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有料メルマガライブラリから(490)「後悔がなるべく小さくなるような投資行動を取っておくべき」

2023-08-29 13:12
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     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
     自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
     なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


    =「後悔がなるべく小さくなるような投資行動を取っておくべき」=
      (有料メルマガ第336回・2015/6/30配信号)


    ※注 2015年6月現在の内容ですので留意下さい。


    【前略】

     『迷ったら半分というのは』というのは、いまのように運用成績が良くなって来ている時に、迷いが出た時に私が利用しているのがミニマックス・リグレット基準を採用して自分の性格あわせて作った投資ルールの一つです。

     「ミニマックス・リグレット基準」というのは、将来がどうなるか不確実なとき、またはものごとが裏目に出たときに、自分の後悔が最も少ないような選択をする基準をいいます。

     人間は、ものごとが裏目に出たときのダメージに弱い生きものです。そして裏目に出るという可能性にすら目をつぶりがちです。株を買う場合は、その株が値上がりして儲かると思って買います。だから買った株が値下がりするとうろたえる人が多いです。そして後悔します。人間は欲張りにできています。また心が弱くできています。だから弱い心を支援するシステムをいろいろ考えることが必要になります。

     投資家によって経済環境が違うし、安定収入がどれだかあるかも違います。株式に投資使用できる投資資金の金額も違うし、運用成果が自分の生活にどれほど強い影響を与えるかも異なります。私の株式投資の資金は、自分の生活を維持していく為に必要不可欠な資金なので、できるだけ損をしないように維持していきたい資金です。

     そのような経済状態の制約がある上に、投資家それぞれの性格も違うため、投資を実行し、その投資によってもたらされた結果に対する反応(⇔利益を上げたときの喜びとか買って直ぐ株価が下がってしまったときの怒りとか、多くの日本株が一斉に下がり出したときの恐怖とか)が違います。

     投資が上手くいき、利益を上げられたときは、どのような人もうれしいと思います。投資で利益を上げられたときは喜ぶから良いのですが、投資が上手くいかなくて損が発生した時に、多くの投資家は精神的に負担を受けたり、悩んだり、自分を責めたりすることが多くなります。すると冷静にリスクを管理することが出来なくなって、更なる大きな失敗をすることが多くなります。

     そこで私は自分の性格を考えて、ミニマックス・リグレット基準を採用して投資ルールを作るようになりました。

     利益が自分が期待している程度(または期待以上に)出ているとき、相場の重しになるようなリスクが発生している。

     今回で言えば日経平均225がITバブルの時の高値を更新したような良好な状況です。しかしギリシャ問題がこじれたら日本の株価も高く上げてきたために、一時的には大きく下げてしまう可能性も考えられるときに、どのような投資行動を取るべきか。

     私はハムレットのように大いに迷っています。個別の投資銘柄に対する投資でも迷っている銘柄が存在します。

     投資ばかりではなくいろいろな場面で使われますが、よく『迷ったら半分』という考えをする方がいらっしゃいます。株式投資の例だと、自分が投資した数単位持っている銘柄の株価が随分上げてきた。平均買値から20%上がってきた。『そろそろ利喰で反落してしまうかもしれないし、まだまだ上がり続け2倍になるまで上げ続けるかもしれない。』

     そんなときには、迷ったら半分だけ売って利益を確定しておく。それが『迷ったら半分』です。

     投資で迷っている時に、投資とは関係ないことが日常生活などで生じて、投資上の悩みを解決するヒントを与えてくれることが起こります。

     過去にも香港に所有していたファミリーマンションを売却するかどうかで迷ったりしたときに、投資とは関係ないことで生じた事項がヒントとなって、強烈な円高が生じて香港のマンションの円貨換算額が強烈に目減りするリスクを避けることができました。

     このような経験を何度となく経験してきました。だから、案外、このような出来事と投資判断をリンクして実施することも行っています。

     私が今回、日常生活で得た今回のヒントは車の故障でした。私が車を買った企業が廃業しました。そこでトヨタカローラに調子が悪くなった車を持ち込みました。

     そのディーラーには私の自宅の斜め前に住んでいる知人が働いていることは知っていました。

     トヨタカローラで車を点検してもらい、部品を交換する必要があるという話をしている時に、ご近所さんが営業から帰って来ました。

     後で聞いたことですが、トヨタカローラは週末にイベントがあり、新車販売のノルマがいつも以上に与えられていたようです。

     ご近所さんは、私の車が8年目に入っていることを知っていたので、通常より高く下取りするから新車に買い替えるように勧めてくれました。

     いまの車に10年間乗ると言い続けていた妻の従妹のご主人が、他県の日産系のディーラーに務めています。営業所の所長から、今年から日産に出向して営業以外の仕事をするようになり、車を売るノルマを持たなくなってよい部署にたまたま異動していました。

     そのご主人は、トヨタカローラのご近所さんから提示された下取りの価格は、破格の好条件だから、受けたほうが絶対に得だとアドバイスしてくれました。

     そこで新車を購入することが、たった2日で決まってしまいました。これは株を売ってキャッシュ・ポジションをもう少し作るべきかどうか迷っていた私に幸運の女神さまが『株を少し売っておきなさい』という合図をくださったのだと考えて、どうするか迷っていた銘柄を一部売却して新車の購入資金に使うことにした。

     いままでも、このようにまったく関係ない出来事が起こって、迷っていることを解決してくれることが、ときどき起りました。

     たぶんギリシャ問題はギリシャのデフォルト、EUからの離脱。このような極端な方向には向かわないと考えています。

     しかし、どう転ぶか分からないのが国際政治の世界です。もし迷いながら、何も投資行動をとらないで投資環境に甘えてフルインベストを続けていて、自分の予想外のことが起きて損失を大きくしてしまった時の、精神的な打撃は大きいです。

     今年は去年以上に運用成績が良いのだから、一部は利喰いして使用しなさい。無駄遣いの浪費は別として、必要なことにお金を使うと、使った以上のお金が戻ってくる。こんな幸運の女神さまのアドバイスが聞こえたような気がしました。

     投資環境が良くて期待以上に利益を上げた時は、少しキャッシュ・ポジションを増やして、その資金を使った方が、その後の投資の成果が良かった。

     そんなことも過去には何度も経験してきました。しかし今年はあまりにも投資環境が良すぎたので、欲に目がくらんで、『少しは利喰いして、その資金で必要なものを買うべきだ・・・・・』という、自分の思いを握りつぶしていたような状況にありました。

     このように株式投資に使うと決めていた資金をフルインベストにして、余裕資金を持っていないと、株価が下がって買いたかった株が下げてくれた時に、その株に投資するキャッシュがないことになります。

     去年までは配当は証券会社にすべて入金されるような配当を受け取る方法は選択していませんでした。しかし今年からNISA口座で配当に税金がかからないようにするために、配当金はすべて証券会社に振り込まれるように変更しなければなりませんでした。

     そして投資環境が良いので、来年の生活費に使用するために証券会社から払い出しておくべき資金なのに、株に投資することに使ってしまっていました。

     『これって不味いよ・・・・・』と意識はしていましたが、欲望のほうが強すぎて、理性が抑え込まれているような状況でした。
     投資銘柄も、高配当優待利回りで、株価はあまり上がらないけれど、投資環境が悪くなっても下げることも少ない銘柄から、キャピタル・ゲイン狙いの高PER銘柄にシフトするような、攻撃的なポートフォリオに組み替えていました。

     『本当にそんなに強気で良いのだろうか』という思いもありました。そこに新車を買うために資金が必要になって、迷っていた銘柄を売ったら、とても気持ちが落ち着いて、冷静に相場と向かい合えるようになった気がしています。

     少し集中して買いすぎていた銘柄もありましたが、少し投資株数を減らす投資行動もとれる、精神的ゆとりもできました。

     今年は避けていたデフェンシブ系の優待銘柄にも一部資金を振り向ける気持ちにもなれました。

     いままでの欲望に満ち溢れて、銘柄選びをしていた時には無視していたバリュー銘柄の中にも、いつの間にか投資家の資金が集まって、右肩上がりの上昇を続けている銘柄、上げてきて少し少し休んでいるが、十分休憩を取りそろそろ上昇を再開しそうな銘柄などが見えるようになってきました。


    【後略】


    経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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