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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「いじめっ子の親を刑務所に入れるのは有効?」

2017-11-24 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/11/24

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2017/10/29配信「『ブレラン2049』『キングスマン』などこの秋の映画11本を一挙紹介!!」の内容をご紹介します。
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    2017/10/29の内容一覧

    いじめっ子の親が刑務所行になる条例

     最後に「いじめっ子の親は刑務所行きになる条例がニューヨーク州で施行される」という話をしようか。今、本当に運用されているんだよね。

    「両親が子供の行動に対して責任を負うことで、いじめが止むことが期待されている。地元メディアによると新条例は同州では初めてとなる法律で、子供が90日間のうちに2回いじめをしたり、他の生徒を攻撃した場合、その子供の両親は250ドル(2万8千円)の罰金を払うか、もしくは、最大15日間、刑務所で過ごすか、またはその両方が科される。」

    (中略)

     この、2万8千円とか3万円程度の罰金で、果たして効果があるのかというと、実は効果はあるんだよね。
     アメリカの家族っていうのは、実はかなりギリギリのところで生活してるからさ、子供がそういうトラブルを起こすことで親が罰金を取られるか刑務所に行くかを選ばされる場合、刑務所にぶち込まれる方を選ぶ人っていうのがすごく多いんだ。
     それと同時に、いじめが起こるような年代って、日本では子供が親の言うことを聞かなくなってるじゃん? なので、いじめをしてる子供の親に対する対抗手段というのが、あんまり注目されないんだけども。アメリカという国では、実は未成年というのは圧倒的な弱者なんだよね。親がものすごい権力を持っている。例えば、車を与えるにしても、子供をどこの学校に行かせるにしても何にしても、親がすべて決定権をもっている。
     このいじめ問題に関して、子供の親に対して、刑務所にぶち込むとか、罰金を取るっていうやり方は、実はすごい効き目があるんじゃないかって、僕は考えてるんだ。

     だけど、これがモデル化されて、日本にこのまんま持って来ても、あんまりしょうがないんだよね。というのは、アメリカにおける家族とか親との関係を日本と同じように置き換えることは無理だから。
     じゃあ、何に置き換えるの一番近いのかというと、「いじめ起こしたヤツの周りの人間関係を破壊しちゃう」という方が、たぶん、これに近いんだよね。
     つまり、もう、ごくシンプルに「いじめをしたヤツからは、スマホを取り上げて、LINEをはじめ、あらゆるSNSのアカウントを全部消す」というのを最も軽い量刑にして、それ以上になってくると「無理矢理、転校させる」ということをする。
     今、いじめを受けた側が転校して環境を作り直すことになってくるんだけども、逆だよね。いじめをした側と、その周りにいるような、いじめに加担しかねない、なんとなく同調しているヤツらとの関係を、強制的に分断させちゃう方が、たぶんこの判決に近い効果があると思うんだ。
     アメリカでは親や家族との関係を分断させることこそが、その子に対する最大のダメージになるし、親の「そんなことをするな!」っていう言葉が抑止力になるんだけども。日本の場合は、家族との絆が薄い代わりに、周りにいるツレ、ワンピース的な意味でいうところの「仲間」みたいなものがすごく大きいから、そこから外されることの恐怖っていうのをたぶん中心に置いた方が、うまく機能すると思うんだけどね。

     それよりも、せっかく反政府組織もなくなって、公安もやることがなくなったんだから、警察の仕事の半分は学校に持って行ってもいいんじゃねえかと思うんだけどもね。
     俺、交番は学校に作るのが一番いいと思うんだけども。そしたら無理なく学校に警察を入れられるじゃん? 副担任は警官にしちゃえばいいんだよな(笑)。
     学校というものの構造を、「学校というのは聖域であって、その中は悪い大人も入らないし、警察も入らないし、大人社会の汚い理屈を持ち込まない」ってやっちゃうから、「子供の世界の大人より汚い理屈」が横行しちゃうわけだよ。
     だったら、警察の出張所を作って、大人の社会の一部を入れてしまったほういいと思う。最近、「定年で辞めたお父さんとか職人とかを学校に入れて教師をしてもらう」っていうことをよくやってるじゃん?

     そうやって、「外部の眼が入っていることで、いじめ問題みたいなものがどう作用するのか?」っていう実験が、俺は見たいんだよね。学校の中に警察を入れるというモデルケースを。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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