有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「半年から1年ほど先を見て投資した株をホールドしたい」=
(有料メルマガ第437回・2017/6/20配信号)
※2017年6月現在の内容です。留意してお読み下さい。
(前略)
投資力については、スローでも着実に身につけていくならば10年くらいのスパンで考えれば身についていくと考えています。
生活費を運用で稼げるようになるためには、まずは投資資金を増やさなければなりません。最初から投資で大きく稼げれば、直ぐ貯まるかもしれませんが、普通の人は働いて種銭を作らなければなりません。
一般にはサラリーマンをして資金を作る人が多いと思います。そこでサラリーマンとして会社から奨学金(=お給料)をもらいながら、お金を貯めることとともに大切な、株式投資の基本的な技術や自分に合った投資手法を身に着けていくのが良いと考えています。
株式投資関係の本がたくさん出版されていますが、儲ける方法について書かれているものがほとんどです。これは当たり前かもしれません。しかし株式投資をすることによって得られるものは、お金ばかりではありません。
ある勉強会が終わったあとの飲み会で先輩の投資家からこんなお小言をいただいたことがありました。
「石川君、株式投資はずるくて汚いやつしか稼げない世界だ。そんな世界に個人投資家を誘うような本は、すべて悪書だ。」
あまりの先輩の舌鋒の鋭さに、唖然とした若い勉強仲間が間に入ってとりなそうとしてくれるのを制して、私は神妙に先輩の話を聞き続けていました。
「投資は専門家に任せておけばいい。インターネットで儲かった、儲かったと騒いでいるやつらは、全部偽者だ。株式投資で稼いだことをホームページなどを使って自慢するやからは、とんでもないまがい物だ。たかだか5億や10億を株で稼いだからといっていい気になって自慢するのは、心得違いもはなはだしい。」
私はこの先輩投資家の話を、熱くなって反論せずに、冷静な気持ちで聞くことができている自分の成長を、少しだけ喜びながらも、この批判にきちんと答えるためにはどう話したらいいかを考えていました。
ただ、お酒が入った席で、むきになって議論をするのは、まったくつまらないことだと考えていたので、その場で反論するつもりはありませんでした。
趣味の世界の話なら、酒の肴にもなるし、大好きです。しかし真剣に意見をぶつけ合うならアルコールなどが入らない状態で、冷静に意見を交換し合うべきだというのが、私の持論でもあります。その持論を変えるつもりはまったくありませんでした。
この先輩は私より確実に相場が上手な投資家です。
ご自分でも株式投資で10年以上勝ち続け20億円に近い資産を作りました。しかし、その資金を株式投資により、一度はすべてを失ったことがあることをご本人から教えていただいたことがあります。これは先輩の偽らざる本音かもしれないとは思いつつ、私は心の中で、「それは違う」と言い続けていました。
確かに株式市場を短期で捉えると、強い投資家が弱い投資家から資金を簒奪していく場所であるという、ゼロサムゲームが行われている面もあります。
しかし株式投資にはゼロサムゲーム以外の面も持っています。確かに欲と恐怖をコントロールできずに破綻する人も多いのが株式市場など相場の世界です。しかし自分の欲と恐怖を見据えて、欲と恐怖をコントロールできるようになれば、株式市場は投資家に多くの素晴らしいプレゼントを与えてくれる場所でもあります。
よく機関投資家として働いていて、最後には相場の苦しさに音を上げて、大学の先生などになった人が、相場はバクチだから手を出さないほうが利口だ。それより自分の仕事の能力を磨いて、自分の才能に自己投資して、仕事の能力を磨いたほうが自分の生涯賃金が大きくなるという意見を述べていることがあります。
これも投資をバクチにして失敗してしまった人の偏った意見だと、私は考えています。
私は「投資は専門家のものだ」などというのは、明らかに間違いだと考えています。むしろ投資こそ個人のものであるべきなのだと考えています。
私の周りには、素晴らしい個人投資家がたくさんいました。
私が50歳のころに証券会社の店頭で知り合った投資家は70歳を越えていました。その投資家さんも20年以上前に不動産投資と株式投資で資産を作り、50歳のとき務めていた県庁を、早々と退職して、自分の資産運用だけで生活することを始めた人でした。だから私の理想の師匠ともいうべき人でした。
私と出会った時(⇔いまから15年ほど前のことです。)には年間家賃収入800万円を確保して、その安定した家賃収入で悠々自適な生活をしていました。株式投資も行っていますが、その投資総額は600万円くらいです。そして毎年200万円から300万円を確実に株式市場から確保しているとのことでした。
証券会社の仲の良い社員の人に確認したら、間違いなく毎年稼ぎ続けている素晴らしい投資家だということが分かりました。
60歳からは毎年2回海外旅行にでかけ、70歳を超えてからは毎年3回、4回と大好きな海外旅行に出かける回数が増えています。とてもうらやましい人生だとあこがれていた投資家です。
だから私の投資も、この師匠のアセット・アロケーションに段々近づいていけたらいいなと考えて、努力してきましたが同じ形は作れませんでした。
自分より年上の投資家ばかりではなく若くても優秀な投資家もたくさんいました。みな違う自分にあった方法を実践して、株式投資で稼いでいました。
デイ・トレードからバリュー投資まで、千差万別の自分にあった投資手法を身につけて、リスクをコントロールして確実に株式市場から資金を得ていました。
株式投資を実践することで、リスクは避けるものではなくコントロールするものであると学べたことは、とても大きな収穫でした。
株式投資でも仕事でも、状況を冷静に把握して行動を決めていくことこそが重要なことだと考えています。
東日本大震災の時のように、地震や津波など自然災害ばかりか原発事故による放射能汚染の被害も広がって、なかなか冷静に投資判断が下せない状況に出会うこともありました。
しかし去年は一方的に日本株が大きく下げて東日本大震災の時以上の損失をうけました。最終的にはトランプ大統領が決まったあとの予期せぬリバウンドで、すべての損を取り戻し、プラスにすることが出来ました。
今年も東日本大震災の時のようにリスクが具体的に目に見えているわけでは無く、企業業績が良いにもかかわらず、急に日本株が大きく下落してしまうことが時々起こります。
東日本大震災の時以上に、訳の分からない不安が自分の判断や決断を狂わせてしまうことがありうるかもしれません。
東日本大震災の後でも放射能汚染の問題や、震災復興需要にしても過大評価や過小評価が大手を振ってまかり通っていると感じていました。
今回も米国で利上げがあってもドル円相場が円高に動いたり、トランプ大統領の単独行動や、原油の下落リスク、北朝鮮や中東問題のリスクなども多いです。北朝鮮問題は別として、他の問題に関しては過大評価され過ぎているようにも感じています。
しかし投資家の心理が悲観に傾きすぎると、その動揺に付けこんで稼ぐことを狙うヘッジファンドのような資金力の大きな投資ファンドの動きもありそうな感じです。
しっかりと投資する企業のファンダメンタルズを確認したうえで、信念をもって投資したいものだと考えながら、中長期(半年から1年先)で投資すべき企業を見つけ出したいと考えて企業の調査を続けています。
(後略)
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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●第4号(4/9配信号)より
研究銘柄として取り上げられた250社(重複を除く)の中には、TOBな
どにより上場廃止となったものがいくつかあります。その数は、なんと22社。
研究銘柄の約9%が、研究銘柄として取り上げられた後に上場廃止となってい
ます。
(中略)
ご覧のとおり、上場廃止となった研究銘柄の多く(22社中16社)は、
2009年から11年の間に研究銘柄として取り上げられています。
この期間は、世界的に景気が軟調で、いわゆるアベノミクス相場の前でもあ
りました。このためか、この時期に選ばれた研究銘柄の多くは、いわゆる割安
銘柄であり、結果としてTOBやMBOのターゲットになったと思われます。
興味深いのは、上場廃止となった研究銘柄のほとんどが、石川さんがメルマ
ガで取り上げてから2~3年経過していることです。このため、現在から2~
3年前に研究銘柄として取り上げられた研究銘柄は、もしかしたら、そろそろ
TOBなどで上場廃止になるかもしれません。
そこで、ここでは次の基準に該当する企業を「上場廃止候補」研究銘柄とし
て取り上げてみました。
(後略)
●第6号(4/23配信号)より
後ほど、「2)選んだ理由の箇条書き」を整理するとわかることですが、研
究銘柄を選び出す理由の多くは、いくつかの基準に基づいて優良とされるもの
を選び出す方法(いわゆるスクリーニング)です。このため、研究銘柄を選び
出すためのルール(のようなもの)がわかってしまえば、石川さんでなくても
誰もが研究銘柄を選び出すことができますし…
(中略)
箇条書きは、銘柄にもよりますが、少なくとも3つの理由が示され、多いと
理由が9つくらいまで増えます。ただ、メルマガを確認すると、記載されてい
る理由は、概ね次のように整理することができます。
(後略)
●第11号(5/28配信)より
K社の株価は、「生涯パートナー銘柄の研究」で初めて取り上げられた20
14年に15%、2015年に7%と、着実に上昇しましたが、2016年に
は10%以上の下落。ところが、2017年には45%も上昇しました。
2018年に入っても、K社の株価上昇基調は変わらず、1月下旬には995
円まで上昇。しかし2月中旬には825円まで下落し、その後は800円台前
半でのもみ合いを続けます。
(中略)
このように、石川さんはK社の事業価値や資産価値に自信を持っており、株
価下落に対して狼狽えることなく、むしろ割安感が増したと判断しています。
その後、K社の株価は、石川さんの見立て通り、上昇基調を取り戻し、6月
には1,000円を超える水準に達しました。
(中略)
仮にK社の時価総額が、同社が保有する金融資産と賃貸等不動産の含み益の
合計に近づくと想定すれば、K社の株価は67%程度の上値余地があることに
なります。
(後略)
●第12号(6/4配信)より
今回は、最終回として、あらためて、石川臨太郎さん、とは何者?(笑)な
のかを整理したいと思います。
今回の整理をきっかけに、読者の中から「第2の石川臨太郎」が生まれてく
れると(私としては)大変うれしいです。
(後略)
第1号目次
■有料メルマガで取り上げられた企業数
■メルマガで一番取り上げられた企業は?
■3回以上取り上げられた企業をすべて紹介
第2号目次
■石川さんは化学好き?~研究銘柄を業種別にみる
■石川さんは意外と大企業嗜好?~研究銘柄を市場別にみる
■石川さんは中型が好き?~研究銘柄を時価総額別にみる
第3号目次
■生涯パートナーの絶対条件!~研究銘柄を自己資本比率で整理する
■赤字企業は嫌い!~研究銘柄をROEで整理する
第4号目次
■低利益率でも大丈夫?~研究銘柄を営業利益率で整理する
■上場廃止銘柄を確認する
第5号目次
■まずは確認~メルマガの構成
■研究銘柄の語り方
■創業時期などの沿革、事業の紹介
■株価や業績の変化
第6号目次
■研究銘柄の語り方
■「研究銘柄に選んだ理由」の構成
■常に現状をチェック~研究銘柄として選んだ銘柄の最近の動向
■株価下落リスクを可能な限り避ける試み~選んだ理由の箇条書き
第7号目次
■研究銘柄を分析する手順
■研究銘柄の資産価値の定義
■研究銘柄の資産価値と時価総額との比較
■研究銘柄の事業価値の計算方法
■研究銘柄の事業価値を定性的に考える
第8号目次
■コラムの内容を整理
■同じタイトルのコラムが続く
■石川さんと「メンタル」の関係
■石川さんが語る「夢」の効用
■儲けられない投資家
第9号目次
■石川さんが考えるインカムゲインの「あるべき姿」
■石川さんが考える「生涯パートナー銘柄」
■石川さんの投資哲学は戦闘?
■株式投資における戦略、戦術、戦闘力
■インカムゲインを一気に確保する戦闘
第10号目次
■前期(19年3月期)は25%の減益
■20年度からの3カ年の中期経営計画
■株価の推移と石川さんの見方(勝手な予想)
■石川さんの視点を使ってA社を分析する~(1)割安度
■石川さんの視点を使ってA社を分析する~(2)業績予想の保守性
■石川さんの視点を使ってA社を分析する~(3)業績が伸びると増配
■A社のM&A戦略
第11号目次
■K社の事業内容
■株価の推移と石川さんの見方
■3期連続で最高益を更新
■石川さん好みの中期経営計画
■K社の資産価値
■K社の株主優待
最終号(第12号)目次
■石川臨太郎のメンタル
○個人投資家が身に着けるべきこと
○株式投資と自動車運転
○自分を知る
○過去から学ぶ
■石川臨太郎の投資哲学
○株式投資の目標
○責任を取る
○過去は変わる
○インカムゲインに対する考え方
○リスクに対する考え方
○石川さんが考える「生涯パートナー銘柄」
■石川臨太郎の投資手法
○研究銘柄の条件
○投資資金の上限
○株式投資=戦争
○株式投資における戦略、戦術、戦闘力
○企業の本質的な価値(資産価値と事業価値の合計)
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