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始めに、10月4日の新聞に投信委託会社別の5年間の成績が出ていましたが、予想通りと言いますか、大手銀行系列の運用会社の成績が下位を占めていました。
販売会社(親銀行)に都合の良い投資信託ばかりを押し込み販売してきた事が良く分かります。つまり販売し易い(飛びつき易い)テーマで商品を作り、且つコストの高い投信の乗換営業をしている結果以外の何物でもありません。
投資家利益の為では無く、収益ありきの大手金融の姿勢が成績に反映されています。
10月の株式市場の下げ方は急激でした。
日経平均は10月2日の高値24,448円から先週26日の安値20,971円まで、18営業日で3,477円、率にして14%強も下げました。行き過ぎとも感じる中で、中国関連と言われる設備投資や半導体関連銘柄の売られ方が凄かったです。
先月第二週に書いた通りで、米国株式には十分に注意したいところです。
今回の下げが仮に調整としても相当伸び切った後の調整ですから回復には時間がかかりそうです。中間選挙で民主党が勝った場合にはトランプ政権による無茶な景気刺激策が続けられないと危惧しているかのように・・・、民主党優位の報道が増えるにつれ売られているようにも見えます。
それはその通りで、トランプ政権の政策は大半がウォールストリートや富裕層への優遇に結びつきます。今後その実態を知ることになった場合のラストベルトの人々が2年後の大統領選挙でどのような反応を示すのか?
米国株の下落については安くなったとはいえ、ブレグジットに見られたようにイベントを境にマーケットの雰囲気が変わることが良くありますので、来週の米国中間選挙までは無理は避けたいところですし、その後に期待したいところです。
ここ数年、幾つかの証券会社が米国株で手数料を稼いでいたと聞いていますが、この暴落は相当の痛手と思います。アップルやアルファベット、アマゾンなどなど、歴史的な高値掴みにならなければ良いのですが・・・。
そんな中、今期予想EPSを低めの1,700円としてもPER12.5倍では幾らなんでも安過ぎると感じて、しかも日本株はまだバブル絶頂に達した感触は得られませんので、狙っていた銘柄を幾つか買ってみました。
株式相場が終わっていない事を祈るのみです(苦笑)
余談ですが、先日のメルマガに記述したアルコニックスが中間決算を発表しましたが、残念ながら会社計画通り僅か19円配当(配当性向約18%)の発表だけでした。
金を持て余している会社では無いですが、財務戦略や株主に対する前向きな意欲が感じられませんでした。
買われた方がおられたら済みませんでした。流石に売られ過ぎと考えられますから売るにしても急がずタイミングを計っていただければと思います。
もう一点余談で、先週ZOZOが割高という風に書きましたが、関連ニュースを見ていたら某GS社が10月1日に「ZOZOを新規に買い推奨」と言うのを見つけました。
怪しいですね~。せっせと密かに売っているのでは無いでしょうか?
海外に当局の手が届かないのをいいことに、儲けるためには連中は何でもアリですから・・・。
最も気になるのは中国市場の低迷です。
先週からは幾らか反発していますが上海市場は4年ぶりの安値に沈んでいます。
今や世界景気は中国次第とも言え、その中において経済規模で世界第一位と二位の米中貿易摩擦が広がりを見せているのですから不安が広がるのも止むを得ません。しかも無理やり市場経済を取り入れている一党独裁国家故に出てくる統計数値なども本当か嘘か分からない国ですから始末が悪いです。
先日は宗教界トップの一角を占めるバチカンまでもが信者獲得の為に中国狂産党に妥協しました。世界中の為政者の誰もが権力維持を目的に動いています。被害者は何処の国においても大多数を占める善良な国民。
ところで、最近困っているのがNISAで買っている株式です。
年間120万円を上限に非課税枠で買えると言うだけで、下がった場合には売れば損が出るだけですし、年間の上限額が低いため機動的に資金を動かす自由度もありません。
NISAやイデコの拡大が国民の資産形成の役に立つと言うのは確かですが、その一方で非課税を理由にして預貯金から証券市場に資金を引き込む撒き餌として、また欠陥年金システムの補完のために作られた二兎、三兎を追う仕組みですから、市場環境が悪くなれば使い勝手の悪い面が出てきます。
散々政府に煽られて、一億総損失にならなければ良いのですが・・・(苦笑)
市場の運営方法も、その仕組みも「真に投資家の為」に運用されているものでは無く、政官業トライアングルのメリットを優先した市場運営を続ける限り日本の金融市場は国民のための真の運用の場になりません。故に、本邦投資家層に厚みが無い分、外人投資家の動向次第で10、000円以下にも20,000円以上にもなる自立性の無い「他人頼みの市場」です。
この辺りの弱点に十分に注意しつつ、成長力を持っているのに割安と考えられること、経営者に株主還元の姿勢がみられること、配当や優待などで楽しみに長く保有できるのか否か、風説の流布は無いか?・・・等々を分析し、また時間的にも(心にも、笑)十分な余裕を持って投資いただければと思います。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)