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前回、
原発がとっくにオワコンだった件
という記事を書いたら、ちょうどそれに合わせるような記事が出てきました。
東芝、国内原発事業の分社化・再建案が浮上 子会社ウェスチングハウスに集中へ - 産経ニュース
経営再建中の東芝で、収益が悪化している国内の原発事業を分社化して立て直す案が浮上していることが26日、分かった。この話題自体は、その後東芝がそれを否定をしているなど、実際のところはまだ不明ですが、注目したのは次の一節。
海外向け事業を手掛ける子会社の米ウェスチングハウス(WH)に経営資源を集中し、経済成長が続く新興国で受注拡大を狙う。こういう祝詞を今まで素直に読んでたのです、今までは。この一文は、新興国ではこれから原発受注が増えるだろうということが示唆されています。
前回記事では、実はそうではないらしいということに気づいたものでした。ただ引用したグラフが 2009 年までのでしたので、もうちょっと調べてみました。
それがこのグラフです。原子力発電設備容量(運転中)の推移です。
2014年は全体です。
このグラフはまず、エネルギー白書2015のサイトで得られる「【第222-2-1】原子力発電設備容量(運転中)の推移(xls/xlsx形式:69KB)」に2014年のデータを加えたものです。2014年のデータは、世界の原子力発電開発の動向2015年版(2015.4.8)で得られます。国別の容量がわかるので、頑張ればグラフのように地域別データも得られるのですが、地域別にソートされてないので諦めました。
ということで現在運転中の原子力発電設備容量については、頭打ちの傾向は変わっていません。
またこんなグラフもあります。
世界の原子炉着工数の長期推移です。2010年までしかありませんが、最近の世界の原子力開発動向という資料を見ると、2011年から2014年までの着工数は、4基、7基、10基となっています。
確かに最近2010年までは、非OECD国で着工数がどんどん増えています。2011年に一旦急激に減るものの、その後また増えているように見えます。
ということで、まあ推進派であれば、これからもどんどん着工数は増えるということになるのだと思いますし、現在頭打ちの総容量も、今後また増加すると予想され、到底「とっくにオワコン」なんて認められないことでしょう。
個人的には日本の企業はこんな将来のない事業からはなるべく早く撤退して欲しいとは思いますけれど。
調べていていろいろおもしろい記事を見つけたのですが、その一つはこんなものでした。
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