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 忘年会シーズンですね。あちらこちらの居酒屋などを覗くと、どこも賑わっているように感じます。
 が・・・、とある銀座のスナックのオーナーが「客が減った」と嘆いていました。
 仕事仲間に連れられて行った、まあ銀座とは感じられないくらいの、山手線のちょいと外側にありそうな庶民的なスナックでしたが(^^)、今年の夏頃からは特に客足が鈍くなっているというお話です。


 オーナー氏曰くは、

「昔と違って賑わうのは短い特定のシーズンだけで、ここ数年は昔のように時々は混む・・・と言うことがめっきり減った」

「大企業は景気が良いと聞きはするが、金のある客は7丁目、8丁目の高級クラブに行っちゃうし、中クラス以下はうちのような値段の店すらスルーして、もっと安い居酒屋などへ流れているようだ」

と・・・。


 確かに一人当たり単価が7~8,000円ですから安くは無いですが、銀座と考えれば高くはありません。それでも友人と二人で入ってホステスのビール代なども入れると、軽く飲む程度でも一人当たり1万円程になりますから、まあ安くは感じませんが・・・。

 オーナー氏が言うには、会食後にスナックなど(二軒目)へ寄ってカラオケなりをしてから帰ってゆく客層は概ね40代半ば~60代が主なのだが、ここ数年は団塊の世代(現在70歳前後)を含めても客は減り続けているとの事です。

 周囲の友人から聞く話でも、30代より下になると仕事帰りに仲間内で飲みに行く社員自体が少なく、誘っても一軒目の飲食だけで2軒目は行かない人が多い。「仕事帰りに一杯行こうか?」と誘い合うのも50代あたりから上の世代ばかりと言います。


 健康重視になった団塊の世代は飲み歩くことを減らし、同時に、格差拡大によりスナックに寄って帰るような中間層も減ってしまったという事なのでしょうか。時代の変化もあるのでしょう。
 40頃までは子育て世代ですから、(今の時代に)呑み歩いていては奥様に怒られてしまうのかも(^^)

 私の周りでも不動産業や業績好調なメーカー系の管理職などは元気に飲み歩いているようですが、それ以外は軽い飲食とともに仕事の話も軽くしてサッサと帰ってしまう人が多くなったと感じます。


 統計上は過去二番目に長い好景気が続き、求人倍率も過去最高水準であるにもかかわらず賃金の伸びは限定的であり、我々一般人は中々好景気を感じられない、不思議な時代となりました。

 巷では適温相場が続くと言われていますが、これが本当に適温なのか?実は低温なのではないか?・・・と。過去のような好景気に沸く雰囲気は微塵もありませんし。
 特殊な金融政策によって金融資産は膨張しているものの実需(賃金の伸び)が追い付かない。大手輸出企業は儲かっているが、社会保障費の増大も影響して(大多数の労働者の)実質賃金が上がらない。


 いつしか某スナックのように徐々に客が減っていき、このままでは知らないうちに低体温症となり身体(国家)が動かなくなってしまうのではないか?…などと心配してしまう昨今です。
 選挙のお礼にと、公明党や地方後援会向けに教育無償化を決めたり、医師会向けにバラ撒いたりなどしている場合では無いはずですが、ビジョン無き低質政治に対し、残念ながら為す術がありません。


 少なくとも今の状況が続くようなら暫く金利は動かず、不動産や株式などの資産価格だけが(まだ暫くは)徐々に上がり続けそうだが、高値警戒感が付きまとうと言う・・・何とも解説し辛い環境が続きそうです。


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)