外国人投資家が8週ぶりに売り越しに転じた(現物)。
規模的には160億円程度で大きい金額ではなかったが、ここ7週連続買い越しから売り越しに転じたことで、東京株式市場にもちょっと高値警戒感が出てきたようです。
オプションSQ時に23550円を示現、ただ、SQ値は23637円(推定値)で幻のSQ値になってしまい、いまだに、そのSQ値を奪回できず、今週でも瞬間風速的に上昇する場面もあったが、23608円までの上昇でSQ値に届かずに下げてしまった。そして、ここ23500円以上になると、強烈な戻り売りが待ち構えて上値が重くなっている状況が続いています。
やはり、外国人投資家のスタンスに変化があったと思えます。
日本株は8月・9月時点においては、かなり割安に放置されていた。PERがその時には、11倍から12倍程度の低水準、海外市場では米国が14倍・ユーロ圏でも13倍前後にあった。世界的に見て日本株は超割安圏にあった訳です。
そのような理由もあって、海外のロング資金を運用するファンドが、この割安市場の東京市場へ資金を流入。その一番手は8月後半から9月の初めに入ってきたようです。
その後は3週間ほど静観していた海外勢でしたが、決算発表を合図に改めて買い越しに転じてきた。ある程度の悪い決算内容は織り込んでいた(株価が1年近く調整をしていたこともあって)。そのような判断から、業績悪の銘柄でも買い続けていたようです。
その買い続けにより、11月半ばには割安水準であった1部市場銘柄のPERが14倍まで上昇。基準的には日経平均で12倍・13倍までは割安とされて「買い」になるが、14倍以上になると基準値になるので、一旦は目標達成になる{利益を確定する}東京市場は、その14倍に達成したのが11月12日(今回の上昇時でも高値近辺になる水準)。その時の騰落レシオは142.34ポイントで高水準。サイコロジカルは9勝3敗と高値警戒感を暗示する水準になってきた。「テクニカル面では絶対の売りポイント」
そして、今回発表された外国人動向で11月18日から22日の週は売り越しに転じた。外国人投資家は底値を知るが、天井も知って動きているようです。
ただ、売り越しを続けていた「東証マザーズ」は買い越しになっていました。今のマザーズ市場は戻り高値を奪回しつつなかなかの動きを示している。特に昨年・今年上場のIPO銘柄が元気です。
コード番号が「44○○、70○○」番台の銘柄が、連日値上がり率のランキングを占めている。出遅れ・叩かれ銘柄の買い戻しをしているようです。
前回も指摘しましたが、相場を作る、外国人と同じスタンスで株式市場をウォッチしたいですね。
(大魔神)
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