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企業評価のための資産あれこれ
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企業評価のための資産あれこれ

2023-12-05 11:15
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     株価は企業が評価された後の結果として市場で形成される一株当たりの価格である。

     企業が保有している資産には様々なものがある。
     バランスシートにはその資産項目と負債項目が並んでいる。資産は流動性の高いものから低いものが並んでおり、企業活動によって毎期変動している。
     通常はよほどのことがない限り利益として毎期蓄積されていくため、資産は増加し負債も投資金額の増加とともに増加していくことになる。

     資産項目のうち現預金はすぐにどんな資産にも充当できる企業活動には必要不可欠な資産で、この現預金が多ければ多いほど余裕のある事業運営が可能となる。

     さしあたり使うことのない現預金は短期有価証券として確定利付き証券として保有されたりもするが、これは現預金と同等の流動性の高い資産と言える。

     その後に来るのは在庫、仕掛品の類であるが、これは近い将来の売り上げに変わるもので健全な企業であれば資産評価の対象としては考えなくても良いかと思われる。

     その後に来るのは固定資産で、これは土地、建物、機械設備などが該当する。
     企業運営にこれらの資産は不可欠であるが、解散価値の算定では特に土地は評価の対象としては活用されやすいので株価の評価アイテムとしても入れることができそうだ。

     その後にはのれん代や特許権、システム開発資産などの無形資産が出てくるが、これらはポジティブに評価しにくいので無視しておく。

     その後に出てくるのが投資有価証券で、上場企業は取引先の株式を政策的に保有することがあり、その投資評価額が膨大な企業もあるため、見落とすべきではない。

     こうしてバランスシート上に登場する企業の資産を評価して現状の株価の割安度を推察しながら投資されている皆様とともに、バランスシートには登場しない資産、つまり特許権などの知的財産、ブランド価値を算定しながら投資されている投資家にとって現状の上場企業の株価はどう映っているでしょうか?

     時価総額が保有しているキャッシュよりも小さな企業が散見される中で、更に土地建物、投資有価証券まで、評価の枠を広げるととても数多くの割安銘柄が見出せることになります。


     次回からはそうした資産価値の高い銘柄を見出していくことにしたいと思っております。


    (炎)


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     執筆者:炎のファンドマネージャー(松尾範久氏)

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