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間もなく2019年(令和元年)も終わります。
今年も拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。
街コンの名前通り、庶民目線で金融商品や投資環境について(愚痴も含めて、笑)思い付いたことを書いてきましたが、今年の特徴としては、世界的な金利の低下傾向が顕著に見られた年だったと思います。5年前から続いてきた米国の利上げ方針から一転し、今年はFRBが利下げに動いたことによっても、世界の金利がこれに引きずられたものと思われます。
米国10年物金利は昨年10月からの1年間で約半分(3%→1.5%)になり、現在も1%台後半を上下しています。感覚的には9月初旬につけた1.5%辺りがボトムと感じますが、これも今後の景気次第でどうなるか分かりません。
2011年後半からの8年間は1.5%~3%のレンジを上下していましたが、景気鈍化となれば米国の金利はもう一段低い水準へと下がるのかもしれません。
1980年頃の16%から2%以下の金利水準まで落ち込んだ最大経済国家である米国の政治の迷走と景気の低迷が重なるとどうなるのか?
今は景気回復に期待が持たれているようですが、さてどうなることやら?
個人的には、今ある諸問題がそう簡単に解消されるとは考えられず、来年は様々な面で不安定さが増すと考えています。
日本の金利も既に2016年から4年間もゼロ前後ないしはマイナス金利となっていますし、ドイツもこの1年間で約0.5%→約-0.5%となり、他の欧州主要国でもマイナス金利が常態化しています。
10年ほど前には破綻寸前までいき20%もの金利があったギリシャでさえ、昨年の4%から足元では更に1%台前半まで下がり(債券価格は持ち直して)います。加えて、元利払いに安心感が無い新興諸国の金利までも随分と下がりました。
5~6年前には全く想定できなかった、過去に例の無い水準になっています。
どの主要国もが成長性を追う、またはデフレ回避のためと言う理屈で「低金利への操作=需要の先食い」に走っているように感じます。
時とともに加速している格差の拡大や中間層の弱体化などに考えを馳せれば、この成長と言う言葉は本当は庶民のためでは無く、為政者の権力維持のための成長なのかも知れません。
スウェーデンの活動家、グレタさんが言うように「How Dare You!」と言う気持ちを我々誰もが意識し始めているのではないでしょうか。
ここ20年間の中国などによる不遜な行為も含めて、トランプ大統領が(無茶なやり方ではあるものの)何十年にも渡り積み上ってきた世界の矛盾を気付かせてくれているようにも感じます。
来年からはいよいよ未知の世界に入って行く心境です。
未知の来年に向けて、読者の皆様のご資産運用が上手く行きますよう、そして何よりも皆さまのご健康をお祈り申し上げます。
良いお年をお迎えください。
街のコンサルタント 拝
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)