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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「ファンダメンタルズを確認した上で分散投資を続けていきたい」
 (有料メルマガ第398回・2016/9/13配信号)

※2016年2月現在の内容です。留意してお読み下さい。


【前略】


 最近の株式投資では迷うことが本当に多くなってきました。検討していた企業の株が上がりだしたと思って投資したら、買った途端に下げてしまう。

 こんなことばかりが続くので、1年分や2年分の配当以上のキャピタル・ゲインが確保できるところまで上げてきたので、下げないうちにと利喰いしたら、まったく下げずに上げ続けてしまった。

 このようなことが立て続けに起きてくるので、迷いが多くなるのは当然かもしれません。しかも今年の株式投資の運用成績は、ここ数年間の間では最悪に悪い。

 このような時には、まずます迷いが大きくなって、ミスをしがちになります。注意力も散漫になり、売買の注文の指値の金額を間違えたりすることも出てきました。

 こうなったら株式売買を少し休むか、『迷ったら半分』という作戦を実行するか。それとも小さな利益をこまめに積み増して、利益を確保することで運を蓄えていくか。いろいろ迷いつつ、良いと思われることを実行に移しています。


 何度もこのコラムで取り上げてきましたが、迷いが出た時に私が一番多く利用しているのがミニマックス・リグレット基準を採用して自分の性格あわせて作った『迷ったら半分』という投資ルールです。

 「ミニマックス・リグレット基準」というのは、将来がどうなるか不確実なとき、またはものごとが裏目に出たときに、自分の後悔が最も少ないような選択をする基準をいいます。

 人間は、ものごとが裏目に出たときのダメージに弱い生きものです。そして裏目に出るという可能性にすら目をつぶりがちです。
 株を買う場合は、その株が値上がりして儲かると思って買います。だから買った株が値下がりするとうろたえる人が多いです。そして後悔します。人間は欲張りにできています。また心が弱くできています。だから弱い心を支援するシステムをいろいろ考えることが必要になります。

 投資家によって経済環境が違うし、安定収入がどれだかあるかも違います。株式に投資使用できる投資資金の金額も違うし、運用成果が自分の生活にどれほど強い影響を与えるかも異なります。
 私の株式投資の資金は、自分の生活を維持していく為に必要不可欠な資金なので、できるだけ損をしないように維持していきたい資金です。

 そのような経済状態の制約がある上に、投資家それぞれの性格も違うため、投資を実行し、その投資によってもたらされた結果に対する反応(⇔利益を上げたときの喜びとか買って直ぐ株価が下がってしまったときの怒りとか、多くの日本株が一斉に下がり出したときの恐怖とか)が違います。

 投資が上手くいき、利益を上げられたときは、どのような人もうれしいと思います。ただ欲が深すぎる性格の投資家は「なぜもっと多くの金額を投資しておかなかったか、もっと株数を買っておけばよかった。」などとせっかく利益を上げたのに、自分の投資行動を嘆いたり、責めたりする人も出てきます。このような欲張りは論外だと思います。このような強欲な投資家は、その後の投資で大きな痛手を受ける可能性が強いです。

 ここでは投資に成功して利益を上げたときに喜ぶという、普通の欲を持っている投資家を対象にして、話を進めていきたいと思います。

 投資で利益を上げられたときは喜ぶから良いのですが、投資が上手くいかなくて損が発生した時に、多くの投資家は精神的に負担を受けたり、悩んだり、自分を責めたりすることが多くなります。すると冷静にリスクを管理することが出来なくなって、更なる大きな失敗をすることが多くなります。

 私が指値を間違えて注文を出してしまうことが起きたのも、ダメージを受け続けているのが原因だと感じたので、迷った時の投資ルールを適用することにしました。


 投資ばかりではなくいろいろな場面で使われますが、よく『迷ったら半分』という考えをする方がいらっしゃいます。株式投資の例だと、自分が投資した数単位持っている銘柄の株価が随分上げてきた。平均買値から20%上がってきた。『そろそろ利喰で反落してしまうかもしれないし、まだまだ上がり続け2倍になるまで上げ続けるかもしれない。』

 そんなときには、迷ったら半分だけ売って利益を確定しておく。それが『迷ったら半分』です。

 反対に自分が主力として投資している銘柄の株価が下げてきた。今年の私の例でいうと自動車部品メーカーや総合商社など去年までのポートフォリオの中核銘柄が、業績が良いのに大きく下げました。

 持ち続けると、もっと下がって投資資金が減ってしまう。でも持っていれば株価が反転して戻してくれるかもしれない。

 こんなときも『迷ったら半分』で半分だけ損を出して売って、半分だけホールドを続ける。


 株価は投資家の欲と恐怖によって乱高下します。株に投資して買い値より株価が下がっても、持ち続けたら株価が買い値より上昇することもよく起こります。その反対も起こります。

 つまり損したか利益を上げられたかは、その株を売るまでわかりません。
 企業の本質的な価値(=資産価値+事業価値)が高い企業を、ミスターマーケット(=市場に参加する投資家の総意=自分以外の投資家)の欲と恐怖という感情によってついた株価で、安く手放してしまっては、いつまでたっても資産を成長させることは出来ません。

 しかし持っているままでリーマン・ショックの後の私のように投資資金の総額の40%を失う(=減ってしまう)ような目には二度と合いたくありません。


 最近実行している『迷ったら半分』は1年分の配当以上のキャピタル・ゲインが確保できるまで上昇したら、とりあえず持ち株数の半分手放して利益を確保する。

 そして、その株が1年分の配当以上に下がったら、少しずつ買い戻すことをはじめて、売却した株数まで買い戻したら、更に下げても買い増しはストップする。

 株価が売ってからも上昇を続けたら、また1年分の配当額以上上がったら、まだ残っている株数の半分を売る。

 このようなことを繰り返しています。この売買によって、少しずつ売却益を確保して勝癖をつけていくことで、投資の運が回復してくることも期待しています。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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