当にその空間が大好きになり、彼女に教えてもらってから、学校の帰りに必ず立ち寄るようになりました。
たくさんのメーカーの化粧品が並び、キレイにディスプレイされていれ、テスターもたくさんあったので、私は目をキラキラしながらたくさんのコスメを試しました。
でも、鏡に映る私の目は小さく、鋭い一重まぶた……。
私はコスメショップに行くと本当に幸せだったのですが、そんなキレイなものが似合わない自分を再認識してしまい、だんだんとコスメショップに行くのも苦しくなってしまったのです。
キツい一重にはおさらば! プチ整形することを決意する。
そんななか「整形したい」という気持ちが芽生えていきました。
そのころは、自分の人生はこの醜い一重まぶたのせいで狂わされたと思ってしまっていたんです。
もちろん、からかう人たちの方が悪いのですが、私の一重は人を不快にさせてしまうということだと思っていました。
「目つきが悪い」「目、あけてるの?」「怒ってるの?」
何度こんな言葉に傷ついてきたことか。
美容整形というかたちで解決するなら、何をしてでもしたい!
そう決意したんです。
written by sorano76
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