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有料メルマガライブラリから(321)「需給を強く意識し分散投資で守りを強化して荒れる相場へ対応」

2020-01-08 22:27
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     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
     自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
     なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


    =コラム「需給を強く意識し分散投資で守りを強化して荒れる相場へ対応」=
     (有料メルマガ第363回・2016/1/12配信号)


    ※注 2016年1月現在の内容ですので留意下さい。


    【前略】



     やはり分散投資はどんな投資環境の時にも有効性を発揮した。2016年の株式市場もいままで以上に株価が乱高下しそうなので、この経験を活かして分散化を強くしよう。また年末のコラムに書いたように日本株が大きく下げてバーゲンセールになったときに、狙っていた株を買えるように、キャッシュ・ポジションを高めておきたい。このように考えました。


     円安になると期待しすぎたことも反省点として出てきました。米国の金利が上がるので円安になると単純に考えていたわけではないのですが、内需銘柄の中で業績を伸ばしている高PER銘柄に分散して、減益修正が発表されて痛手を受けたことも大きかったです。

     前年同期比で減益なら、どんなに低PERでも売り込んでいくという市場の動きにダメージを受けたこともありました。


    【中略】


     去年は少し自分の投資運が悪くなってきているのに、それに気が付かないで強気で集中投資を多用しすぎました。そのことも強く反省しました。
     投資でも人生でも運が悪くなってきたと感じることは起こります。学生時代にマージャンなどをしていたときには、運の変化を実に強く感じました。また運が良いときにも、下手なことをしたために運が一気に悪くなることも良くありました。

     このような運が悪くなってきたときに、志すべきことは、マージャンなどのゲームでも、人生でも、株式投資などの運用でも同じです。

     つまり悪い運の流れに逆らうような、一発逆転(=株式投資なら大きなキャピタル・ゲインを狙うような投資)を狙わずに、負けないこと、柳のように大風に逆らわずに受け流すこと、我慢して耐えしのぐことです。

     投資で言えば市場から強制退場を宣告されるような大勝を狙った勝負を行なわないこと。私の投資で言えば、大きな値上がりを狙う銘柄ではなく、高配当や高配当優待銘柄を多くして、負けにくい投資に切り替えることでした。
     アベノミクスがスタートしてからの順調な日本株の上昇に過信しすぎたこともあったと思います。


     ただ運気も上がったり、下がったりの繰り返しが起こります。日本株経済全体でも同じような運気の上げ下げが起きているのだと感じます。

     運気が回復してくるまでの作戦としては、低PERかつ低PBRかつ配当利回り(または配当優待利回り)の高い(⇔日本の低金利を考えて、いまは配当または配当優待利回り3%程度を考えています)資産のバリュー株に分散で多くの資金を投資するような、大負けしにくい銘柄を増やすことにして2016年は守り投資を心がけようと考えています。

     配当額や優待の価値が高いと、株価が下がっても配当+優待の金額までは損にはならないと考えて良いと思います。経済的に考えると「配当や優待の金額」が「株価の値下がり額」を超えていれば損をしていないことは理屈になります。配当や優待の金額を越えて株価が下がったら、その部分が実損になります。


     しかし、低PERかつ低PBRかつ3%を超えるような高インカム・ゲイン利回りの銘柄は株価が下がるとインカム・ゲイン利回りがますます高くなるので、株価の下支えが効き易く、下がりにくくなる点が強みになります。意識しながら、負けにくい投資をするという投資方針に切り替えていこうと考えています。


    【中略】


     集中投資を行うならば、ある程度は流動性(=出来高の多さ)を考えながら選ばなければならないでしょうが、分散投資のために単元株程度を買うならば、流動性はあまり意識することは無いと考えています。


    【中略】


     私は定年まで待たずに、サラリーマンを卒業したので、まず私的年金が貰えるようになる60歳までは、安定的なインカム・ゲインを確保することが最大の株式投資の目的としていました。そのことを、ことあるごとに意識して、自己確認してきたことが良かったのだと思います。

     しかし60歳を過ぎて年金を貰えるようになったので、生活費を配当に依存する割合が減少しました。アベノミクスの追い風があり、米国が金利を上げるほど景気が良くなっているので、キャピタル・ゲインによる資産増加のウェイトを移して、資産額を増やして、増やした資金をキャッシュに換えて、温存しようと考えました。

     2015年の前半までは好調に投資したキャピタル・ゲイン狙いの株が順調に上げていきましたが、夏ごろに日本株が大きく下落した時に、その利益を一気に失ってしまいました。

     この時に、投資戦略を変更すべきだったのかもしれませんが、年初の投資戦略を継続してポートフォリオに株価が上がる可能性が高い低インカム・ゲイン利回り株も増やしていました。円安と企業の業績の増加を信頼しすぎて、キャピタル・ゲイン狙いの銘柄のポジションを落とすタイミングが大きく遅れました。

     実際には運用成績が11月頃までは大きく戻してきていたので、投資戦略を変更しなくても成功だったと考えていたのですが、12月に入って一気に運用成績が悪化しました。

     12月には個人投資家が好む新興市場の株に下落する銘柄が多く出ました。東証の銘柄にしても流動性のあまり大きくない個人投資家が好む小型株の優待株の下落が大きかったようにも感じられます。

     通常であれば12月の配当銘柄、配当優待銘柄は株価の下落が少ない傾向があるのですが、2015年12月には、そのような銘柄さえも大きく下落したものが多かったように感じられます。

     私も節税の売りを出しました。
     多くの投資家が2015年の前半で売却益を出しすぎて、税金を大きく取られていたので、12月までの株価の下落で含み損が大きくなった保有株を売って損を出して税金を取り戻す節税売りが大きく出ていたのだと考えています。私の場合はいったん売って買い戻しを行いましたが、売りっぱなしにした投資家も多かったのだと感じます。

     株価がリバウンドを始めるためには何かのきっかけ、カタリスト、触媒が必要になります。しかし株価が上がり始めてしまうと、株価が上がることが投資家の注目を集めて、株価が上がるから買うという投資家が増えてきます。これからは、そのような株が増えてくることを期待しています。

     これは個別銘柄ばかりではなく、日本株全体にもいえることですし、為替相場にも同じことが言えると考えています。

     もちろん為替と株とは違う面も多く、株には発行している企業のファンダメンタルズが有価証券報告書や決算短信やホームページにあるIR情報などで多くの投資家に開示されています。そのために投資家は自分がその株を買う理由を企業のファンダメンタルズに求めることも多くなります。私のようなファンダメンタルズ重視の投資スタイルの投資家には、その傾向が顕著です。


     株価というのは大きな景気の変動に影響を受けて、景気が良くなるときには上がりやすくなり、景気が悪くなるときは下がりやすいものです。日本では過去にほとんどなかったような安定した長期政権である安倍政権がアベノミクスを推進し、日銀の黒田総裁も超金融緩和を実行してきました。日本株に投資する投資家も政策の支援を当てにしすぎる依頼心が強くなりすぎているようにも感じられます。これからは政策支援がなくても株価が上がること、業績が良くなり続けていくことが大事だと考えています。


     2016年は株価の乱高下が2015年以上に大きくなると考えています。このような時には、古代中国の戦略家であった孫子に学んで、負けない投資戦略を実践していきたいと考えています。


    【中略】


     12月以降は日本の株式市場に大きな影響力を持つ外国人投資家も日本株を売っていたようなので、日本株の株価が大きく下げていました。

     しかし孫子が『兵は詭道なり』(=戦争とはしょせんだましあいに過ぎない)と喝破しているのと同じように、海外投資家、特にヘッジファンドの戦いぶりは詭道(=だましあい)を好むように感じます。

     株価を上下に大きく変動せれば儲かる手段を持っているので、資金力の大きさを利用して株価を上下に揺さぶって、多くの他の投資家を幻惑してきます。

     しっかりと企業の業績やビジネスの状況、資産背景を調べていなければ、株価の乱高下に付和雷同させられて、だましあいに敗北します。

     景気が良くなり、企業の業績が良くなり、配当を増やすと発表している流動性の高い大型株が、ヘッジファンドなど詭道を利用する投資家の誘導で下げるなら、配当を頼りに分散でポートフォリオに積み増すことは、不敗を目指す投資家にとっては、良い投資戦略だと考えています。

     特に低PERで、毎期ごとに業績が上向いていることが明確に確認できている高配当(または高配当優待)利回り銘柄が、投資環境によって下げてきたときは、1年から2年程度はインカム・ゲインで満足するつもりで待ち伏せ買いをしておけば、数年後には運用資産を増やせる可能性が十分にあるのではないかと期待しています。


    【後略】


    経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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