株式投資でリターンを上げる手法は様々だが、王道と言えるのは成長株投資。
つまりどんなことがあっても業績が毎期成長するという成長株に投資しておけばかなりの確率でリターンを上げることができる。
そうは言っても成長株を見出したとしても必ずしも継続的に右肩上がりが続くということはなく、時に評価の行き過ぎへの反省や利益確定売りで大きく売られる局面も出てくるのでその投資したタイミングでは絶対的なリターンが生まれる訳ではない点には注意が必要となる。
現在の相場局面では行き過ぎた成長株投資への反省気運からどちらかと言うとバリュー銘柄にシフトする展開が見出せるが、バリュー銘柄の中でもできるだけ成長指向の企業に狙いを定めることを心がけていきたい。
また結果として成長指向の銘柄が後から評価されて高い成果を上げることもある。長期的な上昇トレンドに立つ入口でリスクテイクすることが大きなリターンを上げるチャンスとなる。
3800もの銘柄が上場する中で皆さんなりに見出された成長株やバリュー株にリスクテイクすることがここでは求められている。
このところ、株式投資で高い成果を収めてきたある投資家の方はIPO後の停滞場面を見せている銘柄への投資に活路を見出すべきだとご託宣。
この方の場合、中小型の直近IPO銘柄で業績が堅調でまた今後の成長が期待される銘柄群に分散投資して成果を上げているとのこと。直近では2020年3月6日に東証2部に上場した製造請負・派遣・建設技術者派遣事業を展開するウイルテック(7087)にアクセントを置いた投資をされていたがコロナショックで株価は公開価格1200円に対して初値が1200円となって、その後は一旦1230円という高値をつけたのですが、4月には512円をつけるなど株価は低迷。1000円以下での推移が続いてきた。
業績がさほど悪いわけではなく株価は理不尽に売られているとの認識の下で、この方は安くなるたびに買い増ししてきた。
付き合うこと苦節1年。
なかなか株価は上がらず時には自暴自棄になりかけたこともあるというが、その後同社の業績がコロナ禍を克服して急回復を見せたことやポジティブな新中期計画を発表したで株価は急騰を演じ先週末の株価は1577円と公開初値を大きく上回る状況となってきた。
堂々の高値更新。市場ではミンカブのように同社株を割高と見て871円が妥当と売りを奨めているようだが、同社が発表した中期計画や今期の予想PER12.8倍は同業他社比較で見ても割安感が強くまだ上値を追うとの強気の意見も見出せる。
この方、株価低迷時にコツコツと投資したこともあって保有株数はかなりまとまったらしい。一部に利益確定を行いながらも資産は一気に増加し、ニンマリの状態。
今後もこのやり方で資産形成を図りたいと新たなターゲットとなる株価低迷続きの直近1年程度のタームで上場したIPO銘柄の中からタスキ(2987・時価1745円)、リベルタ(4935・時価1198円)、バリオセキュア(4494・時価1498円)などのこのところ下げっぱなしの比較的業績が堅調な有望銘柄をピックアップ。次の戦いに向け備えているとの話だが、皆さんもチェックしてみてはどうでしょうか。
こうしたIPO銘柄への取り組み方法は千差万別。
長期低迷中の好業績でPERが比較的低い有望成長銘柄を3回、4回に分けて投資するスタンスが今後も成果を上げられることを期待したい。
一方でバリュー銘柄についてもある運用資産額5億円から30億円クラスの大口投資家の取り組みは興味深い。時価総額が保有する現預金よりも小さな企業の株式を発行済み株式の1%以上を保有し、株主提案権を活用して自己株買いや増配を要求するというものだが、これについてはまた改めての機会に紹介したい。
(炎)
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