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ルノー日産のゴーン元会長の動向が注目されています。検察が勝つのか?元会長側が巻き返すのか?・・・分かりませんが、海外メディアの論調に違和感があります。
米仏のメディアでは「勾留が長すぎる」「魔女狩りみたいだ」・・・的な論調が多いのですが、そもそもとして、中国の故事に「李下に冠を正さず」とありますように、君子たる者(桃を盗まないとは言え)怪しいことをしてはいけないと戒めています。それがトップに立つ者の基本であり、部下は良く見ているものです。
リーガル面(法に抵触するか否か)を確認するよう指示したと言っているようですが、合法であれば良いと・・・、つまり欲のために法の抜け穴を探せと指示するような人物はトップになるべきでは無いのでしょう。
その一方で、日本の司法制度の旧態依然とした(他先進国と異なる)取調べ方法や勾留の長さなども問題視されています。自白しないと保釈されない、逮捕されたら99%もが(検察の面子にかけて)犯罪者に仕立て上げられる不自然な制度(慣習?)は見直されるべきと思います。
馴合い経営で潰れそうになった日産を(やはり馴合いの日本人経営者には立て直しが出来ないため)救済した実績は立派ですが、5~6年した頃から傲慢さが出始め、一方の日産役員にも謙虚さを忘れゴーン氏を煙たく思う連中が増えてきたのでしょう。
劇的な回復を果たしてから早や20年近く。同グループの良い時代は終わり、暫くは低迷(気迷い)の時代に入る象徴的事件とも感じられます。再び具合が悪くなって、今度は中国企業に買収され一気に技術流出・・・などとならなければ良いのですが。
ところで、もう4~5年も前になりますが、技能実習生を食い物にしている悪徳斡旋業者や利用業者の酷さを書きました。少子高齢化の中でこれら不当な扱いを受ける外国人労働者の話題が広がらないことに違和感を覚えていましたが、最近の雇用難による外国人材(実質的には移民)の受け入れ議論が活発化したことで、漸く社会問題として大きく捉えられるようになりました。
その人権無視の実態が10年以上にも渡り続いてきたことに驚きますが、それらを意図的に放置し、(後援会の要求を受け)奴隷的な労働環境を容認してきた一部の地方議員(含む国会議員)の非常識さに呆れます。悪徳業者から献金を受けているのでしょうか。
今更ながらにメディア(厚労省や総務省)から流される「実態を把握出来ていなかった」「データを取っていなかった」などと言う虚偽の言い訳は真に受けられません。過去に何度も問題を提起した中小メディアはありましたが、大手メディアが取り上げなかっただけです。毎年数千人もが行方不明になっているのに「良く分からなかった」では済むはずもありません。
つまりは、分かっていたけど安価な(奴隷的)労働力を必要としていた業界(及び後援会)からの圧力を受け握り潰していただけです。
海外からも日本の人権問題は指摘され続けています。自国がそうなのですから他国の人権問題にも文句を言えませんね。
単純労働者が減り続け、にっちもさっちもいかなくなり、短期間で八方美人的な政策を無理やりまとめた法案ですから、それはもう穴だらけです。とは言え、野党側も一蓮托生の連中が居ますから真面な対抗案を出すことも出来ず、問題個所を個別に指摘して政局に利用しているだけと言った有様です。
欧州や中南米諸国での大量移民問題やロヒンギャ問題、クルド問題、中国によるチベット族弾圧などなど・・・から比べれば有難いほど柔らかい、そして重要な問題なのに真面な政策議論すら出来ない平和ボケ日本のゴキブリ議員たち。
余談ですが、桜田五輪相の答弁の情けなさに絶句しました。人柄は良さそうだし、面倒見も良い故に人気があり当選したのかもしれませんが、残念ながら、頭を使わねばならない21世紀の政治には向いていないのでしょう。
永田町の人材難・・・政治家も海外から有能な人財を招聘したいところです。
これからは、今まで不当労働を前提に事業を維持・継続してきた業界には逆風が強まるのでしょう。
それにしても株式マーケットは大荒れです。
日経平均株価は11月22日からの7営業日で1,000円強上がり、その後の3日間(木曜日昼時点)で1,000円強下げています。米国株式市場に近い値動きをしており、今年の1月と10月でダブルトップを形成して相場終了・・・とならなければと願っている次第です(汗)
先日も書きましたように、ピークアウトせずとも回復には時間がかかりそうです。
2012年からの国内株式相場の上昇が終わった・・・と言えるほどの高揚感はまだ感じていませんが・・・、海外ファンドが動くだけで簡単に数千円幅の値動きをしますし、彼らの空中戦に参加する必要もありませんから、しばらくは慌てることなく、落ち着くのを待ちたいと考えています。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)