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戦後最強の首相と言うべき安倍首相が様々な外交上の実績を残し、持病の悪化を理由に辞任することとなった。
ようやくコロナ禍が収まりつつある中での政界のトップリーダーである安倍首相の辞意を受けて新たな首相候補が名乗りを上げ、各メディアはコロナ禍の情報から、そのことに報道の姿勢を変え始めたとの印象も出てきた。
安倍首相の辞意表明という情報が伝わると先週末の株式相場は一旦の下振れを見せたが、冷静さを取り戻した週明けは再びリスクテイクの動き。日経平均は、一時23342円まで戻ってきたが、その後はまた小緩んで引けた。
ジリ高トレンドの中の格好の下振れをうまく捉えられた投資家もリスクオフを急ぎ過ぎた投資家もまたこれまでのトレンドに戻ってきたと言えるが、海外株に比べて日本株の頭が重いのも事実。
米国市場に比べて圧倒的に小さくなった日本の株式市場の時価総額。600兆円の時価総額はGDPの伸びが小さい状況下で30年前のバブル時代のピーク水準と変わりはないという現実を知る必要がある。
米中の経済発展を支えるネット系、IT系の企業群に匹敵する企業が日本にはほとんど見出せない。失われた30年を脱却すべき時代は新たな首相を迎え入れてどう変わっていくのだろうか。
政治に頼らずに民間企業経営者ができることは何か?
そうした問いかけに答えを出せる経営者との出会いを求めてアナリスト活動を続けていこうと願う筆者の活動が、この猛暑の中で盛り上がりつつある。
先週はテレワークやステイホームで今、ガーデニングがブームのようだが、そのガーデニングビジネスをリードするタカショーの高岡社長と面談させて頂いた。
情熱的な高岡社長は和歌山県海南市出身。そこでも安倍首相辞意での今後の政局を語ることとなったが民間経営者としてやるべきことはこれだと言わんばかりの先手必勝の布石を業界に先駆けて行っておられる姿を感じることができた。
さて、話を元に戻すが、ここでの問題は新首相が一体誰になるのかということ。
それはまだ憶測に過ぎず、誰に決まるかという点もさることながら、日本国の方向性を示してくれる明確に示してくれそうな新たな首相候補の政治家が皆無だという点にある。
安倍首相の凄さは過去にない外国首脳と丁々発止に渡り歩いたこと。
アベノミクスは中途半端な成果した生まなかったが外交の成果は恐らく今後の日本にとっては価値をもたらしたと評価される。
それに代わる首相は安倍首相の意向を汲んだものとなる。そうでないと海外諸国との信頼関係は得られない。
そうした視点では立候補を表明した安倍首相の番頭さん的存在である現官房長官の菅さんとなるが、そこに絡む親中派の代表、和歌山選出の二階氏の存在が不気味に映る。
それに続く若手、57歳の河野防衛大臣は皇室問題で批判を浴び、バイリンガルで外交にも通じる首相に近い筈の人物なのに、痛いところで墓穴を掘った感がある(そうしたこともあってか本日、立候補を取りやめたとの報道があった)。
メディアが人気があるとして取り上げている石破氏はどうもネット上では余り評判が良くない。
石破氏と並ぶと目される岸田氏はやや影が薄い。勝手なことを言うと銀行の支店長や自治体の首長クラスの印象だ。
また、細田派の稲田氏は防衛大臣も経験し、女性初の首相誕生に向けた候補とは言えるが、考え方がやや不透明。かつてメディアの前で涙を流したこともあって英国の鉄の女、サッチャー女史のような訳にはいかない。
いずれにしても日本国を代表する首相の座を射止める可能性のある面々とは言え、国家観に乏しい摩訶不思議な面々である。
株式相場にとってはそれぞれにインパクトはなく、これまでの流れを汲んだ菅(すが)官房長官の就任が妥当なところかも知れない。菅という名前は読み方によっては別の呼び名になってしまうが、この名前だけは思い出したくないという方も多い。
いずれにしても安倍首相のこれまでの活躍を礼賛しながら新たなリーダーを模索することになるのだが、そうした今後の政局の行方を見守りながら株式相場はジリ高を演じることになる可能性が今のところは高い。
海外要因などから時に波乱や調整はあっても現状は金融政策と米大統領選前の海外株高トレンドが下支え要因となる。
新首相が打ち出す施策への期待も高まる筈だが、そのテーマとしては防衛、国土強靭化、コロナ対策、IT社会、IoT社会、AI活用となるだろうが、政治家よりもビジネス界の勢力が打ち出すビジネスの方向性をここでは重視したいと考える。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)