『NEWSを疑え!』第383号(2015年3月30日特別号)

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【価格】1,000円/月(購読料のうち半分は、研究所の活動に対する維持会費とお考えいただき、ご理解をいただければ幸いに存じます。) 
【発行日】2015/3/30
【発行周期】毎週月曜日、木曜日
【次回配信予定】4/2
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【今回の目次】 
◎テクノ・アイ(Techno Eye) 
・米海軍は無人艇による安価な対潜作戦を開発
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之) 
◎編集後記 
・航空事故は「一事が万事」で防止(小川和久)
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◎テクノ・アイ(Techno Eye) 
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・米海軍は無人艇による安価な対潜作戦を開発

(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)

 米国防総省は潜水艦を追跡するため、80日間にわたって自律的に水上を航行する無人艇の開発を進めている。主契約者のレイドス社(旧SAIC社)は今年1月までに、必要な機能を試験船に搭載して航海を成功させており、試作艇を建造中である。

 このような対潜無人艇が実用・量産化されれば、「対潜水艦戦(ASW)は敵の潜水艦よりコストがかかり、費用対効果の面で不利」という常識を覆す可能性がある。

 潜水艦は出港して潜航するだけで、自国近海の外国艦船に脅威を与え、対潜警戒態勢をとらせることによって、その行動を制約することができる。

 それに対し、ASWによって水上航行の自由を確保しようとする側は、平時から海中や海底地形の状況を観測し、各国の潜水艦の音紋(潜水艦ごとに固有の音のパターン)を収集したうえで、ソナーを水上艦から曳航し、ソノブイ(ソナーのついたブイ)を航空機から投下し、海中の磁気を航空機から測定しなければならない。そのうえ、米海軍は高価な攻撃型原潜をASWの主力としている。これでは、ASWのほうが敵の潜水艦の建造費の何倍ものコストを要することになるのは避けられない。

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ASW用連続追跡自律型無人艇(ACTUV) 
(DARPAとSAIC社のイメージ図)