有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「株式投資においてチャンスは何度でも巡ってきてくれる」=
(有料メルマガ第387回・2016/6/28配信号)
※2016年6月現在の内容です。留意してお読み下さい。
6月24日には、日本株の寄付きはイギリスのEU離脱は無さそうだという根拠のない希望に投資家が安心して、ユーロ諸国や米国株が上げていたので、日本株も寄付きは堅調に始まりました。
しかしイギリスで開票が進むうちに離脱票が伸びていくので、日本株は大きく下落に転じて、大引けは年初来の最安値となりました。
冷静に考えれば、イギリスがEUを離脱しようが、残留しようが、業績に関係ない日本の内需企業の株価まで、大きく下げることになりました。
予想を外してパニックに陥った投資家や、自分の経済的実力を大きく超えた投資をしていた投資家、そして状況を利用して売りで儲けようという投資家の動きで、ほとんどの日本株が玉石混合で下落しました。
信用取引をして破綻した投資家が、担保に使っていて強制売却される場合もあったと思われます。
ただ、ここで思い出していただきたいのが、香港が中国に返還されるのを恐れて、香港資産を投げ売りして逃げ出す資産家から、安く資産を買いまくった李嘉誠の長江実業が、大きな利を得て大きく資産を膨張させたことです。
イギリスとは、遠く離れた日本国内で、日本人が生きていくために必要不可欠なサービスを提供している、その企業しか作れない製品を作って世界中に提供している、世界中の人々が必要とするサービスを提供している。そのような業績の良い企業の株価が、ただ恐怖につられて大きく下落しているなら、これをなるべく安く買っていくのは、香港の中国返還で巨大な利を掴んだ李嘉誠の行動に通じるものがある。そう考えて、冷静にイギリスのEU離脱という事態に対処して投資を継続していきたいと考えています。
『富というものは、人間の愚かな行動をきちんと理解して、準備を怠らず、チャンスと考えた時に予定通り、怖いと感じながらも計画通り実行を行った胆力を有する者に転がり込んでくるものである。』
このような言葉を紙に書いて、常に見るようにしたいと準備しました。
しかし、自分が予想した通りに物事が動いていくとは限らないものです。
まさにイギリスのEU離脱は、まずないだろう。そう6月24日の午前10時ごろまで考えていました。
物は慣性の法則で、行きすぎるのが常です。株価など相場商品は、慣性の影響を特に強く受けるものです。
だから自分のリスク許容度を、普段からきちんと把握しており、その範囲内でチャンスを拾っていくことでできる冷静さが必要なのです。
そして、フライングをしなくても儲かるのだから、イギリス国民選挙の結果が分かってから、方向性を見極めて、投資行動を取るという我慢強さも、これまた必要であると、自分に言い聞かせて、預貯金から株にシフトすることだけは我慢してきました。
しかし先週のコラムにも書いたように、業績的に不安があった企業の株は損切りして、その資金はキャッシュで温存しないで、日本の内需企業で時価総額が大きめの流動性のある、いくつかの企業に分散でシフトしてきました。
そのシフトした企業の株価も損切りした企業の株の下落と同程度に大きく下げてしまいました。
救いがあるとしたら、PERが9倍程度だったものが、さらに低くなり、配当利回りが3%を大きく超えて、更に高くなったことです。
しかし研究レポートの最後に書いたように、一度大きく相場が崩れてしまうと、短期的にはリバウンドしても、そう簡単に底は入らず、2番底、3番底などを探る動きが出てくることを忘れてはいけないと考えています。
6月24日の日本株は玉石混合で大きく下げました。株に投資すると決めた資金は株のままでホールドすると決めているので、まさに6月24日の下げの衝撃を自分のポートフォリオ全体でまともに受けることとなりました。
中長期で投資している投資家は、誰もが同じような痛撃を受けたと思います。しかし無理をしなければ、直ぐには無理でも、いずれは、その企業の資産価値や事業価値に見合う程度には回復することは、過去の株式市場が教えてくれています。
ポートフォリオに持っている企業群は、業績がすこぶる良い企業か、高配当利回り、高配当優待利回りのものばかりです。
そして、これからは3月配当銘柄の受領が本格化してきます。この限られたキャッシュを有効に使って、少しでもポートフォリオの修復を心がけていきたいと考えています。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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