皆さんはIPO銘柄に関心をお持ちでしょうか。
IPO(Initial Public Offering)というのは初めて株式を市場に公開することの意味で、多くの企業経営者にとっては一大イベントでもあります。
2017年は90社が年末までにIPOする予定となっていますが、特に12日から26日までは一気に22社がIPOして参ります。
まさにラッシュの様相です。
13日と18日は1日に4社がIPOしてくる状況となります。
IPO企業の経営者の皆様には心よりお祝い申し上げたいと思います。
企業経営者は会社を起業して事業がある程度発展してくれば上場を目指そうと頑張ります。
大変な苦労を重ねてIPOに至る経営者にとって東証でIPO時に鐘を高らかに打ちならすとセレモニーとは言え感動がこみ上げ、一様に身が引き締まる思いだと感想を述べています。
但しIPO時の鐘はゴールではなく、始まりの鐘でもあります。
投資家や株主、従業員等のステークホルダーの負託に応えて成長していく必要があります。
投資家の皆さんは紆余曲折を経て上場するに至った優れた企業及び企業経営者の手腕に期待して投資するチャンスが与えられています。問題はその成長度合いでもあります。
高い成長性を備えた企業へはPERなど投資指標が高くなりますが、成長性がないと判断されれば、PERは低くなりがちです。
ところで皆さんは設立からIPOまでの期間はどの程度だと思われますか。
創業して間もないケースもありますが、平均的には設立されてから10年から20年程度の期間での上場が多いのかも知れません。
ただ、中には12月20日に東証1部に上場予定の森六ホールディングス(4249)のように設立されてから101年を経た老舗企業のIPOもあります。
創業間もない若い企業に投資すべきか老舗企業に投資すべきかと迷いは生じますが、それぞれにポジティブな点、ネガティブな点があります。
老舗企業の多くは既に出来上がった会社の印象があります。売上規模も利益水準も高い反面、成長性は期待できないという印象があります。
一方では創業間もない企業は事業規模は小さいし業績への不安感がつきまとう反面でビジネスのアイテムやビジネスモデルなどにおいて今後の利益成長が高い可能性があり、投資家の多くは後者に対して評価を高める傾向があります。
億の近道の読者の皆様のIPO銘柄への投資スタンスはいかがでしょうか。
筆者は老舗企業だろうと若い企業だろうと中長期的に成長する意欲を持つのであればどちらも同様に関心を持っており、皆様にはバランスよく企業の内容をお伝えしていきたいと考えています。
ただ、どちらかと言えば、成長性が期待できるまだ評価が不足気味の中小型銘柄に関心を寄せることが多いと感じています。
成長株評価のモノサシであるPERはできるだけ低い段階での投資が成果を上げやすく、IPOしたばかりの企業が高過ぎるPERで調整を続けるケースはよくあります。
2017年師走相場に彩りを添えてくれる今週以降のIPO銘柄に大いに関心を持って頂き、未来に向け成長の姿を描ける企業の株式に投資をして頂きたいと思います。
【参考:今週のIPO銘柄】
12日 カチタス(8919・T1)公開価格1640円
12日 一家ダイニングプロジェクト(9266・M)同2450円
13日 SGホールディングス(9143・T1)同1620円
13日 ヴィスコテクノロジーズ(6698・JQ)同4920円
13日 マツオカコーポレーション(3611・T1)同2600円
13日 グローバルマネジメント(3486・M)同2620円
14日 アルヒ(7198・T1)同1300円
14日 エルティーエス(6560・M)同680円
15日 HANATOUR JAPAN(6561・M)同2000円
15日 イオレ(2334・M)同1890円
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)