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先週のメルマガで少しだけ「原発ホワイトアウト」に触れましたが、追加で書きたくなりましたので<新しい資本主義へ!2>を書きます。
個人的には反原発とも容認派とも言えませんが、一つのアイデアとして「少しだけ原発維持」で良いのではないかと考えています。
日本はエネルギーのほぼ全量を輸入に頼っています。故に経済安全保障の観点からもエネルギー政策は出来るだけ幅広に維持しておきたいところです。
つまり、石炭も石油も原子力も自然エネルギーも全てです。
油断をすると、原発反対か容認かで国論を二分したまま話を進展させずに、今回のようにエネルギー価格が高騰した間隙(機会)を狙って既得権を維持しようと目論むシロアリが湧いてきます。
食糧安保に関しては農水省(やJA)の既得権が立ちはだかり、軍事についてはウクライナ危機を理由に世論誘導が行われています。本来なら中国を仮想敵国にしてもメリットは多くないし、中国だって余計な戦争などしたくないと思いますが、恐らく裏では資源や武器に絡む有象無象が動いているのでしょう。
もちろん、国防と治安維持こそ国家運営の基本中の基本ですが、硬直化した予算配分と無駄な既得権については見直しの議論が必要です。行政予算については出来る限りの開示(ガラス張り)が必要ですが、ゴキブリとシロアリが開示を阻止します。
反対か賛成かの二択ではなく、安全保障のために原発を保有し続け(幾らかは稼働し)その間に自然エネルギー開発を加速させるという戦略で良いと考えています。大型の原発は新設せず、作るなら小型原子炉にするとか。加えて、地熱発電や森林を利用したバイオマス発電なども日本では有効と思われます。が・・・既得権連中にとっては金にならず、票にもならないため動きが鈍いです。
原発再稼働についても安全管理が出来るなら容認しても良いと思います。
但し、会長、社長を含め、電力会社の上級役員や原発推進派が家族とともに原発敷地内に居住するという条件付きで。彼らは安全だと言うのですから異論は無いでしょう。たぶん・・・(笑)。
原発を稼働させずとも間に合うなら停止しておき、いざ言う時には「稼働可能だよ」という状態にしておくのがエネルギー安保上のセオリーではないかと思います。
ついでに、完全な第三者機関による総括原価方式の検証を厳密に行うことも重要です。
昔のメルマガでも書きましたが、2000年代半ばにはオール電化住宅を謳い、大量の広告を打ち、誰も文句を言えない産業界最大バイヤーの立場を利用して利益を最大化しようとする東電経営陣の悪質さを書きました。その利益で裏金を作っていましたが、国民の目が届かないところで利権を貪る巨大既得権団体の弊害は排除せねばなりません。
原発は事故時の危険性が高く、割高なエネルギーなのだから、どうしても必要な時だけ稼働出来る・・・という形が理想です。
あちらこちらの縦割りの利権構造が障害となって再生可能エネルギーや自然エネルギーへの投資が進みません。何度もメルマガで書いている通りですが、政官財(ジジー)の利権トライアングルが日本国の衰退を招いています。古い利権構造を脱した本当の新しい資本主義が待たれています。
若杉冽氏の「原発ホワイトアウト」「東京ブラックアウト」や、古賀茂明氏の「日本中枢の崩壊」などを読むのもお勧めします。面白いです。
余談ばかりで済みません・・・(汗)。
書きたいことは、利権でがんじがらめになっていて規制緩和や構造改革が進まず、成長の無い日本市場での投資は慎重にせねばならない。個別の市場評価システムが機能せず、ジジー既得権により市場改革が骨抜きにされ、海外投資家(投機家)の思惑や需給次第で乱高下するような市場では「貯蓄から投資へ」の流れは来ないとの前提で投資先を探さねばならないという事です。
まだ米国のQTも始まったばかりです。
銀行や証券、不動産会社から持ち込まれる「見栄えだけ」の投資話に騙されないよう、そして詐欺メールや特殊詐欺にも注意しつつ、慌てず慎重に投資を楽しむ姿勢を維持したいと考えています。
さて、ウクライナはどうなるのか?
西欧からの(ロシア資源に配慮した)小出し支援のお陰で毎日何千という両国の兵士や市民が命を落としていますが、人命など気にしないロシア政権は恐らく西欧が音を上げるまで戦闘を続けることでしょう。
西欧主要国がロシアへのエネルギーに依存する限り戦争終結の目処は立たず、ウクライナをはじめとした東欧諸国や食糧事情の悪い途上国は疲弊していきます。そうこうしているうちに米国では民主党政権が力を失い、より混沌とした世界が訪れるのではないかと危惧しています。
思い切った決断が出来ない西側主要国の(風見鶏)為政者ばかり。
投資についても安易に楽観的になってはいけない環境が続きます。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)