私がサラリーマンを卒業してから、早くも9年目に突入しました。サラリーマンを辞めた後はお給料という安定収入が無くなったので、賃貸不動産の家賃収入と株の配当をメインに生活費を確保してきました。
今年60歳になったので、株で大きく稼げた時に一括前払いしていた私設年金や企業年金などが、家計に入ってくるようになりました。
家賃収入だけでは生活費が不足していたので、その不足分は株の配当をアテにしなければならなかったので、収入額が読みやすい配当や優待というインカム・ゲインにフォーカスした株式投資を実践してきました。
もともとサラリーマンを卒業した時点でも、株に投資していた資金は、全て株で稼いだものだけになっていました。
お給料など自分が働いて得た資金を元手に株式投資をスタートしたわけですが、その株の売却益や配当を再度株式投資につぎ込んで、運用益を増やしていたの で、株を売って資金を作り賃貸不動産を現金で購入したり、自宅を購入する頭金に使ったりしているうちに、株式投資に投下した労働収入などの元金は、全て株 の外に出てしまい、株式投資を続けている資金の投資元本は全て株で稼いだ資金となっていました。
つまり、いま投資している株がどれほど値下がりしても、私は株で損することはないという「絶対不敗」の状況を作り出せていたことになります。
まあ、究極の「絶対不敗の株式投資」というのは、このような状態を指すのでしょう。
しかし、全ての株に投資している資金がコスト・ゼロになり、株で損をすることがありえなくなった状況とはいえ、私の60歳までの生活費の源泉であり、か つ60歳以降の老後の生活の安心と安全を保障する、大切な『減らすことができない資金』であることに変わりはありませんでした。
だからキャピタル・ゲインよりインカム・ゲインを重視した用心深い臆病者の株式投資を続けてきたので、アベノミクスがスタートするまでは、株で資産額を大きく増やすことは出来ませんでした。
この8年間には、リーマン・ショックや東日本大震災&原発大事故など、日本株を大きく下げる大ショックが襲ってきたので、当然のことに私の株のポートフォリオも痛撃を受け、時によっては投資総額の40%以上が減ってしまうというダメージを被りました。
しかし、着実に自分が生活するために、必要とした資金を不動産賃貸収入と合計で稼ぎ出すことを具体的な目標としていたために、きちんと配当を出してくれる収益力のある企業に投資を継続する必要があり続けたので、株式投資を継続することができました。
アベノミクスがスタートする前においては、配当は生活費に使ってしまっていたので、大きく投資資金を増やすことは出来ませんでしたが、サラリーマンを卒業した時に持っていた投資資金を減らすこともありませんでした。
まあ、私にとっては投資資産額を減らさない(=私にとって負けとはいえない)株式投資を続けてくることが出来たわけです。
そしてアベノミクスの恩恵を受け、2012年11月からは、私の株の資産も大きく増えて、サラリーマンを卒業した時点からの生活費ばかりではなく、新車 の購入費や自宅の内外の改装費など、自分が8年間に使用した資金をすべて取り返すほどのキャピタル増加を果たすことができました。
いま年金を貰えるようになったので、年金収入や家賃収入、株からの配当など、自分の安定収入の安全性や安定性の再評価を行っていたのですが、その評価を行っているときに『ああ、そういうことだったのか・・・・』と気が付いたことがありました。
これは孫子の兵法を学んでいることで閃いた気づきです。
孫子は
『善く戦うものは、不敗の地に立ち而(しか)して敵の敗を失わざるなり(=戦上手は、自軍を絶対不敗の態勢に置いて、しかも敵の隙は逃がさずとらえるのだ)』
と言っています。
私にとって『株式投資で勝つ』ということは、どのような状態をいうのだろうかと考え直してみました。
機関投資家は、ベンチマークに勝てば『勝ち』と評価してもらえます。しかし、私にとっては『ベンチマークより利益額が大きければ、投資総額が減っても勝ちである』というような勝敗の決めかたは、意味のない評価方法でしかありませんでした。
一番簡単なのは、あまり精神的に良い影響を与えない毒性の強すぎる愚かな行為だと自覚しつつも、やめることが出来ないで毎日のようにやっている評価があります。
『昨日よりも投資額が増えていれば勝ちで、減っていたら負け』
というような投資額の増減で勝ち負けを決める評価方法です。これが一番シンプルかもしれません。
しかし相場商品のように、一日の中でも大きく価値が乱高下して増えたり減ったりするものを増減だけで評価することも、あまり適切で正しい評価方法とは言えないと考えました。
なぜなら、アベノミクス前の私と、アベノミクス後の私の、投資資産額を比較すれば分かりやすいですが、7年間では資産を減らさなかったけれど、増やすこともできなかった。しかしアベノミクス後の1年半では大きく資産を増加させることが出来た。
株のような相場商品は一瞬で資産を大きく増やせることもあるわけです。でもそこで勝ち逃げして株式投資を止めてしまうという贅沢は、まだ私にはできません。
満額で年金をいただけるようになるまでは、私にとって株式投資は生活費の不足分を稼ぐために必要不可欠な手段でありつづけます。
ここまで読んでいただいて、すでに気が付かれた方もおられると思いますが、私が実践していたサラリーマン卒業後の株式投資というのは、減らさないことに主眼に置いて、自分が設定した必要額を配当で稼ぎ出すという株式投資でした。
『資産を減らさない』ということは、『負けない』ということに読み換えることも可能です。
もちろん私にとっては、減らさないだけでは生活費を確保することが出来ないわけですから、私の株式投資の勝ち負けの基準を定義するならば、
『必要な生活費を確保しながら、投資総額を減らさない状態を<勝ち>と評価する』
ことになると思います。
株式投資では、日本株が大きく下落してしまうならば、資産も影響を受けて減少します。したがって、私が今まで実践してきて、これからも続けて行く株式投資の勝ち負けの評価方法は、
『投資総額の増減は1年や2年という短期間では気にかけない。しかし1年ごとの期間では、絶対に生活費として必要な金額を配当で確保することが出来れば、負けなかった(=勝った)と評価する』
ということになると思っています。
孫子の絶対不敗にあやかって、これが私が見つけた2つ目の絶対不敗の株式投資だと考えることにしました。最初に書いた1つ目の絶対不敗の株式投資こそが 究極の絶対不敗の株式投資だと考えてはいますが、株式投資で絶対損をしないということは、すでに手にしてしまったものなので、今後の目標とはなりません。
しかし、確実に必要生活費を稼いでいくという目標設定は、私にとっては十分に機能する目標です。
そして目的とするのは『老後資金の達人』であり、さらには<資金>に限定することなく『老後の達人』になることです。
私の株式投資のキャッチフレーズを考えてみました。
『老後資金の達人たらんと欲すれば絶対不敗の株式投資が相応しい。インカム・ゲインを狙ったらおまけにキャピタル・ゲインがついてくる株式投資ってとても美味しい。』
です。
株の勝ち負けの基準は自分で決めるものです。
1年間に使う生活費を資産運用で稼げたら勝ち、という勝敗の基準を定めれば、絶対不敗の株式投資は実現できます。
インカム・ゲインはキャピタル・ゲインより計算しやすいので、大勝ちできなくても負けることはまず無いのです。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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本日配信の有料メルマガでは、比較的裕福な消費者を対象としたビジネスを展開しており、来期増収増益の計画で株価も右肩上がりではあるが、まだ低PER かつ低PBRで、含み益の大きな土地を保有しており、高配当利回りで単元株100株のため投資しやすく流動性も高い企業を、研究銘柄として掲載していま す。
また、コラムでは、「『政策に売りなし』を実感できる相場環境になってきたことを歓迎したい」と題し、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運 用変更をきっかけに、投資環境が大きく変わる可能性を示唆しています。さらに、過去にコラムで取り上げた4銘柄の株価チェックと、直近で株価を上昇させて いる2銘柄、さらに今後の研究銘柄候補3銘柄に触れて、事前研究を促しています。
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