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【のりこえねっと通信0056号】本日21時より『人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉』放送です!
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【のりこえねっと通信0056号】本日21時より『人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉』放送です!

2014-11-17 17:43
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
    ■■■■
    ■■    のりこえねっと通信 0056号 2014年11月17日発行
    ■■
    ■                        ◆転送歓迎◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    
     賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
    
     先週は2回の街頭行動に参加しました。一つは11月11日の自民党本部ア
    ピール行動です。ヘイトスピーチに批判が集まり、何らかの対応を迫られる
    状況の中、自民党はプロジェクトチームを作りましたが、本来の目的をめざ
    すものではなく、できるだけ規制をさせないような言い訳つくりのために
    なっていると言わざるを得ません。これに対して抗議するアピール行動に参
    加しました。
     もう一つは16日に行われた川崎のヘイトデモへの抗議行動です。さすがに
    あまりに馬鹿馬鹿しい「ネトウヨポエム」の呼びかけ文に引いたのか、参加
    者が20人を切るデモでした。しかし少ないからと言って、放置するわけには
    いきません。差別者に抗議の声を浴びさせることも重要ですが、今回特筆す
    べきだったのは、このようなひどいデモに抗議する周知活動が活発に取り組
    まれたことです。カウンターも新聞記事のコピーを川崎駅前で配布していま
    したが、それとは別に共産党・社民党の皆さんも独自にヘイトスピーチに抗
    議するチラシを配布していました。ぜひとも他の政党も皆さんもヘイトス
    ピーチに対して毅然たる姿勢をとることを差別扇動デモの現場で行ってくだ
    さい。それがヘイトスピーチをなくすために大きな力になるからです。
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    〈今号の目次〉
    1.11月17日 のりこえねっとTVのお知らせ
      人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉
    2.11月10日のりこえねっとTV報告
      「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり
    3.今後の反レイシズム情報
    4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    5.新聞・雑誌記事・Webより
    6.編集後記
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●1.のりこえねっとTVのお知らせ
     
    ★タイトル:人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉
    
    ◎放送日時 11/17(月) 21:00-22:00(予定)
    
    ◎ニコニコ生放送入口URL http://live.nicovideo.jp/watch/lv200074398
    ◎YouTube 生放送入口URL https://www.youtube.com/watch?v=_mmtWiS0h04
    
      解散の可能性が高くなった臨時国会。
      今臨時国会に提出する予定の
     「人種差別撤廃基本法(仮称)」はどうなるのか。
      民主党の有田芳生参議院議員に
      じっくり伺います。
    
     <出演>
    有田芳生(民主党 参議院議員)
     1952年京都生まれ。ジャーナリスト。
     オウムや統一教会などカルト宗教問題などを取材。
     2007 年まで日本テレビ系の「ザ・ワイド」に出演。
     著書には
     『ヘイトスピーチとたたかう!
     ――日本版排外主義批判』(岩波書店)
     など多数。
    
    辛淑玉(しん すご)
     「のりこえねっと」共同代表。人材育成コンサルタント
     東京生まれの在日コリアン3世。企業、自治体、教育機関からの依頼で
     人材育成、人権・男女共同参画に関る講演等を行う。
     著書に、『怒りの方法』『悪あがきのすすめ』(とも に岩波新書)、
     『差別と日本人』(角 川テーマ21)など多数。
    
    ◆視聴方法について
    のりこえねっとTVは、YouTube Liveでも中継を始めました。こちらは
    会員登録もいりませんので、お気軽にご覧できます。以下のニコニコ動画と
    合わせてご覧ください。
    
    【視聴方法】
     ▼初回にニコニコ動画に会員登録が必要です。(一般会員は無料です)
      http://www.nicovideo.jp/
    
     ▼メールアドレスとニックネーム、性別、年齢等のプロフィール、
      パスワードを登録してください。
     ▼そして、以下にアクセスするとのりこえねっとTVをご覧いただけます。
      http://ch.nicovideo.jp/norikoenet-tv
    
    ※ブロードバンドのインターネット環境、もしくはLTE通信環境のスマート
    フォンなどからもご覧頂けます。あらかじめタイムシフト予約をしていると
    放映後1週間以内はいつでも見ることができます。
    
    ◆皆さまへのお願い
    
    現在、のりこえねっとTVはニコニコ生放送( http://live.nicovideo.jp/)
    のトップページ番組表に掲載されておりません。
    Twitter、公式サイトにて告知しておりますが、ニコ生のトップページ番組
    表に掲載されると目に留まりやすく、さらに視聴者が増えると思われます。
    番組表に掲載されるためには、【タイムシフト予約】の人数が200名を
    超えなければなりません。ぜひ、みなさまのご協力が必要です。
    拡散・周知も続けて頂けますよう何卒お願い致します。
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●2.11月10日のりこえTV報告
     「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり
    
     今回は、「従軍慰安婦問題」の始まりと題して、慰安婦当事者が声を初め
    て声をあげ、日本政府に謝罪と賠償を求めた運動のはじまりから、今までを
    丁寧にみてきた山下英愛さんをゲストにお話しを伺いました。
     
    北原「今日のゲストは、山下英愛・文教大学教授です。『従軍慰安婦問題』
    についてお話をうかがいます。山下さんは1980年代の韓国で、まさに従軍慰
    安婦問題が発掘されていく過程をじかに見てこられた方です。最近の日本で
    は、まるで『朝日新聞が従軍慰安婦問題をでっちあげた』と言われています
    が、本当にそうなのか? ということを、現地でリアルタイムに見て来られ
    た山下さんにうかがいたいと思います」
    
    〈日本で指摘されていることは、問題の本質ではない〉
    
    北原「さて、今年の夏はほんとうにひどい夏じゃなかったかと思うんですけ
    ど、『朝日新聞の検証記事』読まれて、どう思われました?」
    
    山下「私はリアルタイムじゃなくて、ちょっと後から読んだんですけど、
    『こんな本質的じゃないことが、問題になってるのか?』と残念でしたね。
    その後の日本の論調を見ていても、『強制性』をめぐる誤解や、『慰安婦な
    のか、挺身隊なのか』と言葉の問題にしてみたり、本来あまり本質的ではな
    い『吉田証言』を、さも重大な問題であるかのようにクローズアップしてみ
    たり、そういうことを必死でやっていて、そのうえ『日本は悪くない。従軍
    慰安婦問題そのものが、実は存在しなかったんだ』と言い出す。これは
    『ちょっとな~』と思いましたね」
    
    北原「私も、あの検証記事が掲載されたことがきっかけになって、日本では
    国会でもネットの世界でも、『従軍慰安婦は強制じゃなかった。なのに、朝
    日新聞が事実を捏造した記事を掲載して日本の名誉を傷つけた』という論調
    一色になって、被害者である元慰安婦の韓国の女性たちのことが全く無視さ
    れていたように思いました。まるで『国というものを背負って話す』日本の
    男たちにとって、この問題がいったいどんな問題だったのか? と考えさせ
    られましたね。
    
     さて今日は、パワーポイントを作っていただいていますので、これを紹介
    していただきながら、『従軍慰安婦問題』が発掘されていく経過を伺いたい
    と思います。英愛さんは、1988年に実際に韓国に留学されて直接韓国で問題
    発掘の過程に立ち会われたわけですが、このパワーポイントは、その経験か
    ら慰安婦問題の事実経過をわかりやすくまとめていただいたものです」
    
    〈女性運動の進展が問題発掘の背景に─パワーポイント映像放映〉
    
    山下「そもそも韓国で『従軍慰安婦問題』が発掘されていった背景には、大
    きく言って3つの流れがあります。まず第1には、民主化運動の中から生ま
    れた女性運動、第2に、韓国において女性学の研究が非常に進展してきたこ
    とです。
     1980年に光州事件がおこり、学生運動が非常に活発になり、また民主化運
    動が激化します。それに合わせるように1970年代末ごろから、非常に低賃金
    で、かつ劣悪な状態で働かされてきた女子労働者の労働運動も活発になって
    いっていくんです。そしてそれが1983年の韓国女性平友会の結成につながり
    ます。韓国女性平友会は『民主化運動をやりながら、女性たちの問題も考え
    ていく』という団体です。83年には他にもたくさんの女性団体が次々できます。
    
     実は、『民主化運動の中で、DV(家庭内暴力)などの問題を提起すること
    は難しかった』と言われてます。それは、韓国って元々家父長制が強くて典
    型的な男社会なんですね。民主化運動の中でさえそういう傾向はあって、男
    性活動家の中には『女性問題を運動内部で提起することは、民主化運動の中
    に分断を持ち込むことにつながる』と、反対の声を上げる人も少なくなかっ
    たと言われています。それを乗り越える形で、女性団体が次々に結成され、
    1984年には韓国女性学会も創立されたのです」
    
    北原「因みに私、1989年に日本の大学に入りましたけど、日本の大学には当
    時まだ『女性学』っていう講座はなかったですね」
    
    山下「そうですね。1970年代後半頃からすでに韓国では女性学が大学で活発
    に研究されていました。ですから日本より早かったですね。また、労働界で
    も、女性たちの労働運動が活発に取り組まれました。と言うのは、当時韓国
    の女性労働者は、会社側からのものすごい暴力にさらされていましたし、賃
    金をはじめ待遇は全く劣悪だった。そして彼女たちの犠牲の上に韓国の経済
    成長があったという、非常に矛盾した現実があったわけです。1985年には、
    女性たちの労働運動を支援するための「女性労働者生存権対策委員会」とい
    う女性団体もできます。
     そして一番大きなきっかけになったのが、1986年に発覚した『富川警察署
    性拷問事件』です。この事件では、被害を受けたソウル大学の女子学生が
    『泣き寝入り』せずに立ち上がって訴えたんです。これが韓国では猛烈な反
    響を呼びました。この事件に対しては、「富川警察署性拷問対策委員会」と
    いう女性団体ができます。そして、彼女たちの戦いが民主化運動に強烈な影
    響を与えていくんです。
     1987年には、それまでに結成された様々な女性団体の連合体として、韓国
    女性団体連合会が結成されていきます。そしてこの韓国女性団体連合会が、
    1990年代の韓国の女性運動を先導していくことになるんですね。
     第3の流れですが、もう一つの大きな流れが、キリスト教の教会女性会連
    合会の流れでした。教会女性会連合会は1970年代に『キーセン観光反対運
    動』に熱心に取り組んでいたんです」
    
    北原「『キーセン観光』について、知らない人もいると思うので、教えても
    らっていいですか」
    
    山下「キーセンと言うのは、もともとは朝鮮王朝時代の貴族(両班階級)の
    男たちを客として芸能を披露し、かつ売春もおこなった韓国の高級娼妓のこ
    とです。それが、日本の植民地支配をへて朴正煕軍事独裁政権の時代になっ
    て、有力な外貨稼ぎの手段として『キーセン観光』という名で韓国々家に
    よって奨励されるようになるわけです。1965年に日韓条約が結ばれ国交がで
    きると、『キーセン観光』をめあてに日本人の男が大量に韓国に旅行するよ
    うになります。1970年代には年間100万人以上の日本人男性が『キーセン観
    光』という名の買春目的で、韓国に渡ったと言われます。こういうことを韓
    国の教会女性会連合会の女性たちが問題にして、『第二の挺身隊(=従軍慰
    安婦)』と言って反対運動をおこしたわけです」
    『キーセン観光』反対運動を起こした教会女性会連合会に参加していた女性
    学者の一人であったユン先生が、植民地時代の自分の体験からも慰安婦問題
    のことに気づいて(ユン先生は、植民地時代梨花女子大学の前身である梨花
    女子学院の学生だったが、『学校にいると日本軍に慰安婦として連れて行か
    れる』という噂がたって親が先生に学校をやめさせた。しかし、連れていか
    れた女子学生はいたわけで、ユン先生はそのことが戦後もずっと気がかり
    だった)、1980年代のはじめからいろんなところに行って慰安婦問題の調査
    をはじめます。
     1988年の9月にソウル・オリンピックがありましたよね、そのときに『ま
    たキーセン観光が激しくなるんじゃないか』という不安の声があがりまし
    た、そこで教会女性会連合会は、そうならないようにということで1988年4
    月に済州島で『女性と観光文化』という国際セミナーを開くんです。このと
    きにユン先生が、それまでに調査してきた慰安婦問題の報告をしました。同
    時期に教会女性会連合会は、その組織の中に『挺身隊問題委員会』という機
    関も作ったんですね。これが問題発掘の直接のきっかけになりました」
    
    北原「それまでは韓国では『挺身隊(=従軍慰安婦)』という言葉や、彼女
    たちが何をやらされたかは知られていたけど、あまり大きな話題になること
    はなかったということなんでしょうか?」
    
    山下「そうですね、あまり大きな話題になるということはなかったと思いま
    す。ユン先生が研究調査し発表して、また新聞(ハンギョレ新聞)にも連載
    されて非常に大きな話題になるんですね。ご存知のように、韓国はある意味
    日本以上に家父長制が非常に強いジェンダー後進国です。ですから女性が性
    暴力のことを問題にするのはずっとタブー視されてきました。それを、こう
    いう女性学の進展や、活発な女性運動が打ち破っていくんですね。そしてそ
    れが慰安婦問題を発掘し、社会に提起していく力になるわけです。しかも韓
    国の女性運動は、ついには韓国政府や保守系の女性団体をも動かしていきます」
    
    北原「申し訳ありませんが、だんだん時間がなくなってまいりました。この
    後のことは回を改めてまたもう一度英愛さんに来ていただいて、続きをやり
    たいと思います。今回は第1回ということで、『慰安婦問題が発掘されてき
    た経過』ということでご理解いただきたいと思います」
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●3.今後の反レイシズム情報
    ★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します!
    http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar
    ★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。
    日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字以
    内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して下
    さい。
    
    1)文化センターアリラン連続講座⑦
    「東アジア現代史の中の在日朝鮮人-60~70年代における支配構造の再編と
    対抗」
    
    日時:11月22日(土)14:00~16:30
    場所:文化センターアリラン(新宿区新大久保1-12-1第二韓国広場ビル
    8F)講師:鄭栄桓(明治学院大教員)
    参加費;1000円 事前参加申込み不要、定員60名まで
    問合せ;info@arirang.or.jp
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    
    カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。
    経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。
    
    1)ヘイト規制歓迎!デモin銀座
    ~日本人が日本国内で差別されるヘイトを取り締まれ!~
    
    日時:11月23日(日)15:00~16:30
    場所:常盤橋公園(東京都千代田区大手町2-7-2)
    【最寄り駅】地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
    銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
    主催:日本人差別をなくせデモ実行委員会
    現場責任者:菊川あけみ
    
    ※彼女たちの最近の主張である「日本人差別をやめろ」という妄想あふれる
    デモになりそうです。
    
    2)~検証~いわゆる従軍慰安婦展in西宮
    
    日付:11月23日(日)11:00~24日(月)16:00
    場所:西宮市市民会館 1階 大会議室101
       http://www.nishi-bunka.or.jp/amity/access.html
       阪神西宮駅「市役所口」改札北へすぐJR西宮駅から西徒歩約10分
    特別講演:23日(日)18:30~同市民会館4階 中会議室401
    講師:やまだ賢司議員(衆議院議員)
    主催:凛風やまと・獅子の会
    
    ※従軍慰安婦を侮辱する展示のパネル展です。今回の注目ポイントは、やま
    だ賢司議員が講演することです。彼は自民党のヘイトスピーチ担当PTのメ
    ンバーでもあります。そのような人物が、このようなヘイト集団で講演して
    もよいものでしょうか。
    このパネル展示については、西宮市に会場貸出をしないように求める緊急
    ネット署名が取り組まれています。
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●5.新聞・雑誌記事・Webより
    
    1)韓国で「嫌韓本」展示会 国会図書館で議員らに危機感訴える
    
    Sponichi Annex 11月11日
    
     日本で韓国を攻撃する内容の書籍の出版が相次いでいることに危機感を訴
    える韓国国会議員らが11日、こうした「嫌韓本」や雑誌記事を集めた展示
    会をソウル市の国会図書館ロビーで開いた。
     野党新政治民主連合の崔載千議員や在日本大韓民国民団(民団)が主催。
    日本で「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動も
    続いていることから、「ヘイトスピーチ・嫌韓出版物展示会」としている。
    16日まで。
    「愚韓」「悪韓」などと題した本や雑誌記事など約50点を展示。一方で、
    異文化への理解や日本の戦争責任などを扱った日本の書籍を「友好的出版
    物」として紹介した。
     崔議員は「われわれの心の中にも『嫌日』がないか省みて、未来に向かう
    韓日両国の新しい歴史をつくる契機になればと思う」とあいさつした。(共同)
    
    http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/11/11/kiji/K20141111009267220.html
    
    -----------------------------------------
    
    2)在特会桜井氏が会長退任「一個人で活動」
    
    nikkansports.com  11月11日
    
    「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の桜井誠会長は11日、動画サ
    イト「ニコニコ生放送」で退任する意向を表明した。16日に予定されてい
    る会長選に出馬せず、唯一、立候補している八木康洋副会長が後任に就く見
    通し。桜井氏は任期満了の30日で在特会から退会することも明らかにし、
    今後は「一個人として活動していく」と述べた。
     公安当局によると、在特会は2006年12月に結成され、桜井氏が会長
    を務めてきた。ネット上の登録会員は約1万5000人で、デモ行進に参加
    するのは数十~100人程度という。(共同)
    
    http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20141111-1395011.html
    
    ----------------------------------------
    
    3)アイヌは先住民族か疑念と道議 議会で発言、関連団体が批判
    
    47NEWS 11月11日
    
     北海道議会の自民党・道民会議に所属する小野寺秀議員(51)が11日
    の道議会で「アイヌ民族が先住民族かどうかには疑念がある」と発言し、道
    が現状のままアイヌ政策を進めることを問題視しているとの見解を示した。
     衆参両院は2008年6月、アイヌを先住民族と認める決議を全会一致で
    採択している。北海道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「9月には国連本部
    で開かれた『先住民族世界会議』に日本政府代表団の一員として参加したば
    かりで、非常に残念だ。経緯をきちんと勉強してもらいたい」と発言を批判
    した。
    
    http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111101002014.html
    
    ---------------------------------------
    
    4)『NOヘイト!』刊行に向けて都内集会――「出版の製造者責任」とは
    
    週刊金曜日ニュース 11月11日
    
     相次ぐ嫌韓嫌中本の出版への対抗方策を考えるイベント「『NOヘイ
    ト!』刊行前夜 出版の製造者責任を考える」が10月22日、東京都内で行な
    われた。同名の新刊(出版社「ころから」)が今月末に発売されるため企画
    されたもの。
     第一部では加藤直樹氏(『九月、東京の路上で』著者)、岩下結氏(「ヘ
    イトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」事務局)が登壇。第
    二部では、この間ヘイトスピーチ関連本の出版に関わった明戸隆浩氏(『ヘ
    イトスピーチ』訳者)、神原元弁護士(『NOヘイト!』共著者)、朴順梨
    氏(『奥さまは愛国』著者)も加わり、各立場から報告を行なった。
     神原氏は憲法学者・芦部信喜氏の著作を引用し、「〈表現の自由〉とは本
    来、正しい情報を国民が受け取る権利のこと。ジェノサイドや差別を防ぎ民
    主主義の防波堤になるが、ヘイト本はそれをぶち壊している」と問題提起した。
     明戸氏は法規制をめぐる議論について、「どうしても〈規制〉か〈表現の
    自由〉という二択になりがち」だが、そもそも「他国だと差別行為にあたる
    ことも日本だとほぼ野放し」「まず人種差別禁止法の制定を考える必要があ
    る」と指摘。
     朴氏はこれまでの取材経験を踏まえ、「ヘイトスピーチの記事を書くと必
    ず抗議がくる。与えられた場所でしか書けないなか、心が折れてしまうライ
    ターもたくさんいるのでは」と、書き手側を取り巻く環境を率直に語った。
     当日の参加者には日頃から路上での抗議活動に携わる人々も多く、会場は
    満席。内容が「真面目」で売れないとされる「反ヘイト」本の売り方や、あ
    るいは本や記事に対する嫌がらせへの対抗策など、積極的な意見や質問が交
    わされた。
     今後は書名(『NOヘイト!』)の文字広告を神保町(東京)に掲示する
    ためのクラウド・ファンディング(インターネットを利用した資金提供)も
    募る予定という。
    (松岡瑛理・ライター兼社会学研究者、10月31日号)
    
    http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=4794
    
    ----------------------------------------------
    
    5)鈴木邦男の愛国問答
    マガジン9 11月12日
    
    第163回「ヘイト本」について考えよう
    
     これは凄い。素晴らしい。よくぞ出してくれた! と拍手しました。この
    本を読んで、そう感じました。日本の出版界も捨てたもんじゃない、希望が
    あると思いました。これは出版界における〈革命〉かもしれません。だっ
    て、自分たちの問題として、自分たちの業界から火の手を上げたからです。
    「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」編の『NOヘイ
    ト! 出版の製造者責任を考える』(ころから)です。実に感動的な本です。
     どこの書店でも、新刊書コーナーにヘイト本が氾濫している。書店に入る
    と、すぐに目につく。「嫌だな」と思うお客さんは多いはずだ。実際、「こ
    れはひどい」と思い発言している人はいる。僕も時々、書いてきた。でも、
    売れてるから置いてるんだろう。こんな本を読んで「気分がスッキリする」
    人もいるのだろう。なさけないと思う。それにしても、売れさえすればいい
    のか。名の通った大出版社までがヘイト本を出している。その出版社に勤め
    ている人はどう思っているのだろう。そのことが、ずっと疑問だった。たと
    えどんな内容でも、「わが社の本が売れるからいい」と思っているのか。あ
    るいは「何もそこまでやらなくても」と思ってはいても、会社の方針には反
    対できないのか。その声を聞いてみたかった。しかし、聞く手段がない。
    又、書店の人たちはどう思っているのか。「玄関が汚れているようで嫌だ。
    これでは書店に来るのが嫌だと思う人が増えるのではないか」。そう思う書
    店員だっているはずだ。でも、その声を聞く手段もない。書店に行った時、
    「どう思うんだ」と書店員に聞いたら、クレーマーだと思われてしまう。あ
    るいは、「右翼が嫌がらせに来た」と警察を呼ばれるかもしれない。だから
    言えないし、悶々としていた。
     ところが、やってくれたんだ。出版関係者が立ち上がり、この本を作って
    くれた。出版社の人々の声も出ている。書店員さんの声も出ている。偉い。
    勇気がある。と思いました。外部から「けしからん」と言ってる我々とは違
    います。内部からの声ですから、大変だったと思います。ありがたいです。
    頭が下がります。
     この本を編集した「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の
    会」趣旨文が、この本の初めに出てました。その中で、こう言ってます。
    
    〈中国や韓国など他国および民族集団、あるいは在日外国人など少数者への
    バッシングを目的とした出版物(便宜上「ヘイト出版」と総称します)、そ
    して、それと関連して日本の過去の戦争を正当化し、近隣諸国との対立を煽
    るような出版物は、すでに「産業」として成立しています。『マンガ嫌韓
    流』が話題を呼んでから約10年。いまや名の知れた大手出版社が同種の本
    を出し、何万部という部数を競う現実があります〉
     事態はこんなに深刻なのだ。それにしても、「産業」になっているのか。
    恥ずべき産業だ。『呆韓論』『愚韓新論』などという本もあった。悪口なら
    ば何を言ってもいいとなれば、どんどんエスカレートするし、悪口の創意工
    夫の技術も磨かれるのだろう。「ものづくり」日本の「匠の技」なのか。そ
    んな方面には使ってほしくないのに。この「趣旨文」の最後はこう結ばれて
    いる。
    (略)
     この前、書店に行ったら、こんな本があった。『中国が世界地図から消え
    る日』。ひどい。そこまで言うか、と思った。外国に対する憎悪のオンパ
    レードだ。どれだけ罵倒できるか。憎しみをおしつけられるか。その競争
    だ。これを見て思い出したことがある。戦争中のスローガン、標語に似ている。
    
    「米英を消して明るい世界地図」
    
     これとそっくりだ。又、「日の丸で埋めよ倫敦(ロンドン)、紐育
    (ニューヨーク)」などという標語もある。森川方達編・著の『帝国ニッポ
    ン標語集』(現代書館)に出ていた。あるいは戦争中の標語よりも、今のヘ
    イト本の題名の方が、ずっと下品で憎悪を煽っているのかもしれない。だっ
    て、『中国人、韓国人にはなぜ「心」がないのか』という本も出ている。心
    がないから人間じゃない。だから何を言っても、やってもいいと言うのか。
    「でも韓国、中国がひどいことをするからだ。子どもの時から〈反日〉教育
    を徹底的にやっているし」と反論する人もいる。じゃ、韓国、中国の書店で
    は「反日本」がうず高く積まれ、売れているんだろう。だから、日本の書店
    でも「対抗上」「自衛的に」ヘイト本が並び、売れているのだろう。実は、
    僕もそう思っていた。ところが、加藤直樹氏は「違う」という。これは意外
    だった。
      
    〈私はソウルに行くときはいつも教保文庫に立ち寄るのですが、「嫌韓」本
    に対応するような「反日」本など見たことがありません。つまり『日本人に
    はなぜ心がないのか』『悪日論』『妄想大国日本を嗤う』などといったタイ
    トルの本を見たことがない〉
      
     これには驚きました。ヘイトスピーチのデモを見て、「下品だな」と思っ
    ても「でも中国、韓国がひどいことをしてるんだから、これくらいは仕方な
    い」と思っている人がいる。だから、ヘイト本の氾濫を見ても、「向こうで
    もやってるんだろう」と勝手に妄想している。僕自身もそんな愚かな思い込
    みがあった。この本は、そんな思い込みを正してくれる。又、ヘイト本に対
    し、これだけ多くの人たちが反対している。それを証明している。
     (略)
    
    http://www.magazine9.jp/article/kunio/15894/
    
    -------------------------------------------------
    
    6)<寄稿>公的施設でヘイト展示「検証・いわゆる従軍慰安婦展」を糾す
    民団新聞 11月12日
    
    「ヘイトスピーチを考える西宮市民の会」共同代表 小西和治
    
    ■□
    意図的な歴史偽造
    在日の子どもたちを直撃
    
    「検証・いわゆる従軍慰安婦展」なる展示会が全国で展開されている。関西
    地区での主催は「凛風やまと・獅子の会」で、中心は差別・排外者集団「在
    日特権を許さない市民の会」の元支部長級の人物である。展示内容は問題の
    理性的検証ではなく、差別煽動のパネルを公的施設で発表するものである。
    参加呼びかけの宣伝やチラシも憎悪に満ちており、在日コリアンを著しく傷
    つけている。内容の例を紹介し、彼らの手口と問題点を明らかにしたい。
    
    「対馬危機」もでっちあげ
    
     パネルによると「売春が伝統文化・基幹産業の韓国」「だから在日韓国・
    朝鮮人は嫌われています」「破格の寛容と、温情によってこの国のお世話に
    なっていながら、在日と呼ばれる人たちの中には(略)教育や政治にまで口
    をはさみ(略)不当な要求を次々と行っています。(略)日本に迷惑をかけ
    る外国人は居てほしくありません」などとある。
    すなわち彼らは、韓国の歴史を古代から現代にいたるまでことごとく、遅れ
    た劣ったものであるとし、数々の悪事をしている在日コリアンを日本から追
    い出すべきと断定している。
     「対馬が危ない」のパネルでは、韓国は「対馬に対して領有を主張」し
    「韓国企業による土地の買いあさりも激しい」と危機感を煽っている。
    しかし、対馬の土地のうち、韓国人(在日を含む)の所有地比率は0・
    0069%であり、「最近はそういう(土地購入)話もまったく聞かないと、永
    尾榮啓・総務企画部長(対馬市)ともども顔を見合せる」(柳原滋雄「対馬
    が危ない!!」キャンペーンのお粗末‐週刊金曜日775号より)というのが真相
    である。
     また、彼らのパネルでは「ハングル(朝鮮語)普及に努めた日本。朝鮮総
    督府はハングルを普及し朝鮮人識字率(略)向上させた」(ママ)と説明する。
    しかし、朝鮮は1894年に「公文にハングルを使用」を決定し、またイザベ
    ラ・バード「朝鮮紀行」(1897年)は「莫大な数の書堂(ソダン)の存在」
    を指摘している。
     朝鮮総督府が定めた第二次朝鮮教育令では「普通学校における日本語の授
    業時間は朝鮮語の時間の3・2倍(第三次教育令でさらに日本語が増加)」。
    即ち言語教育の主目的は日本語教育だったのは明白である。
     一方、配布チラシ「連行される朝鮮人だという強制連行の嘘」に転載した
    写真については、「この写真を『連れて行かれる』韓国人労働者としている
    が、ヘルメットに迷彩服を着ている長身の兵士たちは米兵である」「強制連
    行の写真などあるはずが無い。みんな作り話だから」と決めつける。
    しかし、写真(「中央日報」13年3月1日を転載)の下の韓国語解説には「日
    帝強制占領期にタラワ島に連れて行かれた韓国人労働者の姿」とあり、1943
    年ごろギルバート諸島に進駐した米軍によって日帝支配から解放された韓国
    人の姿を写した米国国家記録管理庁所蔵の写真である。
    『連れて行かれる』ではなく、『連れて行かれた』なのである。意図的な誤
    訳や事実誤認によって自己の主張を正当化するのは彼らの常套手段だ。
    
    ■□
    市民有志が対応措置 西宮
    
    「(略)教育の呆れた実態」では、公立学校のホームページ写真や校内新聞
    を盗用し、児童や担当教員の個人名が識別されるものもあり、肖像権や著作
    権侵害・盗用(犯罪行為)にあたる。また、従軍慰安婦の個人写真も無断で
    盗用されており、内容も本人の名誉を傷つけるものである。これは、肖像権
    だけでなく人格権侵害として問題化しつつある。
     また、現在採択されている教科書を誹謗中傷し「つくる会」教科書の「身
    びいき宣伝」が多数存在する。これは教科書採択の公正化のため「外部から
    の不当な働きかけ等により採択が歪められたなどの疑念が抱かれるようなこ
    と」(文科省通知)に正面から違反する行為である。
    さらに「朝日新聞」購読中止の呼びかけパネルも多数あり、「産経新聞」購
    読勧誘も行われているが、特定企業の営業妨害や販売促進のために公的施設
    を使用することも許されない。
    
     兵庫県西宮市で、ヘイト書き込みを見た「在日」の小学生が在日教員に心
    の痛みを訴え、それを聞いた教員も子どもを抱きしめ、一緒に泣き続ける以
    外なにもできなかったということがあった。
    大人も耐えられないヘイト展示や宣伝活動に、より傷つけられるのは成長途
    上の子どもたちだ。その心情を吐露する相手がいない場合も多い。
    差別街宣や差別落書き以上の膨大な情報量で迫ってくる展示は、歴史を偽造
    し、差別を煽動する。そのため、大阪の門真市は、この展示への施設貸出禁
    止に踏み切った。そして、千葉市、川崎市がこれに続いている。
    
     西宮でも、市民有志が立ちあがり、市への公共施設使用許可取り消し要
    求、さらにアムネスティ日本「慰安婦」問題チーム・コーディネイターの山
    下明子氏らを招いての「ヘイトスピーチと『慰安婦』問題を考えるオープン
    セミナー」開催などが計画されている。
    
    http://www.mindan.org/front/newsDetail.php?category=2&newsid=19713
    
    -------------------------------------------------------
    
    7)朝鮮人追悼碑 撤去取り消し求め提訴
    
    東京新聞 11月13日
    
    県を相手取り群馬の市民団体
    「表現の自由侵害」
    
     群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑
    をめぐり、県が設置許可を更新しないのは表現の自由の侵害に当たるとし
    て、碑を管理する市民団体が十三日、県を相手取り処分の取り消しなどを求
    めて前橋地裁に提訴した。原告側によると、都市公園に立つ慰霊碑などの設
    置許可をめぐる訴訟は全国初という。
    
     原告は「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を守る会(前橋市)。提訴後
    に記者会見した角田義一弁護団長は「強い怒りをもって提訴した。憲法問題
    が絡む重要な裁判」と強調。「日韓関係の問題にも発展している。全国的な
    支援活動を広げ、歴史をはっきりさせて、来年の戦後七十年を新たな気持ち
    で迎えるための裁判にしたい」と述べた。
    
    県は「訴状の内容が分からないので、コメントできない」とした。
    
     碑は二〇〇四年に守る会の前身団体が建てた。県は都市公園法などに基づ
    き政治的な行事をしない条件で許可した。
     しかし、碑の前で開かれた集会で政治的な発言があったと外部から県に指
    摘があり、県は一月末の設置期限後も許可の更新を保留。集会での「強制連
    行の事実を全国に訴え、正しい歴史認識を持てるようにしたい」などの発言
    が政治的と判断し、七月に設置更新を不許可とした。守る会に速やかな撤去
    を求めている。
     この問題で、大沢正明知事は「碑の存在自体が論争の対象となり、憩いの
    場にふさわしくなくなった」などとコメントしていた。
     県の決定に対し、守る会は「市民の言論の自由や表現の自由を軽くみる今
    日の風潮が大きく影響している」などと反発した。
     四月には在日韓国大使館(東京都)の総領事が碑を視察。総領事は八月に
    県庁を訪れ、茂原璋男(あきお)副知事に撤去の影響について懸念を伝え
    た。日韓局長級協議の席上でも韓国側が言及し、日本に賢明な対応を要請した。
    
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014111302000241.html
    
    --------------------------------------------------
    
    8)中国はゴキブリ、韓国はダニ!安倍首相がヘイトスピーチ連発の宮司を
    大絶賛
    
    LETERA 11月14日  エンジョウトオル
    
    (略)
     第二次安倍政権では、山谷えり子拉致問題担当相兼国家公安委員長、高市
    早苗総務大臣、稲田朋美政調会長など、複数の閣僚にヘイトスピーチ団体の
    在特会やネオナチとの関係が次々浮上したばかりか、安倍首相自身にも在特
    会元幹部とのツーショット写真が出回った。
     彼らは一様に「そういう団体の関係者だとは知らなかった」と弁明してい
    たが、これは明らかなごまかしであり、安倍政権とヘイト極右団体の癒着は
    構造的なものだ。
    
     実際、最近も新たに、安倍晋三とヘイト極右活動家の関係を物語る情報が
    飛び出している。
     昨年3月、安倍首相はある自費出版本に推薦文を寄せた。『わが祖国日本
    への戀文』という本で、著者は奈良県吉野にある吉水神社の宮司・佐藤一彦
    氏。吉水神社は世界遺産にも登録された由緒正しい神社だ。
    この本の巻頭2ページに、安倍首相が「推薦のことば 安倍晋三」というタ
    イトルの文章を寄せ、こう佐藤氏を絶賛している。
    〈「戀文」は、佐藤宮司の魂の日記ですが、戦後失われた「日本人の誇り」
    をテーマとして、自分の国は自分達が守らなければならないという強い意志
    を感じます。世界一の日本人、世界一の国家をめざして進むための道標とな
    ることと思います〉
     佐藤氏は山口県小野田市出身で、安倍首相と同郷だというが、現役の首相
    が個人の書籍にここまできちんとした推薦文を書くというのは、相当に親し
    い関係だと推測される。
    
     ところが、今週発売された「サンデー毎日(毎日新聞社)11月23日号の
    「『ヘイトスピーチ神社』過激暴言!」によると、この安倍首相が絶賛する
    佐藤宮司は、右派市民団体の会長を務めており、過激なヘイトスピーチを発
    信している人物なのだという。
     佐藤氏は「世界遺産の吉水神社から『ニコニコ顔で、命がけ!』」という
    タイトルのブログを開設しており、『わが祖国日本への戀文』はそれをまと
    めた本なのだが、このブログが世にもおぞましいヘイトスピ―チのオンパ
    レードなのだ。
    
    〈共産支那はゴキブリと蛆虫、朝鮮半島はシラミとダニ。慰安婦だらけの国〉
    〈『中国人を皆殺しにしよう』と発言! 『よく言った』と世界から拍手!〉 
     〈日本人で韓国に観光に行ったり、韓流ドラマや韓国人の歌を聴く者は
    『馬鹿かアホ・ボケ・カス・スカタン』しかいなくなった〉
     〈(中国人が)わが国を食いつぶす日は近いと思います。ダニも最初に退
    治しないとどんどん増殖します〉
     〈支那人は『世界一汚い民族』だと、日本人は思い始めた!〉
     〈韓国人は整形をしなければ見られた顔ではない〉
    
     由緒正しい神社の宮司が「ゴキブリ」や「蛆虫」など、ナチスと同じ人種
    差別発言を繰り返し、中国人のジェノサイド(大量虐殺)を肯定する発言ま
    でしていたのである。
    また、編集部でブログを確認してみたところ、「サン毎」がとりあげたブロ
    グ記事はほとんど消去されているか閲覧制限がかけられているようで、見る
    ことができるものは少なかったが、それ以外にもこんな文章がまだいくつも
    残っていた。
    
    〈世界が知っている 「澄み切った目=日本人」 「狡猾な目=韓国人」 
    「凶暴で油断できない目=中国人」(中略) いくら「整形」してもすぐに
    見破られる国民性〉(2014年1月17日)
    
    〈韓国人の整形は 「コンプレックス民族だから」しかたがない だ
    が・・・中年から顔が崩れる。 生まれた子の顔は、他人に似ている。 韓
    国人は「恨み」「妬み」「劣等感」の暗い性格だ。だから、死ぬまで自分の
    顔に満足しない・・ 作り変えては崩し 造り替えては崩し、 創り代えて
    は崩す。 整形外科医は儲ける・・乱立する〉(2014年1月30日)
    
    〈今では中国や韓国を訪れる日本の若者は「馬鹿かキチガイ」だけになって
    きた。〉(2014年2月19日)
    
    〈「アンネの日記」を破って喜ぶのは、「中国・韓国人」か? この悪質な
    犯罪の目的は 「日本の信用」を失わせようとする 怨恨的犯行である。〉
    (2014年3月1日)
    
    〈韓国人が「プーチン殺せ」のネットロシア軍の報復 ロシアのプーチンを
    叩きつけた韓国民に ロシアはミサイル攻撃で応えるだろう! そうしない
    とプーチンは物笑いにされる(中略) ロシアと韓国が戦争しても日本は韓
    国を見捨てる。 多くの日本人は韓国と国交を断絶したいと願い・・・ ロ
    シアのミサイル攻撃を応援するだろう。(中略) プーチン氏はもっと怒る
    べきだ!〉(2014年3月1日)
    
     もう十分だろう。韓国人や中国人の容姿や性格を侮蔑表現で攻撃し、犯罪
    を無根拠に中国、韓国になすりつけ、あげくはロシアに韓国へのミサイル攻
    撃を求める……。しかも、「サン毎」によると、この宮司は在特会の活動を紹
    介・擁護し、一方、在特会側も佐藤宮司が会長をつとめる右派団体のデモを
    告知するなど、同調している可能性があるという。
    
     佐藤宮司は「サンデー毎日」に対して11月12日のブログで〈取材もせず想
    像や伝聞で記事を作られた(中略) 「言論の自由」を大きく侵害し 公共
    の福祉に反することのない個人の日記にまで 報道機関が「基本的人権」の
    侵略行為は 断じて許せません(中略) サンデー毎日に対して 弁護士を
    たてて 1億3、000万円の損害賠償を求める予定です〉と反論しているが、
    少なくとも佐藤氏の発言のいくつかが人種差別撤廃条約に違反し、国際社会
    の定義するヘイトスピーチにあてはまることはまちがいない。
     そして繰り返すが、安倍首相はこんな発言をしている人物を「魂の日記」
    「戦後失われた日本人の誇りをテーマ」「自分の国は自分達が守らなければ
    ならないという強い意志」と絶賛しているのだ。「サン毎」も指摘している
    ように、国際社会から「安倍首相もヘイトスピーチを支持している」と受け
    取られてもしかたがないだろう。
    (略)
    
    http://lite-ra.com/2014/11/post-629.html4
    
    ----------------------------------------------------------
    
    9)憎悪表現規制で議論
    
    公明新聞 11月14日(金)
    
     特定の民族や人種への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)につい
    て、公明党ヘイトスピーチ問題対策プロジェクトチーム(PT、遠山清彦座
    長=衆院議員)は13日、衆院第2議員会館で会合を開き、西南学院大学の奈
    須祐治教授が憲法学から見たヘイトスピーチについて講演した。
    
     講演で奈須教授は、憲法学におけるヘイトスピーチの議論には、(1)規
    制積極説(2)規制消極説(3)中間説―などがあることを説明。その上で、
    論点や諸外国の規制例を示し、規制のあり方などを語った。
    
     講演後の意見交換では遠山座長らから、「著しく脅迫的な表現は規制すべ
    きではないか」「表現の自由への配慮も大事になる」などの意見が出た。
    
    https://www.komei.or.jp/news/detail/20141114_15476
    
    ---------------------------------------------------------
    
    10)【差別】ヘイトスピーチ 被害団体に聞き取り
    
    ABC NEWS 11月14日
    
     民族差別をあおる「ヘイトスピーチ」の対策を検討する大阪市の審議会
    が、在日コリアンの団体から聞き取りを実施し、「人権侵害を受けている」
    などの報告を受けました。
    
     街頭演説で特定の民族への差別をあおるヘイトスピーチについて、橋下・
    大阪市長から諮問を受けた「弁護士らによる審議会」が対応を検討していま
    す。審議会には、被害を受けている生野区の在日コリアンの団体が出席。
    「ネットのブログに誹謗中傷が書き込まれる」などの現状を伝え、人権侵害
    のヘイトスピーチを許してはならないと強調しました。団体の関係者は、
    「在日コリアンの子どもたちがヘイトスピーチの現場に遭遇して、自分が存
    在していいのかどうかという、根底的な自分の尊厳を傷つけられる(現状が
    あると伝えた)」と話しました。また、市は、先月の橋下市長とヘイトス
    ピーチを繰り返す団体との面談動画を市のホームページに載せる予定でした
    が、橋下市長の態度に市民からの批判も多いため掲載を見送りました。
    
    http://webnews.asahi.co.jp/abc_2_003_20141114008.html
    
    ---------------------------------------------------
    
    11)The case for a more multicultural Japan
    より多文化的な日本のための議論
    
    by Alanna Schubach @AlannaSchu
    アルジャジーラ アメリカ 11月12日
    
    高齢化する国は将来を考慮しなければならない。ヘイトスピーチを禁止する
    ことは重要な第一歩になる。
    
     先月橋下徹大阪市長は、ヘイトスピーチについての論争における桜井誠と
    の熱烈な対決により、評判になった。桜井は在特会の会長であり、在特会と
    は「在日朝鮮人の特権を許さない市民の会」という親切にも叙述的な正式名
    称の略である。大阪市庁で行われた論争は、桜井が橋下を通常公式の場で使
    われる敬称なしで呼びかけ喧嘩腰に始まり、橋下が「おまえみたいな差別主
    義者は大阪にはいらない」と宣言したところで決着した。
    
     日本で二番目に大きい都市空間である大阪は、ヘイトスピーチ規制の導入
    を考慮している。八月、国連人種差別撤廃委員会は、日本での反韓国的な感
    情の高まりに言及して、そういった動きを求めた。在特会は、2009年と2010
    年にメンバーが京都の朝鮮人学校の前でデモを行い、子供たちが教室へ行く
    途中に差別的な暴言を投げつけたことにより、議論の余地はあるものの、外
    国人嫌いの弁証の顔になった。最近、東京や大阪のコリアン街住民らは、街
    を行進し、朝鮮人の虐殺をシュプレヒコールするデモ参加者たちを報告して
    いる。
    
     日本は長い間民族的マイノリティとの関係において問題を抱えてきた。在
    日コリアンとして知られる、もっとも大きな民族的マイノリティのグループ
    は、日本が朝鮮を併合したときである帝国主義時代以来、日本に住んでい
    る。何十万もの朝鮮人が第二次世界大戦で徴兵されたのだ。日本に残った
    人々の子孫は、日本語と日本文化を流暢にあやつるのだが、多くは市民権や
    参政権を持たず、彼らの唯一の故郷である国に「客」として住んでいる。
    
     皮肉なことに、おそらくは特別であるとされるこの扱いが、在特会の逆鱗
    に触れるのである。在特会は疑いようもなく周辺的な運動であるが、日本の
    一般的な考え方でさえも、せいぜい多文化主義について立場を決めかねてお
    り、急速に高齢化している市民たちにもかかわらず、移民法を緩めることに
    抵抗している。ヘイトスピーチを違法とする条例は寛容への重要なステップ
    であり、比較的活発で、リベラルな都市として知られている大阪は、違いに
    対しての態度を軟化させる適切な指導者になるだろう。
    
     しかし、大阪の地方自治体がどのように進むのかは不透明である。橋下の
    最近の反人種差別主義的な態度にもかかわらず、彼は常に人権運動家であっ
    たわけではない。2013年には、いわゆる慰安婦―日本の天皇軍によって性奴
    隷を強制させられた女性や少女ら、多くは朝鮮人であった―を使うことは、
    「精神的に苦しめられている兵士たちに休息をさせてあげようと思ったら」
    必要であったと記者に話した。日本と韓国の緊張は、ポップ・カルチャーの
    領域にまで高まっており、2011年には東京のフジテレビ本部で何百人もの人
    が韓流ドラマの放映に反対するためにデモをした。
    
     もし日本人の幾らかが海外の影響を恐れているのならば、それは外部者と
    の交流をほとんどしていないからかもしれない。人口の1.25%のみが外国生
    まれであり、これは先進国では最も少ない割合である。このほんの僅かな
    ニューカマーは日本の急落する出生率を埋め合わせるのには十分ではなく、
    2060年には、国民の半分は65歳以上になると推測されている。まもなく日本
    の議員たちは、急進的な規模縮小への準備をするか、世界第三の経済国とい
    う立場を保つためにより多くの移民を受け入れ始めるか、決断を迫られるだ
    ろう。日本人は、高齢化がもたらす影響についてよく知っているが、読売新
    聞によって行われた4月の世論調査では、国民の37%のみが日本の労働供給
    確保のために、もっと多くの外国人労働者を受け入れることが必要であると
    感じていることが明らかになった。
    
    革命か老朽化か
    
     では、なぜ日本人の大多数は、彼らが年を取ったときに面倒を見てくれる
    ものが誰もいないかもしれないのにもかかわらず、移民政策に反対なのだろ
    うか。反韓国のデモ参加者たちは、多様性に対する国民の抵抗に、下劣な人
    種差別主義的な外観を与えている。しかし日本の主流派にとっては、移民反
    対とはどちらかと言えば防衛のことなのだ。日本研究学者のサカモト・ルミ
    によれば、「均質性の神話は…国民の民族的純粋性と文化的特異性が中心を
    なしている」。
    
     戦後は日本人論の盛り上がりが見られた。日本人論とは、国民のアイデン
    ティティと日本人の特別性に焦点を当てた、現在は信用を失った研究分野で
    ある。その思考回路とは、日本は、歴史的に孤独に発展し、そのために外部
    者には理解できない文化や言語、礼儀のシステムが作られた、というもので
    ある。日本人論は、日本人の思考方法に根本的な違いがあると提案した。あ
    る理論家は長い時間を経て日本語が話者の脳を変化させ、その結果日本人と
    西洋人の生物学的な違いが生まれたと主張した。よって、たとえ日本語の流
    暢さを身につけた者であっても、ネイテイブの話者とは本質的にまったく異
    なっているのである。
    
     日本人論は人気が落ち、今日ではグローバル化に対する保守的かつ民族中
    心主義的な反応であると見られている。しかし、教義のいくらかは残存して
    いる。私が九州の一都市である福岡に住んでいたとき、私はそこで三年間公
    立高校の英語教師をしていたのだが、同僚が日本人は他の国の人々よりも虫
    の声を聞き分けることができると教えてくれた。日本人がより長い腸を持っ
    ており、日本人の女性は9か月ではなく10か月妊娠期間がある、という言説
    も聞いた。私の生徒達の何人かは、世界で普通とされていることについて不
    確実な認識を持っているようだった。ある日の掃除の時間、掃き掃除をして
    いると、女の子が私に「あなたの国には箒はあるの?」と質問してきた。
    
     もちろん、アメリカ人も地理や外国文化の知識において悪名高くも無知で
    あり得る。しかし、彼らはまた、外国人が彼らの領域に入り、徐々に溶け込
    んでいく可能性に対してもっと慣れ親しんでいる傾向にある。日本では、私
    の同僚や友人の多くはそのような状況はほとんど起こりそうもないことだと
    考えているようだった。日本にいる「外人」(外国人)のよくある不満と
    は、彼らがどれだけ日本に長く住んでいようと、日本人は彼らが箸を使った
    り日本語の言葉を少しでも話したりすると、非常に驚くということである。
    
     日本の文化は古代にさかのぼり、世紀を超えて育まれ、民族は比較的均質
    的で、そのことが外部者にとってはほとんどテレパシーとも思えるほどの内
    輪の理解につながっている。しかし、島国根性は、特に危機の最中では道徳
    的退廃を引き起こし得る。2013年、打撃を受けた福島原子力発電所の汚染の
    浄化を担当していた役人である西山英彦は、専門的知識を貸し与えようと申
    し出た外国企業を拒んだ。「日本の土が違ったりしますし」、と彼は言い、
    それは特異性についての日本人論の説の影響のように聞こえる。「そして、
    福島でぶらぶら歩いている外国人は、あそこのおじいさんとおばあさんを怖
    がらせるかも知れません」。
    
     より小さな規模でみると、私の友人と私は、2011年の地震と津波の後、地
    元の赤十字に行ったとき、支援についての同様な抵抗を経験した。スタッフ
    は当初、スクリーニングの過程は外国人が受けるにはあまりにも「面倒」だ
    から、と言って私たちを拒否しようとした。私たちのグループの中の日本人
    の友人が私たちの分からない医学の言葉を通訳すると主張して初めて、彼ら
    は態度を軟化させたのだ。サカモトによれば、「意思疎通の可能性そのもの
    が、外人という枠組みの先入観のために、いつも既に遮断されている」。
    
     ならば、外国人は日本社会の円滑な機能にとって障害である、という直接
    の前提があるのだ。野蛮人というわけではないが、取り扱うのがわずらわし
    い、というわけだ。外国人政策研究所所長の坂中英徳は、老朽化の方向へ高
    齢化していく日本を救うには、日本が多民族的国家であると再認識される社
    会革命が必要であると言う。日本人の自己認識のそのような劇的な転向は痛
    みを伴うだろうと彼は認めている。
    
     しかし、もし日本が極端な経済的な規模縮小と社会的な不景気を避けよう
    とするのであれば、複合主義への移行は不可欠だ。はじめの一歩を踏み出
    し、ヘイトスピーチは絶対に容認できないものであり、変化していく日本に
    は人種差別主義の居場所なないのだということを証明する時である。
    
    原文:
    http://america.aljazeera.com/opinions/2014/11/multiculturalismjapanantikoreanprotests.html
    
    
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    ●6.編集後記
    
     この段階ではまだ確定していませんが、衆議院解散・12月総選挙の動きが
    加速してきました。これがどのような形で進行していくのか。反ヘイトス
    ピーチ・レイシズムの闘いに寄与してくれる議員が少しでも増えることを望
    みます。
    (か)
    
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    ■のりこえねっと通信 0056号 2014年11月17日発行
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