岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/07/26
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2015/02/08配信「オタキングコレクションで戦闘思考力と展開思考力」の内容をご紹介します。
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2015/02/08の内容一覧
- 『チャージマン研!』カップとネガティブコメント
- 戦闘思考力の3つの要素
- 思考力のための3つのギア
- 伝達力と「頼れる自己」
- ネガティブコメント
- 展開思考力とヴンダーカンマー
- 岡田斗司夫事務所の棚を説明
- テトラポッドとヴィレッジヴァンガード方式
- 脳内リンクがわかる並べ方
- ネガティブコメント
- 告知
- 岡田斗司夫アンチチャンネル
- 質疑/仕事と趣味のバランス/プライドとの付き合い方/宇宙葬にロマン
- 質疑/目立ちたがりの私/なりたい職業/ブリキのロケット/一番高いコレクション/入院の話
- シンゴとモナミンの映画塾『ガガーリン』『ダラス・バイヤーズクラブ』
- 質疑/先週から急に岡田さんの話が面白くなった気が
- 告知とお薦めチョコ
戦闘思考力の3つの要素
戦闘思考力というのは前も説明したことあるんですけど、もともとは『HUNTER×HUNTER』というマンガで、主人公ゴンを鍛えている時に、15巻でビスケのセリフであるんですね。「敵を観察して分析する力。そして敵を攻略しながらその戦いの手段を考える」それを戦いながら素早く計算して、動きながら考える力というのを戦闘思考力というふうにビスケは呼んでます。
僕、これがすごくおもしろいなと思ってて、よく橋下市長、橋下元知事がすごく受け答えがうまいんですね。
あの人のこと好きか嫌いかは色々あって、僕も本人と会ったんですけど、やっぱり弁護士さんで弁が立つから苦手は苦手なんですね、僕も。
ただあの人の切り返しの仕方とかすごいうまいなと。戦闘思考力というのが高いと思ったんですけど。
たぶんあのへん関西の方々の、戦闘思考力っていうのはもともとが島田紳助さんなんですね。また問題起こした人ばっかで申し訳ないんですけど。
島田紳助さんが昔、板東英二さんとふたりの番組をやった時に、説明した時があって。
板東英二さんに島田紳助さんが、なんでお前そんなしゃべりうまいんやと。なんでそんな返しがうまいんやという時に、いやうちの娘もうまいんやけど、まだまだという話をしたんですね。
娘がとろくさい答えを返してきたと。父親が何か聞いたときにぱっと返すんだけど、なんか切れ味が悪いと。なんでかなと思ったら、気の利いた答えを思いついた瞬間に返すからだめなんだと娘に説教したと。娘に言ったのは「何種類も考えろ」と。
何種類も気に入り返しの言葉考えて、その中からシチュエーションとか、その場の盛り上がりとか、自分の立場とか、あとでフォローできるかフォローできない一方通行か、求めている結果が得られるのかっていうのをぱっぱっぱと考えて、十種類位考えて答えの中から選んでポンっと答えろと、と言ったのね。
そういう選ぶっていうことをしろって言ったんですよ。それだったらあとで返事にミスをしてもフォローのしようがあるんだけど、必殺の答えを一個だけよんでもあんまりね、どうしようもないと。
(中略)
戦闘思考力は「戦闘」とついてるくらいですから、ものを考える武道みたいなものだと思ったんですね。武道だからトレーニング法もあると。
島田紳助さんが言うみたいに10個の答えを考えて、あ、今「将棋の対局」っていうふうにコメントした人がいると思うんだけど、将棋みたいにいつも10手20手30手先を読んでっていう方法でやってると思うんだけど、それだけでは対応できないことがあると。
(中略)
戦闘思考力もこれと同じで、思考のパワーと、思考の使いやすさと、あと丈夫さで出来てると思う。ハイパワーの思考力と、思うように伝える表現力と、強くて頼れる自分自身、っていうか自分に自信があること。自分の思ってることを喋れること。
この3種類で戦闘思考力は出来てると思います。
ふつう頭がいいという人は、今もだからコメントで返してる人でぱっと返す人っていうのは頭の回転が速いんだよね。頭の回転が速いというのはたしかに大事なんだけど、回転力に頼ってるとトルクが少なくなることがある。
トルクっつうのはまぁ工業用語だか自動車用語なんだけど、回転するときの力そのものだよね。
たとえば自動車はタイヤを早く回しちゃうと低速発進がしにくくなったり、あとなんだろうな、ゆっくりものをひきずったりとかできにくい。パワーが出にくい。そのかわり早く走れるみたいなのあるじゃん。
だから、このパワーと速さっていうのはどっちかを犠牲にしてやるものなんだけど、往々にして頭の回転が早い人っていうのは、頭の回転の重さっていうのかな、重量感が足りないのが多いと。
僕なんかもすごく気にしてるんだけど、僕も今みたいに、コメントを読んで話したりしてるでしょ。そうすると、どんどんどんどん考えが浅くなっちゃうんだよね。
ところがですね、人の話を聞くためにはじつは頭が早く回りすぎてはいけない。
人の話を聞くときとか、民俗学とかでおじいちゃんとかおばあちゃんに聞き役やった人はわかると思うんだけど、聞き役やってる時って、早く頭が回る時って「こういうことですね」「こういうことですね」っていうとなんか営業マンみたいになっちゃうんだよね。
そうすると相手が話すのめんどくさくて、「ああ、そうですよ、そうですよ」って言ってて、結局なんか言ってることが聞けなくなっちゃう。
なんかほら、頭のいい証券マンとか、あと頭のいいSEとか頭のいいカウンセラーみたいな人が家帰って奥さんの話聞けないってのあるじゃん。
奥さんの話が色々話し出したら、奥さんがこんなことがあってこんなことがあって、それ、要するにどういうことなの? ABCで分けるよ、とやっちゃうんだよ。僕もね、これよくやっちゃうんだけど、これね、いけないの。
頭の回転が早いってのは頭がいいってことかもしれないんだけど、頭の回転が速いだけで、パワーがあんまりないんだよね。
ここで必要なのは、人の話を聞くときには低速でもいいから強いトルク。
つまり、共感力が強い考えかたなんだ。頭の回転早くなくてもいいんだ。
相手が何を言ってるのか、次に何を聞き返すのかっていうのはそんなに早く計算しなくてもいいから、ひたすら聞いて、聞いて、聞いてそうなんだって言って、自分もその気持ちがわかるのかって考えて、感じてそれから、たいへんでしたねって言って返す。
こういうふうに一回頭のギアを無理やり落とすことが出来るかどうかがすごい大切なんですよね。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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