規制緩和の要であるアベノミクス第3の矢に期待している中、不穏な動きが目立ちつつあります。コメの減反政策は読めば読むほど有効性や前向きさ?が感じ られず、挙句には2018年の減反政策廃止までは少しでも価格を吊り上げようとの動きまで出てきたようです(呆)。住民が本当に望んでいるのか不明瞭な三 陸海岸での超巨大堤防の建設、医薬品のネット販売への再規制やタクシー業界の規制、秘密保護法の早期議決などなど・・・、国民監視の隙を突いて、役所の関 与が急増(既得権の拡張?)しているように感じます。

 消費増税にしても財政再建が主目的だったはずが、いつの間にか景気対策の名の下に予算の分捕り合戦の様相となっています。非営利事業のはずの社会福祉法 人の利益率が一般事業会社を上回っていたり、医薬品支出が減るどころか増えたり、チグハグな部分は十分に分かっているのだから、規制緩和や構造改革による 経済活性化を急がねばならない大事な時に何をしているのだか・・・。もし民間企業がこんな経営をしていたらとっくに倒産しているのでしょう。

 とは言え、人様の愚痴を言っている場合でも無く、数か月前のコラムに書いた萩原工業もエイチワンも(何と!)両方とも公募増資発表で株価が崩れました。 調達資金を設備投資と借入返済に半々に使うなんて説明だけでは、悲しいほど経営戦略の欠片も感じられません。需要拡大がはっきりしてから(在り来たりの) 設備投資を判断し、PBR1倍以下の会社がその資金は借入じゃなくて既存株主の利益を希薄化する増資で賄う・・・と言うのですから、こんな会社はサッサと アクティビストに買い占められ、経営陣総入れ替えをしてもらいたいものです。今回は株主軽視のオーナー企業と、揉み手でマネジメント入りを果たしたサラ リーマン経営をしている企業の代表例になってしまったようです。余計なことを書いてしまって何とも申し訳ありません。

 当った外れたを言っても意味は無さそうですが、ドワンゴとオプトはもうちょっと早く書いておけば幾らかお役に立てたのかもしれません・・・。最近不調です(汗)。

 こんなことからも、ソフトバンクや楽天、トヨタ、ファーストリテイリング、日本電産などに代表される、戦える(アクティブな)経営者、アイデアフルな経営者のいる会社に投資しなければいけないんだ、やはり組織はトップ次第なんだ、と言う事を今更ながらに痛感しています。

 政も官も民もやることに違いは無く、王道を進まず、私益の為にコソコソとする仕事を続けるようなら、いずれは周囲からの信認を失い、経営にも失敗するのでしょう。

(街のコンサルタント)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)