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『NEWSを疑え!』第371号(2015年2月16日特別号)
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【価格】1,000円/月(購読料のうち半分は、研究所の活動に対する維持会費とお考えいただき、ご理解をいただければ幸いに存じます。)
【発行日】2015/2/16
【発行周期】毎週月曜日、木曜日
【次回配信予定】2/19
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【今回の目次】
◎テクノ・アイ(Techno Eye)
・日本防衛に最適な移動目標用巡航ミサイル
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎編集後記
・米国仕込みの北朝鮮エリート集団(小川和久)
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◎テクノ・アイ(Techno Eye)
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・日本防衛に最適な移動目標用巡航ミサイル
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
このメルマガでは、米海軍が低下していた水上艦の対艦戦闘能力を再建するため、長距離対艦ミサイル(LRASM)を開発中であることを、2014年12月8日号のテクノ・アイ「米海軍の対艦ミサイルに人工知能」としてお伝えした。
米海軍は2月5日、それと並行して対艦戦闘能力を手っ取り早く、安価に再建するため、トマホーク巡航ミサイルに移動目標攻撃能力を与えるシステムを開発していたことを明らかにした。
この移動目標攻撃能力には、トマホーク巡航ミサイルを陸地の上空に待機させておき、地上部隊から要請があって数分以内に、敵の地上部隊を攻撃(近接航空支援)することも含まれている。
米海軍が多数の水上艦と原潜に配備しているトマホークが、このような能力を備えて射程1600キロの対艦ミサイルに改造され、近接航空支援までも行うことになれば、その効果ははかりしれない。そして、後述するように、日本の防衛にとってもきわめて有効な兵器システムとして急浮上してくるのである。
トマホークによって、航行中の水上艦船を攻撃し、地上部隊への近接航空支援を素早く行う能力は、それぞれ1月27日と29日に行なわれた実験で実証された。
射程数百キロ以上の亜音速の対艦ミサイルが抱える課題は、ミサイルが飛行中の数十分間に数十キロ移動してしまう敵艦船を追尾することである。1980年代に開発されたトマホーク対艦(巡航)ミサイル(TASM 射程370キロ)は、この課題を解決できなかったため、90年代に対地攻撃用に改修されてしまった。
1月27日の実験では、ロサンゼルス沖のイージス駆逐艦「キッド」から発射されたトマホークが、標的船の位置を海上のF/A-18E戦闘機から内陸のチャイナ・レイク海軍兵器基地に設置された地上局を経由して受信し、標的船に命中させることに成功した。
1月29日の実験では、ロサンゼルス沖のサン・ニコラス島の海兵隊員が、同じ島にいると想定した敵の位置を「キッド」に無線で送信し、「キッド」はその位置に向けてトマホークを発射した。
標的船に命中するトマホーク巡航ミサイル
(1月27日、米海軍撮影)
移動目標用トマホーク試射の関係施設
(原図は米地質調査所作成)
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