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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「自分と「映画IQ」の合わない映画をありがたがってもしょうがない」
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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「自分と「映画IQ」の合わない映画をありがたがってもしょうがない」

2018-04-24 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/04/24

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2015/05/31配信「『メイズ・ランナー』と『チャッピー』で判った岡田斗司夫の映画力?宇多丸さん・町山さんとはここが違う!」の内容をご紹介します。
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    2015/05/31の内容一覧

    質疑/SFのふりをしていない『メイズランナー』とパズルがはまる気持ちよさ『イニシエーション・ラブ』

    「最近見た映画は何ですか」

     あのね、最近見た映画の話なんですけども、ちょっと今思ってることがあって。
     あっ、『バカボン』も見たんだよな。
     『CHAPPIE / チャッピー』見ました。
     で、見た映画だけでいうと、『メイズランナー』見て、『CHAPPIE / チャッピー』見て、『天才バカボン』見て、あと『イニシエーション・ラブ』も見たんですよ。最近じゃないんですけど、『ゼロの未来』見て、あと『バードマン』見たんですよ。
     それで思ったんですけども、僕、映画IQ低いなあというふうに思いました。

     映画IQなんて言葉なくて今、作ったんですよね。
     あの、映画IQっていうのは、映画を見る時の頭みたいなもんで。評論家的な評判のいい映画ではなくて、エンターテイメントとして面白いやつじゃないとどうも納得できない。
     というか、これあの、どれぐらいグルメかとか、どれぐらい映画IQ高いかっていうのと、あと見てる人によってちょっと差があるんですけども。
     たとえば、フランス料理が好きでワインがすごく美味しい人っていうのグルメ批評って僕はあんまり見ようと思わないんですね。何でかって言うと、そいつらの舌と僕の舌とはチューニングが違うと。チューニングが違うものをありがたがってもしょうがないっていうふうに思うんですよ。
     なので、ワインとこの料理とのマリアージュがすごくいいっていう人のやつは、ああそうですか、そうですかとありがたく聞くんだけども、わりとスッと通って行って。そうじゃなくて、お寿司でも1人前1万円程度のお寿司がすごく美味しい人、感じる人の寿司の評論だったら、僕は自分自身の参考になると。でも、すきやばし次郎とかああいうところでないと語れるものでないっていうふうに思ってる人のやつはあんまりしょうがないと思ってるんですよ。
     同じ様に映画も、ライムスター宇田丸さんの映画批評って僕好きなんだけども、宇田丸さんの批評っていうのは本当にコアな映画マニアの批評であって、僕が面白いチューニングのなんか帯域とちょっと違うんだよね。

     僕が面白いのは、今回意外だったのが『メイズランナー』がやたら面白かったことなんだよね。
     言っちゃえば、たいしたことはない映画なんだよ。正直言えば。
     よくあるシチュエーションもので、男の子が一人エレベーターみたいなのでガーッと上げられてきたら、いきなりまわりが平原みたい、草原みたいになってて、その4方向の壁がすごい高い壁になって、その向こうが迷路になってるっていうだけの話なんだ。
     そのなかで、そいつらが何十人という若者、男ばっかりいるんだけども、そいつらがいかにその中を生き抜いていくのかっていうワンアイデアストーリー。
     それも3部作っていうふうに最初から言ってんだよな。3部作でそれの第1部なので、言っちゃえば、その面白さっていうのは『プリズン・ブレイク』とか『24』とか、あの手の映画あるじゃん。あの手の映画のスピード感がすごいあるやつだと思ってくれればいい。それを映像をたっぷり見せて作るもんだから、やたら面白いわけだよね。
     こんなものべつに言ってもネタバレになるのかな。ネタバレ全然嫌な人は今からちょっと音を消しといて。今からちょっとネタバレを話しますんで。

    (中略)

     という3部作の第1部なんだけどさ。これが新しいかどうかと聞かれるとそんな新しくないし、あと面白いかどうかと聞かれると『バードマン』とか『ゼロの未来』みたいな深読みするような余地は丸っ切りないんだよ。本当に丸っ切りないんだよ。
     丸っ切りない分、見てる最中は楽しい。だからと言って、見てる最中楽しけりゃいいのかと言ったら、これが映画IQって言ったじゃん。
     映画IQって言うのは、僕が思うに広けりゃ広いほど映画を楽しめるんだよな、本当は。
     映画IQっていうのがあってさ、僕たぶん映画IQで言うと100つうことはないと思うな。110ぐらいはあると思うよ。
     自分でいうのもなんだけど、僕110ぐらいなんだけどさ、ライムスター宇田丸さんてさ、あの人たぶんね130ぐらいあるんだよ。今これIQ高い低いって言ってるんだけども。
     岡田斗司夫の「楽しい映画」ってこれぐらいなんだよ。
     で、宇田丸さんは僕より広いと思うからね。こういうかなりIQ高いのから低いところまで。僕はあまり高すぎると逆に楽しくなくなってくる。
     たとえば1年ぐらい前に公開された、あっ、名前忘れたわ、ごめん。最近で言うと『Zアイランド』っていうの見たんだ。品川さんの映画。
     それが僕はこれは楽しくなかったと言うんだけど、あのへんがIQ100ぐらいだと思う。『龍三と七人の子分たち』はもう絶対に100切ってると思うんだよな。だから『龍三と七人の子分たち』は本当に頭が悪いんだけども、でも、これIQ100をちょっと下回るぐらいだから。

     『悪の法則』高いよ。『悪の法則』ってたぶん、ここらへんの作品だと思う。僕が楽しめる上限いっぱい一杯ぐらいなんだよ。
     だから、宇田丸さんにしてみれば、ああこれど真ん中ぐらいだ。で、『龍三と七人の子分たち』っていうのはお年寄り向けっていうのはわかるんだけど、勧善懲悪、いわゆる正しいものが勝って悪いものが負けるというような話ですごいわかりやすく作ってるので低いめに作ってるんだけど、僕はやっぱりあの辺までいくと、あんまりつまんなくなってくる。
     『天才スピヴェット』っていうのはちょっと見せ方に工夫があるだけで、ここらへんだと思う。だから、僕がギリギリ楽しい。『シベリア超特急』はこのへんだよ。はい。『パトレイバー』も低いよ。

     ただ個々の映画の映画IQっていうか、この考え方だと思って。この映画IQっていうのが映画の点数じゃないんだよ。どちらかっていうと、映画に付ける点のものではなくって、映画を見る人が何が面白いのかっていうのがわかる基準だと思って。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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