この内容は、2009年に億の近道創刊10周年イベント時に石川臨太郎氏へ寄せられた質問へ、回答したものです。
石川氏の投資哲学の一端をお楽しみください。
Q1.銘柄分析で何が重要だと思いますか?3つ挙げて下さい。
また、その理由はなぜですか。
A1.私が重視しているのは、資産価値と事業価値の両面です。
1)資産価値は、不況時にも生残るための個人の家計いえば、蓄えですから、現・預金、投資有価証券、土地など、現金に換えやすい資産を時価総額に比べて、どの程度持っているかを重視しています。
2)ただ現金や投資有価証券をいくら沢山持っていても、預金金利や配当は微々たる物ですから、企業が利益を上げる源泉である、設備投資などをきちんと行なっているかも、重視しています。
3)事業価値としては過去の経常利益の状況から、その企業の利益獲得力の強さ、安定性を確認するように、しています。
Q2.株式投資で何が重要だと思いますか?3つ挙げて下さい。
また、その理由はなぜですか。よろしくお願いします。
A2.
1)資金管理を最重視しています。自分の経済状況や、家族の状況(進学、介護など)などにより、投資できる資金が変わってくると考えています。
自分で株式投資に使える金額をきちんと決めて、それを守っていくことが、株式投資を行なって経済的に生活できないほどのダメージを受けないための最重要事項だと考えています。
2)株式投資の目的を明確に持つことが大事だと考えています。
ただ資産を大きくするためという目的を掲げると、資金を一時的に増やしても、もっともっと増やしたいと、リスクをかけすぎて、サブプライム問題が起きた後のように大きなダメージを受けることがあると思います。
自分の老後資金を作る目的ならば、最低限いくら資金があれば暮らせるかを自分の生活レベルから計算して、資産が増えているときに、相場商品から、安定的な収益を生む資産にシフトすることなどを考えることも重要だと考えています。
海外留学を目的とするならば、海外留学が出来る資金が出来たら、株式投資をやめるとか、自分が叶えたい目的を達成するための手段と考えることが大事だと考えています。
3)株価はコラムで書いているように企業の内在的価値(=資産価値十事業価値=本当の価値)の影のようなものだと考えています。短期トレードと中長期投資では投資家の目線が違うと思いますが、やはり短期投資でも内在的価値の高い企業のほうが投資家の注目を集め、投資資金が集まりやすいと考えているので、企業の内在的価値を、自分なりに評価する方法を高めていくことが大事だと考えています。
Q3.投資テーマの見つけ方ですが、石川さんが選別される、ニーズに合ったテーマは、どのようにして選択されるのか、ヒントでもよいので、教えて頂きたいです。
A3.マネー雑誌などの特集で人気を集めているテーマが、多くの投資家が注目しているテーマだと考えているので、それらを参考にしています。
株価は短期的には需給で決まるので、独りよがりでテーマを決めても意味がないと考えます。美人投票と同じように、みながテーマだと考えているものが、大事だと考えます。
Q4.銘柄選定のためのデータの集め方は?
A4.決算短信、有価証券報告書、企業のホームベージで銘柄を選定しています。
Q5.PCを見る時間が主として夜間に限定される場合のトレード方法は?
A5.私の場合は、サラリーマン時代にはお昼休みに注文を出す、昼休みトレーダーをしていました。また夜指値注文をしたり、朝早く起きて、出かける前に指値注文を出していました。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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