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金融市場では、いよいよ運用先(投資先)が減ってきており、利回りを得るならREITか外貨建て投資くらいしかありません。株式市場に至っては鉄火場と化していて、昨年からNISAで株式投資を始めた投資家は全滅とのことです。
2,000万円騒動も含めて、金融庁も金融業界も旗を振りますが、まずは個人投資家が儲かる市場にならなければ、煽るだけでは単なる公的詐欺です(苦笑)。
さて、ご近所にも8050問題を考えさせられる親子が住んでいます。
感じのいいご家族ですが、息子さん(60くらい?)は仕事をしているものの収入が安定しない為、おばあちゃんが時々小遣いを上げていると聞きます。
約15万円の年金のうち基本的な生活費が約10万円で、残りを冠婚葬祭やご近所との交流費用など、そして息子さんへの小遣いにしているそうです。
二人分の光熱費や食費などの大半をこの10万円で賄っていて、息子さんは自身の稼ぎでマイカーを持ち毎週彼女の家へ遊びに行っていると聞きましたから、平たく言えば自分が遊ぶお金だけを稼ぎ、生活や小遣いの不足分などを母親の年金で支えてもらっている構図です。
月々の二人分の生活費が15万円ですから大変だなぁ~と思う反面、これはちょっと変だなとも感じています。
何故なら、本来この年金はおばあちゃんの生活を維持するための保険です。おばあちゃんが贅沢をせず余裕分を捻出しているとは言え、息子(娘)の生活費や遊興費までカバーすることは想定していません。
勿論、年金受給者に「カツカツの生活をしろ」などと言うつもりは毛頭ありませんが、この余裕があるから息子さんは毎週(恐らく)1~2時間しか使わない自家用車を保有し、(これはあくまでも近所の噂ですが)拘束されるのを嫌いアルバイト的な仕事を続けていられるのではないでしょうか。
時々顔を合わせるおばあちゃんはとても愛想が良く、ご近所でも息子さんの事を楽しそうに話されるそうですが、うちの母親曰くは「あれは親馬鹿だね。あれじゃ、ちゃんと働かないよ。」と冷酷に切って捨てています(苦笑)。
数年前にも書きましたが、近所のご老人たちの生活を観察していて、世の政治家がいうほど高齢の方々が厳しい生活をしているとは感じません。もちろん体力的には難儀していると思いますが、これは加齢による体力弱者であり、生活弱者とは分けて考えねばいけない事柄です。
東京の下町に居て気が付かないだけかもしれませんが、小さくても(坪100万円もの土地に)自宅を持ち、年金で生活しつつ一部を預金に積み立てた残りで旅行なども出来、幾らかでも体調が悪ければ(自分で薬を買うより安上がりなため)近くの病院へ通います。しかも複数の病院への散歩を日課とし、誰もが残った風邪薬(効果不明の抗生物質も)や湿布薬を大量に戸棚に溜め込んでいます。
一方の地方では商店や病院が少ないなど都市圏に比べ便利ではありませんが、その見返りとして広い家に住み、食品など必須商品の物価は安く、澄んだ空気と素晴らしい自然に囲まれた生活が出来ています。
それこそ蓄えのある(所得が高かった)高齢者(年金受給者)であれば、不動産や金融資産からの収入も含めて相当余裕のある生活を送られています。
これだけITが進歩しているのですから早々にデータを整備し、本当の生活弱者を見極めたうえで効果的な支援をしなければ社会保障費は幾らあっても足りません。
少子高齢化問題が盛んに議論されますが、高齢者=弱者対策として年金額の維持、子育てへの支援として教育無償化、農水産業の衰退を止めるための予算・・・等々、様々な対策(予算の振り分け)が当たり前のように打ち出されますが、これらを全国的に万遍なく執行することが本当に良い政策なのか?・・・甚だ疑問です。
世論操作も含めて、政治家による都合の良い予算獲得策、集票策でしかないものが多々含まれます。ゴキブリの詭弁に騙されてはいては国が滅びます。
5月末には最低賃金のテーマで書きましたが、我々は実態(現場)を見たり考えたりすることも無いままに、メディアから流される(フェイク?)情報だけで、片手落ちの情報を頼りに勝手に納得させられていることが多いと感じる次第です。
今回の参院選でも出来もしない綺麗事を並べるだけの無責任な党や候補者を避け、真面な政治家を選べればと思っています。が・・・何せ選択肢が少なくて困ります。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)