今週(6月28日~7月2日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で282円90銭下落し(率にして0.97%の下落)、2万8783円28銭で取引を終えました。4週ぶりの下落です。
今週は、米連邦準備理事会(FRB)が重視する米国の6月の雇用統計の発表を週末(7月2日)に控えたことに加え、新型コロナのインド型(デルタ株)の国内外での感染拡大への懸念などから、日経平均株価は週初の6月28日(月)から7月1日(木)まで4日続落。
ただ、7月2日(金)は前日比76円高と5日ぶりに反発しました。
外国為替市場での円安・ドル高の進行(1ドル=111円台に)、米株高などを支えに押し目買いが優勢となりました。
なお、米国の6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比85万人の増加となり、市場予想(同70万人)を上回りました。10カ月ぶりの大幅な伸びです。
ワクチン接種の拡大に伴う経済活動の再開で、企業の人材確保が一段と進んだものと評価できます。
日本株の上値は重くなっていますが、先週も述べましたように、FRBなど主要中央銀行が慎重に金融正常化を進めるなか、市場の関心は景気や企業業績の回復により集中していくものと考えています。
7月は例年株式需給が軟化する傾向がみられます。
7月上旬には、上場投資信託(ETF)が分配金を支払うための大規模な換金売りが見込まれ、決算日が集中する8、9日の両日で8000億円程度に達するとの試算もなされています。
これにより、株式市場が下落するような局面は押し目買いの好機と考えます。
(水島寒月)
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