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上昇トレンド下の低PBR銘柄
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上昇トレンド下の低PBR銘柄

2014-01-28 19:33
    株式相場全体が調整すると個別銘柄の投資意欲も落ちてしまいがちですがそんなことはお構いなしに銘柄の研究をしていく皆さんには更なる資産増強の機会が待っています。

     読者の皆さんから私に送られてくる感想はよく個別銘柄を堂々と掲載しているなとの素直なご意見ですが私は株式市場の発想で個別銘柄を語ることもありますがあくまでも企業の投資価値を論じたいと考えています。

     投資家それぞれの投資判断は企業への投資価値が高いのかどうかが基本になります。全体相場の動向によって株価は変動を起こす面もありますが、実際には全体相場よりもその企業が置かれている状況、成長への意欲、取り組んでいる事業の内容がポイントとなります。
     市場での評価が低水準のままであれば、その企業価値に見合った株価形成がなされる必要が出てきます。

     投資信託や年金運用に関わるプロ投資家は多くはサラリーマン的なのでそうした市場評価の銘柄を見落としている場合もあります。個人投資家の皆さんはしっかりと有望銘柄を見出して自らのリスクマネーを投じることができます。

     見落とされている銘柄の多くはしっかりとしたアナリスト向けのIR(説明会など)を行っていない場合もあります。そうした銘柄を見出すための労力を惜しまずにしっかりと有望銘柄を探すことにしましょう。

     いよいよ3月期決算銘柄の第3四半期決算の発表シーズンとなります。株主の多くは持っている銘柄の動向に注目されていると思います。億の近道の読者の皆さんもここでは決算内容をしっかり吟味していくことにしてはいかがでしょうか。


    【この低PBR銘柄の焦点】

     個別材料株は株価が上がっている間は良いのですが、全体相場が波乱になると買いの主体の事情で上昇が止まってしまうことがよくあります。私が現在研究中の銘柄は多くは仮に全体相場が下落しても下値が堅い低PBR銘柄です。
     低PBR銘柄と言っても1倍割れの銘柄ではなく0.5倍割れ銘柄です。しかも実質無借金経営で成長性が見い出せる銘柄、配当利回りが平均以上という銘柄です。ここではその代表的な2銘柄を提示しておきたいと思います。

    1)大成温調(1904)

     400円どころの水準から先週にかけ466円の高値まで上昇。PBRは0.3倍台で万年割安銘柄としての存在。他の空調設備工事関係銘柄も含めて同セク ターの銘柄はいずれも評価が低いのが背景かと見られます。中国やベトナム、インド、フィリピンといった新興国への進出が見られますので、今週はやや調整の 動きに入るのかと考えられます。

     ただ、中間期の受注が31%増となるなど建設需要全般の回復から受注は好調。今後は引き続きオリンピック開催の東京での需要増や本格的な復興需要等も期 待され、株価を下支えしそう。例年下期、特に第4四半期に利益が偏る点が問題で第3四半期の業績までは赤字となる可能性があるものの、今期は中間までの赤 字幅が昨年に比べ小さいので下期以降の業績推移に注目。中間期段階での借入金を除いた実質現預金が73億円(前期末は100億円以上)と実質時価総額61 億円を20%近く上回っている点や13円配当も魅力的。

    2)テノックス(1905)

     昨年12月の380円どころから520円まで上昇した後、調整の動き。建設基礎工事の大手で復興需要やオリンピック開催に伴う建設需要、国土強靭化対応での活躍が期待されます。PBRは0.4倍で配当利回り2%台、保有現預金は実質時価総額を20%以上上回っています。
     問題は収益性がどこまで回復しているのかですが、これも中間期の業績が4.2億円となっており、通期の経常利益は単純に言うと7億円というのは堅過ぎる感があります。
     決算説明会を開催していないというIR不足気味の同社ですが、株主通信ではしっかりと自社の成長の可能性を社長が謳っています。

     同社は実は特許をたくさん保有するR&D型の企業なのです。ここから先はぜひ皆さんでご確認ください。きっと面白いことが見い出せるでしょう。


    【1-3月期のポートフォリオ構築戦略】

     全体相場の波乱に耐えられる徹底した低PBR、キャッシュリッチ株への投資。有利子負債を除いた実質保有現預金以下の時価総額に甘んじている企業の株式に投資する。
     その成長性が見い出せればPER面でも平均並みの評価がなされる局面が中長期的には期待されます。短期のキャピタルゲイン狙いを避け、大きなリターンを得るためのポートフォリオ戦略を構築する。

    (炎)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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