本格的な秋ですね。もう(東京では)6時過ぎには暗くなります。
あと2ヶ月もすれば街中は「ジングルベー、ジングルベー・・・」の音楽がアチコチで鳴り響き、その後間もなく年明けです。早いです・・・。
昨日のNY市場は波乱の展開となりました。
NYダウ、NASDAQ、S&Pの各主要指標が軒並み、ほぼ寄付き高値の大引け安値という下落に見舞われました。今回の下落は個人的には1月末から2月にかけての下落時とは異質な下げと感じます。
S&Pで見ればこの10年間で約4.3倍、2016年2月の安値1,829から今年9月の高値2,940までの約2年半は率にして約60%もの値上がりを続け、相当伸び切っていたと考えられますから、仮に調整であっても長引くでしょうし、場合によっては、米国株式市場がピークを迎えたのかもしれないと言う仮説も踏まえて相当の注意を払わねばいけないと考えています。
昨年2017年は1年間を通して、また今年は4月から半年間は一貫して上げ基調でしたので、今回の下げを転機として株式市場から逃げ出す資金が増えれば、手仕舞い売りも加速(継続)するような気がします。
先週は23,000円を突破してきたからと言って強気になれないと書きました。
9月中旬からの急上昇はショートカバー(売り方の買い戻し)を強く感じられましたので何となく嫌な予感はしましたが、まさか直ぐにこれほどの急落になるなど考えていませんでした。やはり嫌な予感がするときこそ「安くなったから」と言う理由で安易に手を出すなどは控えたいところです。
売れるものは少し売っておいて、最低でも1週間くらいは様子を見る・・・で良いかと思っています。我々はプロ投資家では無いのですから。
但し、今回の下落で大きく整理が進めば安値の仕込み場にもなります。株式市場が調整すれば利上げもし辛くなりますし、各国とも財政出動の口実にもなります。保有株を見直す良い機会になればと思います。
さて、想像通りと言いますか、呆れると言いますか・・・、不動産業界の悪事が次々と明らかにされています。スルガ銀行問題に端を発した、不動産業者が主導する書類の改ざんや不正融資など、恐らく全国的な広がりを見せることでしょう。
悪質な書類改ざんに留まらず、物件の無理な押し込み販売や法令を無視した迷惑行為、不正広告や悪質な両手取引、大家や地主(業者から見た顧客)の利益を最優先した賃貸仲介業、加えて詐欺的販売などな・・・。
個別案件故にエビデンスを取り辛いこともあり、今まではこの手のニュースは圧殺されてきましたが、これからは山ほど出てきそうです。
全国に散らばるコンビニより数が多い不動産業者(約12万社)が地方議員や国会議員の後援会となり癒着し、国交省の指導などものともせず(元々ヤル気はなさそうですが)やりたい放題の野放図の業界であることは周知の通りです。
政治資金を隠れ蓑にした不動産取引(脱税目的)なども不透明取引の典型で、結果として政治家達の都合による負の産物が善良な国民に被害をもたらしています。
大手不動産会社の販売用チラシを見ても、その杜撰さ(詐欺的表示)が一目瞭然です。
大手でさえこの有様ですから、中小の悪質業者に至っては、それはもう稼ぐためなら何でも有りの暗黒業界です。地面師も大活躍していますね(汗)。
筆者個人の経験でも、不動産取引に掛かる詐欺に巻き込まれたり、嫌がらせや脅迫的な電話、虚偽のダイレクトメールなど、様々な迷惑を被ったことがあります。
「もういいから」と電話を切っても「何で切るんだ?!」と再三の強引な勧誘を受け、止むを得ず電話録音したものを持って東京都の不動産業務課に訴えても真剣に取り合ってもらえません。「その業者に指導してみます」と言うだけで、取りあえずクレームを聴きましたと言った風でした。まるっきりヤル気が無い(呆)。
これでは悪質業者が蔓延るだけで、詐欺は何でもやったもの勝ちになる訳です。
政府と日銀がタッグを組んだインフレ喚起策が想定以上に富裕層や悪質不動産業者を喜ばせている構図です。ここ数年は首都圏のマンションや賃貸住宅建設が同業界を牽引してきましたが息切れしつつあるようです。
このインフレ喚起策もそろそろ6年が経過しますが、副産物として銀行不祥事を多発させるなど、手詰まり感が出つつあります。
不動産価格は購入者の経済力が伴わないままに超低金利と値上がり期待により価格が押し上げられてきましたが、さて、オリンピックが終われば毎年50万以上(約0.4%)もの人口が減っていく国の不動産業が栄え続けるものなのか?・・・はなはだ疑問です。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)