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■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー
※8月14日(金)執筆時点
・山王(3441)2016年12月19日配信
株価560円⇒1005円(+79%)
・テノックス(1905)17年2月20日配信
株価815円⇒880円(+8%)
・特殊電極(3437)17年6月12日配信
株価2922円⇒4650円(+58%)
・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
株価1831円⇒1414円(-23%)
・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
株価1577円⇒851円(-46%)
・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
株価4845円⇒2877円(-41%)
・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
株価1970円⇒3230円(+64%)
・アバント(3836)18年6月25日配信
株価473円⇒1054円(+123%)
・神戸天然物化学(6568)18年8月13日配信
株価2718円⇒1599円(-41%)
・丸順(3422)18年9月18日配信
株価826円⇒536円(-35%)
・クロスフォー(7810)18年10月9日配信
株価421円⇒313円(-26%)
・カンロ(2216)19年11月5日配信
株価1665円⇒1413円(-15%)
・ロンシール工業(4224)20年4月24日配信
株価1758円⇒1683円(―4%)
※ピックアップ銘柄は買い推奨ではありません。
私の目で面白い、アツイ要素がある!という理由で記事を執筆した企業の経過観察です。
執筆から3年程度は継続ウォッチしていきたいと考えていますので、銘柄は今後さらに増える見込みです。また、銘柄には大化け狙いと堅実成長狙いの銘柄が混じっています。
■1Q決算フォロー
コロナ影響を色濃く受けているであろう4-6月の業績に投資家から多くの注目が集まりました。私のピックアップの中でも決算で気になった
・東京エレクトロンデバイス(2760)
・丸順(3422)
・アバント(3836)
・ロンシール工業(4224)
・カンロ(2216)
についてコメントさせて頂きます。
※企業によってはフォロー取材を申し込んでいますので、続報があれば追って報告させて頂きます!
■東京エレクトロンデバイス(2760)
決算によって売られてしまいましたが、私は同社の実力の向上を感じました。
私が注目している大きな理由は事業PFの変化に伴う利益率上昇にあります。
その点で考えればEC事業の1Q売上235億円(前1Q比15.2%減)は固定費を考えれば赤字でも違和感のない所ですが、77百万円もの黒字着地です。
また、CN事業の1Q売上は51億円(前1Q比0.0%減)で利益は590百万円(前1Q比37.7%増)で前年よりもかなり向上していることが分かります。
会社の開示した通期予想は下期偏重の計画なので心配になるのは理解できます。
しかし、企業の稼ぐ力そのものが上昇しているおり、CN事業だけではなくPB事業、さらにはIoTソリューションのTEDREALIoTの伸びにも期待できるので、むしろここからが楽しみです
同社のIRセミナーの告知があるので紹介しておきます
ログミーファイナンス主催の個人投資家向けIRセミナー
https://www.teldevice.co.jp/ir/event.html
↑8/30 12:00~12:50
■丸順(3422)
決算によってS高を付けました。
他社の自動車部品会社の多くが4-6月期は赤字を付けるにも関わらず、丸順は前年同期比で増益着地は私も大変驚きました!
表面だけで評価をするなら2連S高でも全く驚かないですがこの決算について少し補足説明をさせて頂きます。
まず、タイセグメントの『量産車種終了に伴う金型投資費用の未回収分の回収』という言葉に注目してください。
金型投資費用の未回収分がいくらであったかは分かりませんが、本来のタイの実力値からすると売上2091百万円であれば赤か黒かギリギリであろう所が289百万円も利益が出ています。よって金型での一過性の利益は2.5億円~3.5億円の範囲ではないか?と推測します。
また、次に『親会社株主に帰属する四半期純利益については、繰延税金資産の回収可能性を見直したことにより、法人税等が減少したため増益』という文章が示すように損益計算書の法人税を観ると114百万円の+になっています。こうした二つの要素から驚きの決算の数値は出来ていることは理解しておくとよいと思います。
これらが無かったとしてもギリギリ黒字ではないか?というラインで着地出来ているのは素直に驚きます。
2Q以降ではこの1Qで作った貯金も使って積み上げていくので会社発表の通期予想は達成できる可能性は大いにあると思います。
特に中国の自動車販売のコロナ影響は諸外国に比べれば軽微であり、むしろ伸びています。
7月の中国自動車販売は前年同月比で+7.9%であり、丸順にとって影響の大きいホンダの自動車販売は前年同月比で2月こそ-85%でしたが、4月は-9.5%、5月は-1.7%、6月は-4.1%でした。
まだ完全復活とまではいかないものの復調ペースであり、一番業績が悪くなった1-3月の決算数値が今回の1Q決算であったことから一番の懸念時期は抜けたのではないか?と思っています。
丸順もオンラインIRセミナーの告知があるので紹介しておきます。
auカブコム証券株式会社主催の個人投資家向けIRセミナー
https://kabu.com/investment/movie/irseminar/default.html
2020年9月3日(木) 20:00-21:00
IRでの露出も増えてきており、同社の評価が変わってくるのがいつなのかが楽しみです
■アバント(3836)
通期決算が出ましたが堅調そのものです。
コロナの影響は一部あるとはいうものの非常に好調に増収増益を続けています。
連結会計事業、ビジネスインテリジェンス事業、アウトソーシング事業のいずれも増収増益かつ増配という安定企業の風格です。
継続してフォローしていきたいですね!
■ロンシール工業(4224)
ピックアップ記事で「建設現場がコロナの影響で工事がストップしたり、工事の延期や建設需要の減少などもあることから足元では活況とは言えないと想定されます。」と書かせて頂きましたが、やはり1Qは数字に影響が出ました。
私が注目しているロンプロテクト技術は個人が買って使うものではなく、工事業者が資材として購入して床材や壁紙として使う事が主である以上、工事の停滞や建設需要の減少・鉄道車両の投資需要の減少は売上にダメージになってくるので業績的には影響を及ぼしてしまいます。
同社の情報は常に少ないので投資家泣かせではあるものの、有価証券報告書には新規商品についての情報が実はちりばめられています。
研究開発活動の欄を見てみると下記の文章があります。
「新規分野においては、抗ウイルス性フィルム『ロンエースLP』が日用雑貨品で採用されました」という記載が2020年3月期の有価証券報告書に記載されています。
これはおそらく2019年3月期の有価証券報告書にて記載があった「抗ウイルス性フィルムを展示会で紹介しました。」というのが繋がっているのではないか?とにらんでいます。
同社が抗ウイルス技術で注目されるのは今後の建設工事や車両の需要回復期であると考えられるので、ここからの伸びに期待しています。
■カンロ(2216)
これから面白くなると期待していたのですが残念ながらコロナが直撃してしまいましたので、私が描いていたシナリオも崩れ去ってしまいました。
私が従来描いていたシナリオが崩れた一つはインバウンド需要が蒸発してしまったことです。
また、それだけにはとどまらずピュレグミなどのオフィス仕事の休憩に適している菓子類はテレワークに移行してしまった為コンビニでの売れ行きが大きく落ちてしまいました。
会社が出していた中経の21年度の売上260億円かつROE10%以上は早々と取り下げたのは投資家への姿勢として評価できます。
インバウンド需要と出勤率上昇をしてくればまた面白くなると期待していますが、現状ではしばらく時間が必要になりそうです。
■まとめ
1Q決算に向けて決算勝負をした方も多かったのではないでしょうか?
私としてはこのタイミングでコロナの影響を受けていて株価が置いて行かれている企業にそろそろ目を向けていくのは面白いと思います。
企業によってはコロナ前と比較して株価が半値以下になっているものもあります。
それらはコロナがクリティカルヒットしているものばかりでしょう。
逆にコロナの追い風が吹いていて株価が2倍以上になっている物は注目されています。
では、3年後を考えた時に2倍になった銘柄と半分になった銘柄のどちらの運用成果が高いのでしょうか?
銘柄によっては高いように見えてまだ成長する物は当然存在しますが、需要も資金も巡るものです。3年後にコロナ前の業績まで戻ると思える企業の株価がもし半値なのであれば買えばよいと思います。
行動変容の影響が3年後も存在していてコロナ前までは業績が戻らないだろうと思う銘柄は見送ればよいでしょう。
現在株価がコロナ前と比べて2倍になった銘柄が3年後にさらに倍になるのには相応のエネルギーが必要になります。
上値を追うばかりが投資ではありません。
今期が悪く、来期もまだ分からないけど、3年後5年後は必ず成長していると思える企業に投資を出来ることが時間の縛りの無い個人投資家に許された特権です!
腰を据えてじっくりと実りを待つのもとても良いと思います。
私も今はそうした長い目線での長期投資の楽しさにハマっています(笑)
それではまた。
『全力全開全力前進!!!』
(相川伸夫)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)