今週(8月8~12日)の国内株式相場は、11日(山の日)を挟んで4日間の立会いでしたが、日経平均株価は週間で665円47銭(4.1%)上昇し、1万6919円92銭で取引を終えました。約2カ月半ぶりの高値水準です。
日銀のETF買いが下値不安を払拭する一方、5日に発表された7月の米国の雇用統計が市場予想を大幅に上回り、米国株が史上最高値を更新するなど欧米株式が堅調に推移。外為市場の動きも円安・ドル高方向に傾き、投資家のリスク選好姿勢が強まりました。
欧米株式の堅調な動きが継続すれば、来週にも日経平均株価で1万7000円台示現が視野に入るものと思われます。東証1部の騰落レシオも10日現在で98.33とさほど過熱感はありません。
ただ、これまでも述べてきましたように、円高に伴う企業業績の減速を考えますと、一段の上値追いは限定的と考えざるをえません。「円高の企業業績への影響は既に相場に織り込まれた」との見方もありますが、どうでしょうか。
今週も、好決算が発表されたブラザー(6448)、洋ゴム(5105)、ディーエヌエ(2432)などが大きく上昇しました。基本的には、好業績が見込まれる銘柄の個別物色が続くものと予想します。
(水島寒月)
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