• このエントリーをはてなブックマークに追加
世界市場に挑戦する2つの企業に注目
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

世界市場に挑戦する2つの企業に注目

2018-03-13 19:59
    df1d0897afb04c4dc05eacbe24c6a312_s.jpg



    注)本コラムの内容は既に有料メルマガ、炎の投資情報にて公開しております。


     1月後半から低迷状態が続いた株式相場は2番底形成と米国株とりわけNASDAQの高値更新でようやく再び躍動感が出てきました。
     週明けの全体相場が反転上昇に向かう中で、個別にはまだ低迷したまま、穏健な値動きを続ける銘柄が多いのかも知れませんが、こうした相場全体の停滞局面でリスクテイクされた投資家にこそ大きなリターンがもたらされるのではないかと思われます。

     本日はそうした局面下にあって中長期的な成長が期待される昨年IPOの2社を取り上げてみました。

     日本が少子高齢化社会に向かう中で株式市場でリターンを上げるにはユニークな成長企業に着目していくしかありません。今日取り上げる2銘柄は日本国内で培われた高い技術力によってファブレスで製造された商材やパーツを提供することで効率的な経営を続けています。
     全体相場が停滞する中で直近の株価は低迷気味ですが、こうした局面での投資がきっと大きなリターンが得られるものと確信します。


    1.ズーム(6694)

     同社は音と音楽に特化したアーティスト、クリエーター向け製品を中国においてファブレスで生産し世界市場で販売している好財務の有力企業。

    【ポイント】

    1)前期は前々期比5.6%増収、同48.2%の営業増益、同77%の経常増益を達成。
      EPSは133.19円。配当金を年40円へと20円増配。オーディオインターフェースやプロフェッショナルフィールドレコーダーなどが減少したもののハンディビデオレコーダーの売上が倍増、マルチエフェクターやマルチトラックレコーダーなどが堅調な伸びを示しており、増収につながった。為替も円安で推移したこともあり大幅増益となった。

    2)今期も前期比16.1%増収、同15.1%の営業増益、同19.5%の経常増益を見込む。
      EPSは148.2円で今期も5円増配の年45円配当を実施の計画。
      今期は自社製品以外の製品も取り扱いできる連結子会社化したイタリアの企業の業績が上乗せされる見通しだが、子会社化して間もないため増益効果はあまり見込んでいない。特に1-2Qの業績は例年通りオフシーズンのため今回のM&A貢献については慎重な見方をしています。
      但し期初慎重な見通しがクリスマス商戦に向けた活動で上振れする余地は十分に考えられます。
      今期の前提為替レートは1ドル=108円(前期は112.4円)で足下はやや円高ではあるが、ヘッジを推進し安定化を図る意向でさほど心配する必要はないだろう。また、今期も新製品を積極投入する予定で増収増益を目指す。
      なお、中間期はイタリア子会社の収益貢献が見込めず増収ながら53%の営業減益、36%の経常減益を見込んでいますので、この点から投資タイミングとしては年後半が良いのかと考えられます。この点には注意が必要ですが、現状の株価水準には割安感があります。

    3)中期計画では2020年12月期の業績について売上高100億円、営業利益7.5億円、経常利益8億円、当期利益6億円に設定。
      予想EPSは261円を見込む。
      なお、来期は売上高80億円、経常利益6.5億円、当期利益4.5億円を見込む。
      中計では経営ビジョンとして「品質から品格へ」を掲げ、ブランディングによって品格を高め競争優位性の向上に努める方針。品格には商品の品格と社員の品格が含まれており、それぞれに5か条を設定。

      【商品開発5か条】
      (1)プロレベルのユーザー体験を提供する。
      (2)世界初の「何か」を実現する。
      (3)自分で使いたい商品にする。
      (4)デザインは機能を表現する。
      (5)機会提供型の商品で新しい市場を創出する。

      【行動規範5か条】
       私はこの行動規範に魅力を感じています。普遍性を持った重みのある行動規範の下で事業レベルを引き上げていくことで会社全体の成長が見込めるとの期待が膨らみます。
      (1)立場によって主義主張を変えない。
         部門や職位に依らず会社の利益最大化を図るとともに、「人として」是非を判断する。
      (2)悲観的楽観主義者として行動する。
         目標は「何とかなる」と楽観的にとらえ、その実現には「もしかしたら」と悲観的に取り組む
      (3)問題には「なぜ?」を3回繰り返して対策する。
         表面的な人為的ミスでも、その背景を理解し、さらにその背景が生じた原因を探る。
      (4)仕事の完成度に対して安易に妥協しない。
         「まあ、いいか」という妥協と格闘し、日程、予算、制度などの制約の中で最善を尽くす。
      (5)「させていただきます」と言わない。
         指示だから、決まったので、という発想ではなく、自分で納得して、自分の意思で、仕事をする。

     昨年JASDAQへの上場を果たした同社は今回の中期計画でブランドの永続性の確立を打ち出しています。音楽好きの少数精鋭が集まって世界市場で成長を目指そうとする企業ですので皆さんも研究されてみてはいかがでしょうか。

     公開価格1520円 初値2278円(2017年3月)
     安値1421円(2017年4月)高値3540円(2017年12月)
     直近安値2111円 同高値2750円 (⇒半値戻り2825円)

     時価2355円 PER15.9倍 PBR1.17倍
     配当利回り1.91% 時価総額53.1億円

     期末現預金35.1億円、投資有価証券2.96億円、
     長期貸付金0.32億円、有利子負債6.8億円


    2.クロスフォー(7810)

     時価496円 時価総額82.7億円
     直近安値451円(1番底) 475円(2番底)

     1月末の2分割後も株価が低迷。500円割れ、すなわち2分割前の1000円割れに甘んじてきたという経緯があります。
     同社のビジネスモデルは自社開発して特許化した揺れ続けることで輝き続けるダイヤモンド、ダンシングストーンの部品を世界の有名宝飾品会社に提供することで高い収益率と安定した収益を得るという点に尽きます。
     プチペンダントなどに応用されたダンシングストーンがこれから世界中に普及していくことになって短期的な業績変動ではなく中長期的なビジョンをベースとしての評価がなされることになると想定されます。

     世界市場に挑戦するという意味ではズームもクロスフォーも共通です。
     世界で50兆円とされる巨大な市場に向け特許で守られた製品をパーツで供給する同社のビジネスモデルはとてもユニーク。15日の中間決算発表を前に、IPO銘柄特有の下落を見せてきた同社の株価ですが、そろそろ反転の兆しが見えてきてもおかしくないと思われます。

     同社の今期業績予想は売上高47億23百万円、経常利益8億31百万円、当期利益5億99百万円ですが、3月15日に発表予定の中間決算の進捗が想定を多少下回ったとしてもこれまでの株価下落で株価には折り込み済みだと考えて良いかと思います。
     同社のビジネスモデルは自社開発のダンシングストーンの部品を世界の有名宝飾品会社に提供することで高い収益率と安定した収益を得るという点に尽きます。プチペンダントなどに応用されたダンシングストーンがこれから世界中に普及していくことになって短期的な業績変動ではなく中長期的なビジョンをベースとしての評価がなされるべきだと考えられます。


    **待望のマネーボイス掲載!!もう間もなくです。

     先般、マネーボイスへの掲載のため、まぐまぐで同社を取材して頂きました。
    そこに表された社長の思いや情熱を感じ取って頂ければ幸いです。
     近日中にマネーボイスに登場予定ですので、ぜひご覧になって頂ければ幸いです。


    (炎)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)



    honoh_01.jpg
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。