「奨学金、当社が代わりに返します」
素晴らしい取り組みだと思いました。
誰でも大学にいける時代になり、従って大学に行ったからといって、高い給料がもらえるというわけでもなくなりました。
一方で日本は大学の費用が国際的にも高いそうです。
しかも、教育の費用対効果というのは小さいほど高く、従って、純粋に国力をあげようと思うなら、大学なんかより、幼児教育に回したほうがはるかに効率的です。
国が出そうが個人が出そうがお金のかかる大学で教育を施そうとも、それにみあった便益が得られるかというのは甚だ疑問があると、今考えられています。
ですから、規模の縮小による痛みを全く無視するならば、大学は基本的には大学院に進みたい人が行くべきところで、それ以外は、高等専門学校など、もっと実利のある組織に行ったほうが費用対効果が高いことでしょう。それは教養を軽んじていると思われるかもしれませんが、たとえばそれは大学から高等専門学校に出張講義する程度の頻度でもまかなえることでしょう。
と、そうはいっても今この瞬間、普通に進路を選んでいれば大学になってしまいます。しかし、奨学金しかも有利子のものを借りてしまっては、将来返しきれないという現実が訪れてしまっているわけです。
この問題は繰り返し持ち上げられながら、国はちっとも動きません。国は頼れない、そんなときに、民間がこうやって対策を打つというのは、素晴らしいことではないでしょうか。
どんどん追随する企業が出ると思います。
でもその一方でその記事の中でも述べられていますが、
この制度では、同じ新入社員でも額面上は奨学金を受けていた人の方が給与が多くなる。返済に充てるとはいえ、社員同士に不公平感が生まれることはないのか。
と、これが気になってきます。
でも、ちゃんと答えが書かれています。
その懸念に対する、田中社長の回答は明快だ。「そもそも、新入社員だからみんな同じ給料だという方がおかしい」。なんというか、眼からウロコといいますか、未来はこれが給料の形になっていくのではないでしょうか。
今同一労働同一賃金が叫ばれていて、一見それに矛盾しているようにも見えます。
しかし、ふと日本のかつての年功序列の賃金形態や