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限られた銘柄に集中しているが株価の急騰劇が止まらない。
新型コロナウイルス感染拡大の中で経済構造が変わってきたことを背景にこの潮流に乗る銘柄を物色する気運は続いている。
目ざとい投資家はこの潮流に乗って異次元の資産形成を行おうとしているように感じられる。
コロナ禍で世の中の経済は実物経済からバーチャル経済に大きく変化してきた。最初は簡単に考えられたコロナ禍も長期的な流行となりそうだと多くの人々は知ったため、それに備える必要が出てきた。
見えない敵との長期的な戦いを覚悟した世界の人々がこれからどうやって生き延びるかを冷静に考えた時、これまでの金融・経済構造とは異なった世界が必要となってくる。
これまでの経済は主に投資と消費で成り立っておりGDPの概念もこれら主体に輸出入を合わせた統計データとなって表されてきた。
人と人の接触が制限されるようになって消費が一定の分野に限定され出したことから、消費財やサービス等を生み出す設備、不動産などから投資対象は大きく変化してきた。一方で分野によっては収入の大幅減、関連企業の大幅赤字が現実の問題となってきた。
そうは言っても生身の人々は何らかの食事は必要で最低限の消費は必要となる。自宅で過ごすことが多くなり、勤務形態もテレワークが導入されるようになってきた。
かつて第三の波という著書でアルビントフラー氏が予測したように人々が現在のようなライフスタイルに本格的に向かい始めたのだ。
かつてはSOHOという言い方だったが、企業の勤務形態もPCやスマホなど様々なネットワーク機器を駆使したテレワークに切り替わってきた。
これからの経済・社会は人と人が実際に触れ合わずに生きていく形態、つまりバーチャル経済化していくことになる。オンライン会議、Eコマースはますます活発になり、海外旅行、国内旅行はバーチャル旅行で人々の楽しみを奪うだろうが、新たなサービスと捉えれば納得はいく。
設備投資や不動産投資に向かう筈のお金の流れはバーチャルな世界にに向かう。市場ニーズの萎縮や変化から不動産投資に向かってきたお金は株式投資に一気に向かい、行き場を失ったリスクマネーは、いけいけどんどんの循環で株式相場に向かってきた。
米国など海外のお金も同様でNYダウもNASDAQも史上稀に見る上昇となって留まるところを知らない時価総額バブルで沸き立っている。
バブル経済は何らかの格好で株式相場にクラッシュが起き、はじけてから初めてそれがバブルだと気づかされることになる。
米国に連動した経済が成り立っている日本では世界に例を見ないほどの勢いで日銀や年金資金による国家挙げての株高を演出してきた。
日経平均は3万円を目前としてPERは既に26倍の水準となり、TOPIXに至ってはPERは28倍を超えてきた。
「日銀に売ってくれよと頼む株価急騰」
支給された10万円の給付金は不要な人々にも配られ、そのお金は株に向かった。新たな給付金要請に麻生さんがぴしゃりと計画していないと言ったのも無理はない。給付金が必要な人は瞬間蒸発だが必要ではない人々のお金は株式投資。これで株価が上がらない筈はない。
業績よりも需給。しかも株式投資はオンラインで自宅に居ながらできる。
極端なこと言えば、金融面も含めて実物経済の縮小分を賄うためにコロナ収束までの期間、株式投資を奨励してはどうだろう。
何しろ国民の金融資産はまだ株式には30%程度しか向かっていない。
日銀保有株(ETF)をこれから国民に分譲します。
なんていう計画もあると先般どこかで見たのですが、ここまで株高で放出なんて嫌だという意見もあるでしょうが、キャピタルゲイン課税を20%から10%に落とす。初めての株式(ETF)購入分(50万円分)は税金は不要などという施策を打ち出せば多少は関心が出る筈。
バーチャル経済の金融の流れで株式投資(先物などデリバティブも含むが一般個人にはできない世界)が担う重責は大きくなる。
そこで重要なのは未来を先取りした企業経営への投資家や成長テーマへの評価となる。
この億の近道でこれまで行ってきた啓蒙活動はまた違ったスケールになりそうな予感がする。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)