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米国大統領選挙まで1か月を切りました。
トランプ大統領は国民の混乱を利用してでも再選を目指すという自己中の人ですが、当選後間も無く「米国凋落の象徴」と書いたメルマガ通りの展開になっています(汗)。
株価対策には積極的で、どう見ても富裕層優遇の政策ばかりですが岩盤有権者は気にしていませんし、新型コロナにも感染したようで、何ともややこしい大統領です。
アメリカと言う国家のピークアウトを感じさせてくれる大統領ですが、来月の選挙で勝つようなことがあれば、いよいよ世界の行く末が案じられます。
最近の昼間のワイドショーで「GOTOキャンペーンでこんなにお得!」と言う風の番組が増えていると家内から聞きました。うちの年寄はヒマに任せてTVをつけっ放し故に、音量が大きいため嫌でも聞こえてしまうとのこと(汗)
民放バラエティー番組は新型コロナに続いてGOTOで視聴率を稼ごうとしているのでしょう。以前から書いていますように、このキャンペーンは忙しい現役世代では無くヒマを持て余した高齢者(=主力有権者)向けの政治パフォーマンスが色濃いです(呆)。幾らかは観光関連業界の助けになるのでしょうが、現役および将来世代からの借金を原資にリタイア世代へばら蒔いて票を得ようなど・・・情けない。
しかも混んでいるのは高級旅館や高額なツアーばかり。上限2万円の割引とは言え、子供を持つ働き盛りの世代は簡単には休みも取れず、4万円の旅行なら実質的な資金負担は一人あたり2.6万円、三人で7.8万円ですから決して安くはありません。最も恩恵を受けるのは時間と金を持て余した高齢富裕層(=地方政治家の仲間)です。
単価の安い旅行は売り上げが伸びず雇用増にも結びついていないのですから、この一時的なカンフル剤が観光関連業界の底上げに繋がるのか甚だ疑問です。GOTOイートの方がマシですね。不正も入り込み辛いですし。
中長期の視点なら、医療の効率化やデジタル化に予算を振り向けた方が国民のQOLに資すると思うのですが、来年の総選挙や政権維持を見据え、格好のバラマキネタの誘惑に勝てないのでしょう。
さて、先週は気になっていた通りANAの増資発表がありました。発表前日の時価総額が9,400億円ですから約20%超の希薄化となります。
サブプライム・バブル崩壊(リーマンショック)後の大赤字の穴埋めを目的に増資した日立の場合は、その後にV字回復を果たしましたがANAの場合はどうなるのか?売上げと利益を(少なくとも元に)戻せるのか?
引き受ける証券会社の営業マンは大変です。先日までソフトバンク株の売り出しで大変な思いをしたのに、今度は(人気の無さそうな)ANAの公募増資2,000億円です。日本市場は依然として投資家のための市場にはなりきれず、発行体(上場企業)のための市場運営が続きます。
コーポレートガバナンスへの意識改革は徐々に進んでいるものの、日本の株式市場は伸び悩みが続き、儲け辛い。買いたくなる(将来に期待が持てる)銘柄が少な過ぎますし、ましてや証券会社(他銀行など金融商品取引業者)の言うことを聞いていては儲からないばかりか、損ばかりする羽目になります(汗)
もう一つ、以前のメルマガに書いたWSCOPEも想定通り増資を発表しました。
ANA同様に時価総額比較では大幅な増資で、修正条項付き(所謂MS)ですが、これで資金繰りへの懸念が後退すれば継続疑義が外れるかもしれません。EV向けバッテリー増産への期待と償却負担の軽減が見られれば株価には好影響と考えています。
このコロナ禍によって人手不足と言われていた業界の採用環境が一気に緩和しているようです。知り合いの配送会社では求人に対する応募が10倍になったと言いますし、飲食やコンビニでも採用難は解消されバイト時給も下がり始めています。
つまり潤っているのは資産を持つ富裕層だけ。中間層以下の生活は可処分所得の低下により今後厳しくなっていくと予想されます。
富裕層にメリットとなる消費税減税を主張する(選挙対策だけの)無責任な野党、この機に乗じてバラマキを推進する与党。マスメディアが下らない視聴率稼ぎをしているうちに国の体力が徐々に奪われていきます。
日本のトップ交代が日中韓関係に良い影響を与えるかも知れませんし、米国トップも交代すれば世界景気の回復にも期待が持てます。バイデン大統領になれば馬鹿の一つ覚えのように「関税!関税!」と言い続けることも無いでしょう。
新大統領になれば視野の広い戦略的な外交に期待できますから、証券市場当面は底堅い展開になりそうと感じています。少なくとも年内くらいは…(汗)
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)