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8月末頃の日経新聞「十字路」にて、ガソリン補助金や麦の価格据え置きなどを例にして現状の政策を批判したコラムがありました。
(筆者はキヤノングローバル戦略研究所 山下一仁研究主幹)
一部抜粋です。
『おにぎりを食べている人より高級パンを食べられる人を優遇し、ガソリン補助金により高級車に乗る人を優遇している。政府・農協は減反を強化して米価を引き上げ、ガソリン補助金で脱炭素化への投資を妨げる』等々・・・
とありました。
ご指摘の通りです。将来に目を向けず、目先の人気取りしか眼中にないポンコツ政治家ばかり・・・。
9月までのガソリン補助金は約2兆円。本来、ガソリン高となれば需要も減るため温暖化防止に役立つのですから、厳しくとも資源高の環境を利用して資金を脱炭素投資に振り向ける絶好の機会とすべきなのに、単なる人気取り(政治パフォーマンス)に資金流用しています。しかも将来世代に借金をしてまで。
JAは利ザヤ(組織の運営資金)を減らしたくないために、屁理屈を並べて米価の引き下げを阻止し続けています。与党ゴキブリ達は地方票獲得のため農業に効率性を求めず、バラマキで票田を維持しようとし続けます。
本来であれば米価を引き下げることで消費者(国民の大半)の負担を減らすとともに食糧自給率を上げられるはずなのに、国家の為では無く票田維持のために日本国の安全確保を妨げています。
減反目的で飼料用米に補助金(約3,000億円)をバラ撒き続けてどうするんだ?と思います。農業の効率化や高度化のために役立つことも無い捨て金であり、且つ同じ金額でもっと沢山の飼料を海外から買えるのに。国民の為の食糧政策では無く、自分達の懐を温める為の政策ばかりです。
新しいこと(改革)をすれば必ず何処かに痛みを伴います。苦しいことを全て先送りしていては手遅れとなります。そして日本のマスメディアはこれらの実態を伝えません。
「腐敗」・・・国家(組織)を蝕む最も象徴的な言葉。
近い将来にエネルギー調達よりも食糧調達が大きな問題になるように感じます。
今の日本では特殊なケースを除いて、食料が足りなくなるなどと考える人は少なく、お金さえあれば何時でも何処でもフリーアクセスで食糧が手に入ります。飲料水を風呂やトイレに利用していることを気に留めることもありません。
世界を俯瞰し、かつ過去を振り返れば、こんなに便利で安易な時代は驚くほど珍しいことではないのかと感じている今日この頃です。
ある日突然「食糧を調達出来なくなる」時が来るなど・・・気に留めておくことも必要かも知れません。
原油にしても、ホルムズ海峡が封鎖となれば97%が日本に届かなくなります。
平和ボケが続く今の政治には「転ばぬ先の杖」を考える余裕がありません。
最近呆れているのが投資勧誘の広告です。
数年前から株式や不動産で「ひと儲け!」という類の広告や書籍が氾濫しています。年金だけでは老後資金が2,000万円も不足する!とのレポートが出てからは特に酷いことになっています。
これに悪乗りした金融機関や詐欺グループが一斉に金集めに奔走している訳です。最近では銀行や証券会社によるダマシ商品に加え、ソーシャルレンディングで集めた金を流用したり、(昨年まで急上昇した)暗号資産をネタにした金集めが横行しています。
立派な金融機関でも、タコ足配当の毎月分配投信や、酷い組成のEB債などを堂々と販売する状況で、何度も書きますが、「貯蓄から投資へ」と偽り「貯蓄から手数料へ」と誘導する手口が横行しています。
元本から削り出した分まで含めて「年利○○%!」と謳い、ここ数年は「参照資産が60%、70%を割らねば○○%の手取り!」などと言う、見栄えだけを強調して素人の金をむしり取る倫理観の無いビジネスが激増していました。
しかも監督官庁は問題が拡大するまで見て見ぬフリです。
これは金融に限らず、不動産も労働問題も、未成年者や児童保護も全て。
立法府の住人(ゴキブリ)が議員バッチ維持にしか興味を示さないことで被害が全国に広がっています。
ところで、今回の五輪贈賄事件は広がりそうです。昔懐かしい「イ・アイ・イ」の故高橋社長のお兄さんですから大胆な方なのでしょう。政界も無傷ではいられません。
NY市場次第で上下するだけの市場で、先週からの下落局面では信用買い残が積み上がった銘柄が売り叩かれています。株式市場の魅力を高める施策を講じず、海外投資家による相場操縦を放置する市場では投資が増えるはずもありません。
預金金利が年利0,01%の世界では、例え有名な金融機関が勧めてきても年率10%以上!(円建て)などと謳う投資は(合法的?)詐欺以外にありません。
くれぐれも気を付けてください。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)