2日に放送した『ニコプロセレクション ベスト・オブ・ザ・木高イサミ』の中でお知らせしたように、ニコプロでプロレスリングBASARAの中継が復活することになった。
ニコプロではユニオンプロレスを中継していたこともあり、2016年にBASARAが旗揚げしてからしばらくの間はニコプロでもBASARAを中継していた。だが、2017年1月からDDT独自の動画配信サービス『DDT UNIVERSE』がスタート。『DDT UNIVERSE』はDDT本体だけでなく、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレス、DNA、そしてBASARAといった全グループの全大会を視聴出来るのがウリだ。
そのため、ニコプロでのBASARA中継は終了したのだが、実はその頃からいずれは『DDT UNIVERSE』にとっても、ニコプロにとっても、もちろん団体側にとってもメリットがあるような番組が出来るかもしれないという話はしていた。
だからこそまず最初に東京女子プロレスをニコプロで中継出来るようになったのだ。だいぶ勢いが出てきていた東京女子だが、他団体との交流がほとんどないため、東京女子プロレスファン以外の女子プロレスファンの目に触れる機会がなかなかなかった。
そこでいろいろな女子プロレス団体の中継をしているニコプロで東京女子プロレスを中継し、「試しに見てみるよう」と思ってもらえたり、試しに見てくれた人に選手の人となりが少しでも分かるように、所属選手にコメンタリー出演してもらっている。実際、東京女子の中継をしている最中、「初見です」「これが噂の東京女子か」といったコメントが見受けられる。
その延長線上で、5月にはDDT映像班が主催した『ベータマニア』を放送。意外とこれが風穴を開けたというか、「あ、そういうことも出来るんだ」的なインパクトがあったような気がする。一見、商売敵っぽい『DDT UNIVERSE』とニコプロだが、ニコプロは様々な団体や選手のファンが集うポータルサイトでもあるため、これまで目にする機会がなかったものを見られる場と考えれば、手前味噌だが、なかなか面白い存在ではないだろうか。
「東京女子って面白いじゃん」でも「DDT映像班の作る煽りVをもっと見てみたい」でもいい。ニコプロを見て、そう思って会場に行くなり、『DDT UNIVERSE』に入会してもらえるなら、それはそれでいい。「もっと違うものも見てみたい」と思ったときにニコプロにアクセスしてくれればいい。
その点、近年のニコプロではダブプロレスを定期的に中継。さらにFREEDOMSやKAIENTAI DOJOの大会も中継。大日本プロレスも独自の動画配信サービスを開始したが、ありがたいことに不定期ながら大会を中継させてもらっている。以上の団体には木高イサミをはじめ、BASARAの選手が出場する機会が多い。
例えば対抗戦をおこなっているダブプロレスのファンの中で、BASARAとの対抗戦は見ているし、面白いと思うけど、BASARAの大会は見たことがないという方もいるかもしれない。そういう方たちにせっかくニコプロに入っているのなら、ぜひBASARAも見てほしい。そのほうが多面的にプロレスが見られて、よりプロレスを楽しめるのではないか。そう思い、交渉を進めた結果、今回のBASARA中継復活が実現することになった。
現在のBASARAはニコプロが中継していた頃と比べると、かなり変わってきた部分もある。そこで復活一発目の中継は、BASARAのシングルトーナメント『頂天-itadaki-』の1回戦をご覧いただくことになった。これなら全所属選手とレギュラー参戦している選手のシングルマッチをいっぺんに見てもらえる。それぞれの選手の個性や闘い方も割と分かりやすいと思う。
なお、BASARA中継は東京女子の中継同様、月1回程度の予定。どの大会を中継するかはその都度、団体側と話し合って決めるため、お目当ての大会がニコプロで放送されない可能性もある。だからこそ、お目当ての大会がある場合はまず会場で生観戦をオススメする。ちなみに『DDT UNIVERSE』ならBASARAも全大会放送だ。
だが、ニコプロでの中継の特徴として、選手が生出演してのコメンタリーがある。復活一発目となる6月14日の放送には、BASARAの大将である木高イサミ選手と、ニコプロではお馴染みだが今年からBASARA所属となった阿部史典選手がコメンタリーゲストとして来てくれる。この二人のしゃべりからも「今のBASARA」をぜひ感じてほしい。
今年の夏もBASARAとダブプロレスの対抗戦がおこなわれる。ニコプロで両団体をご覧になっている方なら、この対抗戦はすこぶる楽しめるはずだ。
文●佐瀬順一
文●佐瀬順一