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投資クラブで検討した銘柄~アイスタイル(3660)
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投資クラブで検討した銘柄~アイスタイル(3660)

2016-09-29 17:36
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     今回取り上げるのは、株式会社アイスタイルです

     最初はアイスタイルって言われても、全然ぴんと来なかったのですが、@cosmeを運営している会社だと言われて、わかりました。

     @cosmeとは、男性にはなじみが薄いかもしれませんが、化粧品の口コミ比較サイトで、食べログの化粧品版だという認識で、それほど遠くはないと思います。

     私は、過去に@cosmeについて調べたことがありましたが、ずいぶん昔で、今回の調査では、ビジネスモデルも当時とはずいぶん変化をしていて、驚きました。


     それでは、ここでいつもの通りこれまで投資クラブで重視している企業選択の4つのポイントを確認してみましょう。


    ・売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社
    ・財務的に安定している会社
    ・ROEが高い会社
    ・多額の設備投資が必要でない会社


    の4点を投資クラブでは重視しています。


    1.売上に対する粗利益率、当期利益率が高い会社

     ここは6月決算なので、直近の平成28年6月の決算数字です。

     売上高     14,282百万円
     売上総利益    8,176百万円(57.2%)
     当期純利益    1,277百万円 (8.9%)

     です。

     私の認識では、@cosmeは口コミサイトでしたが、会社としてはサイトの力を利用して、化粧品のEC販売にも力を入れていて成功している様子がよく理解できました。

     そのため、純粋なIT企業というよりは、ITを利用した流通小売業的な側面も持っているという判断が必要です。

     売上総利益率は高いのですが、当期利益率はIT企業としては低めなのでこの辺りの利益率が改善していくのかどうかを注視する必要があります。


    2.財務的に安定している企業

     自己資本比率は58.4%あり、自己資本としては十分な水準だと考えられます。
     現預金の比率も高いので、実際上は無借金経営に近い状態です。


    3.ROEが高い会社

     平成28年6月期のROEは25.3%です。

     過去の数字を確認すると

    平成25年6月   0.4%
    平成26年6月   8.1%
    平成27年6月  25.3%

    で近年急速に向上しています。

     これも主にビジネスモデルの転換で、化粧品小売りのビジネスが順調に成長を遂げていることから改善がみられています。

     今後、こうした利益水準を維持していけるのかどうかを検討する必要があります。


    4.多額の設備投資が必要でない会社

     基本的にはIT企業なので、大きな設備投資はないはずです。

     しかし、最近はECのみならず、リアルな小売店舗も出していますし、グローバルな進出も中期経営計画には盛り込まれています。

     なので、人材の確保も含めて積極的な先行投資が予定されていますのでその先行投資が実際の将来の利益に結び付くのかどうかも慎重に見定める必要があります。


    5.株価

     現在の株価は860円(9月28日現在)、
     予想PER58.03倍、PBR8.81倍という水準です。

     前回のアトラエ同様にIT企業ですので、一概にPERやPBRで株価水準を判断するのは難しいものがあります。

     そこで、ここではPEGレシオを参考にします。

     PEGレシオとは、PERをEPSの成長率で割った数字です。

     アイスタイルの場合には、中期経営計画での営業利益ベースでの成長率の予測は

    41.4%(2020年までの成長予想)

    なので、一概に当期利益の成長性とは言えませんが、これを当期利益の成長率と仮定するとPEGレシオは

    58.08÷41.4=1.4

    となります。

     PEGレシオは一般的に1~2の水準では普通と判断しますので、現在の株価水準は普通の水準だと考えるのが妥当です。


     実際に株価の動きを見てみると、平成28年8月3日に発表された中期経営計画が売上高、利益、戦略そのものが非常に意欲的な計画なのですが、市場ではその後大きく暴落をしています。

     つまり、市場ではその意欲的な計画が信憑性の点からも、疑問符がついている状態です。


     小屋の個人的な印象としては、戦略の大きな方向性としては正しい方向でプランニングされていると感じましたので、後は実際の数字がついてくれば株価は上昇していくことになるのだと思います。

     今期の予測は、先行投資のために前期よりも悪い数字になっていて、それも直近の株価を抑えている原因だと感じますので、今期の4半期ごとの数字を確認しながら買うタイミングを図っていく銘柄だと考えています。


    株式会社マネーライフプランニング
    代表取締役 小屋 洋一


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