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日経平均の下げの目処は PBR編
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日経平均の下げの目処は PBR編

2016-07-12 01:39
    今週の日経平均株価は前週末比約3.7%下落。

     週初から欧州の金融機関の債務問題の再燃が懸念され、リスク回避の動きが続いた。
     日本株は週半ばから週末の雇用統計に向けたポジション整理と為替の円高方向の推移を受け、週末は15,100円台まで売り込まれた。


     日経平均は今年の安値近辺で推移しており、「下値のメドがどこか?」という質問を受けることが多くなった。

     下値の目処を考える際、マクロ経済の動きやイベント、テクニカル指標、PER、PBRなど多角的に分析して下値の目処を決めている。


     あまり用いられることはないが、今回はPBRに着目したい。

     PBRよりPERでの判断がメジャーだが、PERは業績変動の影響を受ける。円高の影響から下期に向けて減益が想定されているため、PERは使いにくい。今回は変動しにくい値としてBPSを使用する。


     日経平均のPBRは日経平均から日経平均の一株資産(BPS)を割ったものであり、足元は約1.05倍。
     アベノミクスの好景気により、企業な内部留保を積み上げたため、BPSはリーマンショック時と比較して約1.7倍になっている。

     過去のPBRの下限はリーマンショック時、東日本大震災時の0.8倍前後。足元のBPSは14500円前後。14500円にPBRの0.8をかけると11600円となる。

     ただ、このBPSは前期の実績ベースのため、今期末に積み上がるBPSを仮に700円と想定すると12200円前後となる。

     BPSから見るとこの水準がリーマンショック時と東日本大震災時とほぼ同じになる。

     下値を考える際の一つの目処として頂きたい。


    (Bコミ)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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