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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「ノートルダム寺院は、錬金術の秘密を記した「石の書物」?」

2018-03-23 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/03/23

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2018/02/25配信「『ノートルダムの鐘』の謎 ~ほんとは怖いノートルダム」の内容をご紹介します。
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    2018/02/25の内容一覧

    ユーゴーが守ろうとした「石の書物」とは?

     では、そんなヴィクトル・ユーゴーが守ろうとした、紙の書物に取って変わられようとしている滅びゆく「石の書物とは、なんだったのでしょうか?

    (中略)

     これは『大聖堂の秘密 フルカネリ』という本です。この本は、「フルカネリ」という人物によって書かれました。フルカネリというのは、もちろん偽名ですね。この人物が誰であったかは、いまだにわかっていません。
     彼は、20世紀最後の錬金術師と言われています。つまり、歴史上最期の錬金術師なわけですね。
     この正体不明の人物は、「ノートルダム寺院やヨーロッパ各地のゴシック寺院に彫られているレリーフというのは、一見すると、キリスト教の聖人やエピソード集に見える。でも、実は、これらは錬金術師だけにわかる記号とか方程式なのだ」と主張しているんです。
     「ゴシック寺院には、ありとあらゆる所に、こういったものが隠れて表現されている」と。こういった考え方を「神秘主義」あるいは「ヘルメス主義」というふうに呼びます。
     そして、この本には、そんなゴシック寺院の中にヘルメス主義によって密かに残された、いろんなお話とか、もしくは化学式、精錬方法といった錬金術のハウトゥーが紹介されているんです。

     この本は、フルカネリという人が書いた、数少ない著作の1つなんですよ。
     なぜ数少ない著作なのかというと、フルカネリをはじめとする錬金術師たちは、紙の書物というのを信用していないからですね。つまり、データ化された概念というか、誰にでもわかるように書かれた本というものを信用していない。
     だけど、「もう、錬金術師は自分が最後の一人だろう」と思ったフルカネリは、この本を書き残すことを決意したそうです。そんな、錬金術師が書いた、数少ない本の一つが、この『大聖堂の秘密』なんです。

     じゃあ、具体的に、それをどんなものかを説明しましょう。
     原作『ノートルダム・ド・パリ』の中で、カジモドは、赤ん坊の頃、ノートルダム寺院の前庭に捨てられたことになっています。
     これは、ディズニーアニメとか劇団四季の『ノートルダムの鐘』では、「赤ん坊のカジモドは、フロロによってジプシーから奪われた」ということになってるんですけど、原作では違います。ノートルダム寺院の前に捨てられなければいけなかったんです。
     なぜかというと、原作には「あの「セントクリストフの巨像」の向かいに捨てられていた」という記述があるからです。ここが重要なんです。
     ヴィクトル・ユーゴーが原作を書いた時代のノートルダム寺院の前には、セントクリストフの巨像なんてなかったんですよ。では、なぜ、わざわざ「セントクリストフの巨像の前」と書かなければいけなかったか?

     セントクリストフというのは、キリスト教の伝承上の人物なんです。川の岸の間を人を乗せて渡す仕事をしていた大男なんですね。
     ある日、「この赤ん坊を向こう岸まで運んでくれ」と言われた彼は、赤ん坊を背中に乗せて運ぶことになりました。しかし、運んでいる最中にその赤ん坊はどんどん重たくなっていきます。しまいには、「もう運べない!」というふうなことになってしまうんですけども。
     なぜ、この小さな赤ん坊がこんなにも重いのかというと、実は、それは「人間の罪をすべて背負っているから」と言われているんです。結果、「ああ、この赤ん坊はイエス・キリスト様その人なんだ!」とわかったということで、イエスを助けたセントクリストフは、後に聖人として祀られることになります。
     まあ、そんな「子泣きじじい」みたいなエピソードなんですけども。

     こういったエピソードからもわかる通り、ヴィクトル・ユーゴーは、「セントクリストフの像の向かいに捨てられた赤子」という記述によって、明らかに、カジモドをイエス・キリスト的な存在として描いてるんですね。
     「イエス・キリストは全人類の罪を背負って生まれてきた人間である」というのが、キリスト教の考え方なんですけど。ユーゴーは、「恋愛という、合理主義の影の中でどうしても非合理なものの中で、救われない人間の代表」としてカジモドを配置しているんです。つまり、「裏のキリスト」として描いてるんですね。
     だからこそ、わざわざ「あのセントクリストフの巨像の向かいに捨てられていた」というふうに設定しているわけです。

     同時に、このセントクリストフというのは、「キリスト=最も貴重なものを運んでいる人物」ということで、錬金術の世界では「最も貴重な黄金を作るための媒体である「賢者の石」あるいは「水銀」を表す」というふうに言われているんですね。
     それを裏付けるように、ノートルダム寺院の前にあった他の聖人達の像は、もっとカラフルに塗装されていたにも関わらず、セントクリストフの像だけは紫とグレーで塗装されていたそうです。
     これはなぜかというと、錬金術の世界において「水銀の色」というのは「アリストテレスが定めたグレーと紫」と決まっているんですね。その色で塗装されていることからも、このセントクリストフの巨像は錬金術のシンボルだったというのが、フルカネリの主張です。

     このように、セントクリストフというのは、錬金術とか、後に説明するフリーメイソンと密接に関係している聖人なんです。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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