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下値模索銘柄とその背景、下値目途
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下値模索銘柄とその背景、下値目途

2019-07-23 17:49
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     相場には二極化がつきもの。
     良いと思われる銘柄は右肩上がりで上昇を続け、駄目株の烙印が押された銘柄は下値を追う展開が見られる。


     本コラムでは下値模索を続ける銘柄について、直近底割れを見せた銘柄についてその背景を考えてみたい。


    1.大成建設(1801):新安値更新中

     大手ゼネコンはいずれも2017年11月の高値から1年8カ月余りの調整を続けており、同社株もそうした流れに位置している。これは東京オリンピック以降の受注減を不安視した投資家の売りが続いているためだと推察される。

     つまり、2013年9月に決定した東京オリンピック開催でゼネコン株は息の長い上昇相場を演じた。当然のごとく収益も向上し、バブル崩壊後あれほど青息吐息だった建設各社や公共投資関連企業の業績はかつてないほどの向上を示した。
     大手ゼネコンは2017年11月まで上昇。それに準じた銘柄もその前後にピークをつけた。建設株は東北大震災後に復興需要を得ての業績拡大期に入り、その後の東京オリンピックの建設需要に沸いた。

     歴史は繰り返す。
     昭和39年の東京オリンピック後の不況の印象が根強く、投資家はその後の株価低迷を思い出すことになり、それがピーク後の株価低落に現れている。

     結果としてゼネコン株は4年余りの上昇後に1年8カ月の調整を見せている訳でこうした状況がいつまで続くのかが読めない状態なのだ。

     建設業界は大手ゼネコンをピラミッドの頂点として設計会社、建設コンサル、基礎工事などの専門業者、設備施工業者、セメント、鉄鋼などの資材、それを担う人材などにお金が回っていく重要な役割を担っている。マクロ経済にとって国の経済を支える重要なセクターでもある。
     大震災の復興と東京オリンピック開催による東京周辺での施設建設、都心部の再開発、ビル建設需要など公共投資、民間投資の拡大が続く中で業績を押し上げてきたが、一方では人手不足による人材採用難、資材高などのコスト増要因もあって業績はここ直近は高水準ながらほぼ横ばい傾向にある。

     この先はどうかというと2025年開催の大阪万博に向けた建設需要の盛り上がり、交通網整備、社会資本老朽化対応、リニア新幹線建設などのプロジェクトは豊富でかつてのような仕事がなくなる事態は想定できないが一時的な端境期は生じる可能性がある。

     丁度ここから1、2年程度は端境期となる。
     そうした先行きへの漠然とした不安感があっての株価の低迷が見出せる。


     大手ゼネコン株の中では同社は競技場の建設などに実績を有し、最も東京オリンピックのシンボル的な存在であった。そのために経常利益も2018年3月期に1853億円を上げるなど他の大手ゼネコンを上回るとなり時価総額も約1.5兆円規模にまで高まった。それが現在は8100億円の水準となった。

     この水準をどう見るか先行きは読みにくいが、現状の収益水準との比較では指標面でかなり割安感も感じられるようになってきた。とは言え、漠然とした先行きへの不安感が横たわり、下値模索の展開がなおも続く可能性がある。
     自社株買い、配当利回りの下支えなどがここから先のポイントとなる。

     また、日本の建設技術が世界市場でどう生かされるのか、またAI、IoT、BIMなどの効率化、安全施策が建設工事の世界でどう取り込まれ収益向上に結びつこうとしているのかに注目すべきだろう。



    2.信和(3447):安値更新中で配当利回り向上

     岐阜に本拠を置く建設現場で使われる仮設資材のメーカー。
     2018年3月に上場。ゼネコン株の不人気と同様に同社株も概ね右肩下がりの展開が続く。
     高値は2018年7月の1197円。直近の安値は917円(PBR1倍)。
     今期の予想配当金44円で利回りは4.8%近くに高まる。
     次世代足場の大型案件が減速し業績はやや伸び悩んでいる(今期予想経常利益19.9億円)が、ピークとなった2017年3月期の水準(25.59億円)に向かうものと期待。
     有利子負債(前期末62億円)の削減を継続し、財務内容の改善を図るほか、海外市場の拡大に注力。配当狙いの買いが入りやすい点でいけば900円接近場面は狙い目とはなるが、ゼネコン株と同様の中長期的なスタンスが求められる。



    3.フルヤ金属(7826):筆頭株主、三菱商事の株式売却後の値下がり傾向

     昨年11月の高値8470円から6月4日に3165円まで売られた。
     その後やや戻してはきたが、直近はまた売られている。

     先端産業向け貴金属加工メーカー。
     研究開発型企業でこのところは貴金属価格の上昇で業績拡大。その中で筆頭株主の三菱商事が保有する145万株のうち100万株の株式を売却。同社が自己株買いで引き取った形。
     その後の株価下落が見られるが日韓の軋轢、米中貿易摩擦などによる輸出関連企業への評価の低下などから売りが優勢となっている。

     テクノロジー系の銘柄としては大化けに要素を秘める銘柄だが、実際にはどうだろう。8月8日に開催予定の1Q決算説明会に出て確認したい(その内容は8月13日付の有料メルマガにて報告の予定ですのでぜひ購読お申込み願いたい)

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    (炎)


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