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時価総額をめぐる戦い
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時価総額をめぐる戦い

2021-03-03 01:22



     上場企業は様々な経営課題と戦っている。

     基本的な主たる戦いはどうやって業績を向上させるかだが、それは株主(オーナー経営の場合は自らの資産に反映される)に報いるためであり、これから投資してくれる投資家を導くためでもある。

     業績は単に表に出る売上や利益といった数字だけでなく未来に向けた布石(=投資)も含んでいる。業績向上の結果として株価は変動を見せる。
     ネガティブな評価がなされたり、ポジティブな評価がなされたりと四半期ごとの業績が株価変動の源泉となり株主にとっては悲喜こもごもの結果につながる。

     株価が変動するということでその結果、時価総額も変動することになるのは自明のこと。
     現在の日本最大の時価総額企業は26.4兆円の世界最大の自動車メーカー、トヨタ(7203)だが、日本最大の時価総額と言っても米国には更に上をいくEVメーカー、テスラが存在しトヨタのはるか上をいく時価総額(80兆円)となっている。これにはファンドや個人投資家など株主の高い支持があってのものだろうが、このところはやや異常な株価(一種のバブル)だとも言えそうだ。

     株価には常識的な評価の仕方がある筈だが、テスラの株価はPER1000倍という水準となっている。直近のピーク時は時価総額が90兆円まで行ったようだが、最近になってやや株価は頭重くなってきたとの印象がある。
     一方のトヨタはPER12倍という水準であり、PBRも1倍という極めて低評価の状況となっている。

     ガソリン車の時代が終わり、EVの時代が到来する中での評価の差とは言え、この時価総額の差は何だろう。


     このままだとトヨタはテスラに買収される?などと言うのは杞憂だと思うが、テスラのオーナー、イーロンマスク氏の持株分でトヨタ株の過半数が楽に買えてしまう。あながち可能性のない話ではないかも知れない。
     テスラの未来は従来の自動車の概念を変える(動くスマホ?)可能性もあるだけにこの戦いの行き着く先は興味深い。


     これは凄い時代になった。
     こうなるとトヨタも負けてはいられない。

     かくして時価総額を高めていく施策を打ち出すことになる。やや出遅れてきたトヨタのEVカーだが新たに米国市場に新型電動3車種(2車種は完全EV、1車種はPHV)の投入を発表。2025年までに新車販売の40%をEV化(ハイブリッドカーも含む)することを目指す。

     好業績でEVに不可欠なリチウム電池に代わる可能性のある未来型の蓄電池、全固体電池の特許を世界で最も保有しているのがトヨタ。

     時価総額の戦いがこれから本格化していくこと可能性は高い。


     更に現在、日本株で第2位となっているのはソフトバンクG(9984)で時価総額は21.6兆円とトヨタの時価総額を抜ける位置にある。つい先日までは時価総額が10兆円を下回っており、その際に孫社長が自社の株価が企業価値から見て割安だと決算説明会の場で主張し、多くの参加者やメディアはやや冷たい視線を投げていたように思うが、いとも簡単に時価総額は倍増。
     先般発表された3Q決算では上場企業としては過去最大の3兆円以上の利益を計上。

     投資会社の利益だけに評価は難しいがいよいよ金の卵を生み出す企業となってきたとの印象がある。AI群戦略で投資した世界の有力企業が上場を果たして投資会社に多大なメリットをもたらす。

     孫社長のかじ取りが続く限りは長期に安定した利益をもたらす可能性も出てきた。時価総額が26兆円のトヨタを抜くかどうかはともかく、あくまで個人的な意見ながら将来は世界の時価総額50兆円超企業の仲間入りをする可能性も見えてきた。
     ただ、その前に上場をやめるとの見方も有力。投資会社なので下手な評価をされて株価が変動するのは意に反している。もはや市場に頼らずに非公開の投資会社として運営していた方が気が楽との発想も思い浮かぶ。

     非公開化はともかく豆腐のように1兆、2兆と数えるスケールが大きくなり、かつて自ら大風呂敷と言っていた孫社長の目指す方向性が数字になって表れ始めたと言える。何による利益かは改めて検証する余地があるが米国株の株高による恩恵を受けての株価1万台乗せの先行きはなおも止めどない上昇への期待が残っている。


     どのような事業を展開しようと上場した以上はとにかく極限まで時価総額を高める。資本主義下での時価総額をめぐる戦いは未来永劫続くことになる。


    (炎)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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